ゆるふわオーディオ日記(blog)

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intime 翔 買いました 結論:ハイコスパのハイエンド、スタジオの音場再現イヤホン

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intime 翔のレビューを今更ながら書こうと思って、炎上覚悟で感じていることを書き散らす。

先に結論を述べればフラグシップイヤホンとして出来は100点を付けても申し分無く、他社のフラグシップと堂々と渡り合う傑作イヤホンの1つであると感じた。

そしてその翔の特徴を一言で表すならば「スタジオの音場再現イヤホン」だ。

 

試聴環境としては

 

iPhoneXS > adi2dac fs > 4.4mm変換 > 翔

MacBookPro2013 > L1000 > 4.4mm変換 > 翔

 

の二種類で聴き比べをし、購入してから今日まで様々な楽曲で聴くことを繰り返した。

エージングの総時間としては大体100時間ほどだろうか、変化としては、最初はかなり強い低音に驚かされた。しかし時間が経つにつれ最初ほど低音のふわつきが気になることが少なくなってきたように思う、ただ大きい変化かと言われれば小さな変化と感じた。

 

良かった点、音質面

 

スタジオの再現イヤホンがどのような意味かというと、このイヤホンで楽曲を聞けばイヤホンなのにスタジオで聴いたような音場を再現するのだ。

楽曲によってはコンサートホールというより小さめのライブハウスやお洒落なジャズバーの様な音場であり、80年台のピュアオーディオを設置したオーディオルームでもあるような響きだ。

つまり音色の特徴としては、良く響きリスニングに特化している。

逆に1つ1つの音を忠実に再現するようなモニター傾向とは大きく異なる。

 

■詳細な特徴を順番に述べたい

 

まず翔を一聴してわかるのは音場の独特性だ。

中音から超低音までの響きが独特であり、楽器の音色も非常に美しく生々しい。バランスとして低音が強く、特に超低音の音量感に驚かされ、直接音というより部屋により反響する響きを再現しているような音だ。響きはジャズバーに行った様で非常に心地よく、ライブスタジオの響きにもやや似ている、どちらにしてもあまり大きくないサイズ感の音場での美味しい残響をとてもうまく表現しており心地よい。

 

音場の広さは横に広く、縦にも若干のびる、Ti3と比べてやや広い印象だ。特に残響の処理がうまいため、広くはないがスケール感を感じる音場であり、窮屈な印象はない。これは広大さをうまく演出していると言っていいだろう。

 

次に解像度だが、これもハイエンドに相応しく碧Ti3からさらに1段回クリアな解像度を実現している。1音1音を正確に捉えることができるようになっており、そこに一役買っていると思われるのがピエゾが出している高音域の正確さだ。

驚くべきことに、この翔に限ってはピエゾの癖がなく値段なりの解像度を有するだけで主張がない。いままでのintimeイヤホンでは「ハイレゾのためにここにピエゾあり!!これが特徴だ!」っと言わんばかりの自己主張が目立ち、やや不快なピエゾの固有振動による刺さるような高音が気になっていたが、それが嘘の様に無い。

このため今までピエゾの癖がいまいちと思っていた層にもリーチできるチューニングと断言できる。ハイエンドとしてだけでなくメーカーとしても目指すべき方向性を明確に示しており、これは大きな進化と感じた。

 

最後に特筆すべきはボーカルの艶っぽさだ(特に男性)

先ほど述べた価格に恥じない解像度と反響音がそれぞれを引き立てあい、ボーカルの色めきを艶やかに彩るのだ。

音場にスケール感があるにもかかわらずボーカルはかなり近く、プライベートスタジオでまるで自分のために演奏し、歌ってくれているかのう様な臨場感がある。それらの相乗効果でボーカルのリアリティはintimeの独自の味を出しており、息を飲む様でゾクゾクとさせられることもしばしば。

この近さと反響音の絶妙なマッチングは他のハイエンドイヤホンでは到達していない魅力を引き出していると感じる。

 

ここまで書いて理解されている方も多いと思うが翔はかなり録音ソースに依存するようだ。

 

クラシックでも生録で、既にホールの反響を含んだ録音はやや反響が多重にかかる上に抜けがよいのでいまいち楽器たちの場所を掴みにくくなる。一方で室内楽などの少人数の楽曲に関しては翔独特の響きが心地よく合わさり素晴らしい音色を奏でる。ピアノソロでは低音の倍音の響きはまさにスタジオのそれを彷彿とさせるまるで目の前にグランドピアノが鎮座しているかのうな錯覚さえ覚える。JAZZのボーカルとピアノ、ウッドベースの低音は筆舌に尽くしがたい。

 

さらに1970〜90ぐらいの楽曲、つまり昭和の歌謡やPOPS、映画などのサウンドトラックとの相性は筆舌に尽くし難い

具体的には元の音源に反響音が入っていない録音が最高にマッチする。

 

この時代の録音はイヤホンで聴くことを想定していないので、スピーカー向けの色付けのない録音に翔の特徴となるスタジオの心地よい反響音を加えることができる。これが結果としてなのか狙った通りなのかその時代の曲はまるでマリアージュのように合う。

 その頃の音源を翔で聞けばまるでタイムスリップしたかのうな感覚さえ覚える。例えば往年のゴジラサウンドトラックを聞けば、まるであの頃の映画館にいるかのような臨場感が頭のなかに広がる。80年代の曲を聴けばあの時代に作り上げたピュアオーディオルームで鳴らした楽曲の響きが蘇る様な感覚を覚えた。このノスタルジーとリアリティはどのイヤホンでも味わうことができなかった感覚だ。

