こんにちは
先日DAISOの600円のBluetoothスピーカーLBS00002を買いましたが、そこで比較したSR9910をレビューしていませんでしたので簡単に上げておきたいと思います。
このスピーカーは写真のもので500円の割には音が良いと有名なものです。機能的な部分は有名なブログやYouTuberの方がたくさんレビューされているので、すっとばしまして私なりに気になった所を書き起こしておきたいと思います。
・製品全体の質として
まず、最初に結論というか全体の感想としてはスマホなどと接続して使うモノラルBluetoothスピーカーの目的として挙げられる「スマホよりも大音量で比較的良い音で音楽を聴きたい」っという用途としては十分な機能を持っていると感じました。特に意匠としても見た目がある程度オシャレなこともありどこに置いても違和感がなく部屋にマッチするかと思います。また、バッテリーを積んでいるのでどこでもある程度の音量を確保できるのも強いです。これを500円で売られたらほかのBluetoothスピーカーを売っているメーカーの方々は堪ったもんじゃないっという感じだと思います。
ただこういうデバイスがこの程度の値段で売られるということは中国国内ではさらに安い値段で売られている状況下に入ったということなので、価格破壊の合図としてはやや遅いぐらいで、さらに品質の良い中国メーカーの製品が出てくることが多いです。かなり安いという感覚はしばらくすればあ普通になりますし、それだけBluetoothチップの量産が進み、数十円。下手すれば数円レベルで実装できるようになってきている証だと思います。このため、今後のさらなる商品展開に期待したいです。
・音質として
私なりの結論としては、決して絶対性能としてのスピーカーの品質は高くなく、音が良いとまでは思いません。しかしながら500円の価格を考えればかなり音のバランスが良く音量も取れることから非常に完成度の高いスピーカーだと思いました。
良かった点としてはやはりボーカル帯域でしょうか意図的にかは分かりませんが綺麗に破綻なく聴かせる音域をボーカル域に絞っている傾向があります。このあたりはセリホンなどのチューニングに通じるものがあるように思いました。特に構成がモノラルという制約も大きく楽器を聴くという帯域に関しては低音の量感さえ出ていればよいという割り切りが透けて見えます。なのでJPOPなどのロックやアニソンなどのボーカルソングではボーカルの主旋律が目立つので案外、気持ちよく聴けてしまいます。音量もかなりとれて、個人差はあると思いますが10畳程度の一般的な日本家屋であればこのスピーカーでうるさすぎるぐらいの音量が取れてしまいます。このスピーカーの一般的な評価が高いところが頷けます。
次に悪かった点に話を移せば、一つ一つの楽器や音色を聴けば、AMラジオの様にざらつきが酷く雰囲気さえ楽しめればよいというレベルでしかありません。一方でラジオだと思えば聴けてしまうのが人間の不思議なところで、見た目のプラシーボにも引っ張られているように思います。特にSNの低さによるホワイトノイズがさらにその傾向を際出せているように思います。クラシックなどのインスツルメンタルの音色を楽しむ楽曲を聴けば音色はチープで音場感もありません。モノラルなのもあるでしょうが、絶対的な歪が大きく音の混濁が酷く聴けたものではありません。f特性としてもかなり歪な形なのか高域、低域それぞれに苦手な帯域があり、突然シラケた楽器音が鳴ることもしばしばです。10kzhを超える超高域や数100Hz以下の低域ももちろん出ません。ただ、低音の量感は稼いでいるので全体として破綻が少なく聴けることと、スマホなどのスピーカーに比べればはるかにローエンドも伸びているので、比べれば満足できる点は救いです。
また、問題として本体にボリュームが無いことによる弊害なのか、最大音量で音楽を聴けばほぼどこかの帯域が割れます。Bluetooth接続時のiPhoneで聴く限りでは最大音量の7割以下で使うと破綻なく聴けるようです。逆に音量調整がないUSBやmicroSDなどでは強制的に最大音量になるようで確実に音が歪み、割れてしまいます。実質的にBluetooth接続専用と割り切ってもいいかもしれません。このような仕様であれば割り切ってBluetooth接続専用にして安くするか、別の機能を付けてほしいところです。買って音を聴いてみるまでは音が良かったら内部的にステレオ化ができるかも?っとの噂を聴いていたので改造してみようかとも思っていたのですが、止めにしました。
ただ、前回の記事で書いた通りLBS00002と比べれば取れる最大音量が大きいのでスマホの音量では足りないという場合に使うスピーカーとしてはかなり使い道が広がるように思います。
・結論
っと音質面ではかなり不満を書き連ねたのですが、前述したとおり500円としては非常に良くできています。本来500円のスピーカーは音質などの評価に土台に立てるような代物ではないのですが、あまりに出来が良かったため、上記のような不満が出てしまったと思います。「スマホよりも大音量で比較的良い音で音楽を聴きたい」っという用途としては現状一押しの製品ではないでしょうか。