アーティスト名で言えばサザンオールスターズ井上陽水小田和正山下達郎ブルーハーツ、etcも非常に楽しく聴ける。昭和を彩る歌謡曲たちの生々しさは他のイヤホンの追随を許すものはないと感じた。

まるで当時のライブハウスや映画館や夢見た時代を、曲たちと思い出すかの様な感覚だ。繊細かつ暖かみがあり、力強いエネルギーを感じる。翔がintimeの目指す音だというのであれば、intimeの技術者達が多感な時期に受けた本物の音楽体験をこのイヤホンで再現しようとしているかのように感じた。

 

これらを総合することでクラシックやジャズ、POPS、昭和歌謡などの楽曲ではいままでイヤホンではなし得ない新しい次元の音楽体験を感じると共にintimeが目指すものが何なのかを理解させられるように感じた。

また、これは妄想にすぎないが、翔が昭和の昭とかけているのでは無いかと思えたし、この翔はintimeが目指すべき音に向かい「翔け」だすきっかけとなったが故に翔なのではないかと思った。

 

■いまいちな点 音質面

一方でクラシックやジャズ、POPS、昭和歌謡以外の録音はどうかというと、やはり付加される反響音がやややぼったい。結局は最初から反響を録音に入れてあるような楽曲は合わないのだ。

特にテクノ系や東方などスピード感のある楽曲は低音が響くことでややもっさりとした印象を与える。これらの楽曲は素直に別のイヤホンで聴く方が良いと感じた。

 

一方、近代JPOPはどうかというと(例えば髭男など)はスタジオの響き、特に低音の響きがやや過剰な演出に聴こえる。これを無視すればボーカルの艶はあるので合わないとまでは言わないがマッチまでもしていない。

ただし、小スタジオでのライブでは低音がブーミーに響く調整をしていることも多い、このため小スタジオでのライブに慣れていれば逆に良いと感じる人も多いかもしれない。この辺りは正解があるわけでは無いので素直に好みの問題とも言える。

 

 

■良かった点 その他

 

音以外の面で良いと思ったのはやはり付属ケーブルがしっかりしている点だろうか(高いケーブルが付いているとのことだが聞き手としては正直どうでも良い)がっしりしたプラグとケーブルは見た目にも美しく丈夫そうなのは長く使えそうであり信頼性を想像させる。マイナー規格とはいえリケーブルできる点も嬉しい。今後TWS化するツール類も増えてくる中そのようなラインナップにも期待したい。

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また意匠としてプラグの部分の赤色のアクセントはカッコ良く、あまり無い色使いであり翔を聴いているという場の演出が心地よい。ケーブルの手触りが良いことも好印象だ。

またシリアルナンバーも所有欲を掻き立てる上で非常に嬉しい心遣いだと思った。

 

いまいちな点 その他

欠点をあげればやはりバランスのみのプラグだろうか、、、良いケーブルを使っているとのことだが私としてはあまりそこに比重はおいていないため3.5mm変換プラグぐらいは付けてくれてもよかったのではないかと思った。

 

まだリケーブル端子がマイナー規格なこともあり、3.5mmのリケーブルを持っていないため、特定のアンプでしか聴けないのは少しもどかしい場面もあった(adi2dacなど)

そのあたりは受注生産なので3.5mmのライナップや変換同梱版も準備してくれると嬉しいと感じた。

 

次に個体のサイズは碧Ti3からやや大きくなった点はやや残念だ。個人的に碧Ti3まではなんとか寝フォンができたができなくなった点はとても残念だ。

 

また説明書類がUSBメモリに入っているわけだが、このUSBに入っているよという説明がないので最初は右往左往してしまった。1枚紙切れや、ケースに説明書がUSBメモリ内にあることを案内して欲しかったように思う。

 

また受注生産という注文から到着までがやや時間がかかるシステムであることも少しもどかしかった。企業体力などの問題もあるのだろうが納期を短縮する工夫をお願いしたい。

 

■最後に

持論としてハイエンドはどれだけそのメーカーの音作りに寄り添えるかという観点で見るべきと思っており、このintime翔に関してはその点について音作りの方向性、ねらい(私の間違いかもしれないが)十分に受け取ることができた。

 

その点で(2度目ですが)100点であると断言したい。では音自体の点数がどうかという点についても述べておくと私として100点とは他のハイエンドA8000やk3003やTZ700と十分に並べることができるという意味だ。

当然ながら翔にはk3003のような整然とした位相の再現性やA8000のようなトランスペアレントな音色や音場再現は無いし、TZ700のようなグルーブ感のある中低音も無い。しかしながらそれらのイヤホンにない包まれるような音場と日本の楽曲に合う響きを持っていると確信した。

それぞれの価値は人により様々でその価値にいくらを出せるかという意味になってしまうのですが、十分にこの翔はその土台にのり勝負ができる名機の一つだと断言できます。

個人的なことをいえば、客観的にみるとややTZ700の方が万人受けしやすいのかなと思うのですが、好みで言えば私は翔の方が気に入りました。

 

そして最後にintimeがイヤホンのコスパが高いことを売りにしていましたが、それについて私なりの答えは

 

コスパに優れる看板に偽りなく、非常に素晴らしいイヤホンを作りあげた」

 

と思っています。

 

このイヤホンに出会えたこと、このような書き散らしをさせていただけたこを感謝いたします。ありがとうございました。