el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

KZ ZASの個人的 高コスパお勧めリケーブル構成(5/7) 結論:絶対音質重視の方ならKBEAR KBX4937 がお勧め

こんにちは

今回はびっくりするようなことが起きたKZ のZASのリケーブルについての続きです。今回のメインは女性ボーカルや高解像度フラット志向の方にお勧めのケーブルKBEARのKBX4937とJVCのSpiralDot++についてです。今回紹介する中では最も高いケーブルではありますが、その値段の価値はあると思わせる完成度で最も音質は高いと断言できます。音にこだわるのであればKBX4937をおすすめしたいです。

さて、自分の届いた個体の音が以前の物と違うということですが、具体的には箱出しの音は音量が小さく、音場が平坦で艶が無いという状態でした。個体差なのかエージング不足なのか不安に思いながら始めたエージングですが5時間ほどで最初小さかった音圧レベルは同じになり、30時間すれば音場の雰囲気や音の鳴り方もほぼ同じになりました。また、ネット上では低音が強すぎるという方が、エージングをすることで落ち着いてきたという人もいました。幸いながら最初に届いたものはエージングによる変化をあまり感じなかったので個体差かもしれませんが、いまいちだと思われたらエージングはある程度した方がよいかもしれません。

また、初回のZASの記事でも紹介した通り、かなり感度も高くホワイトノイズが出やすい一方でPCやスマホ直刺しなど貧弱なアンプでも問題なく良い音を奏でることができる特徴を持っています。しかし、その特徴が裏目に出て非常に出力が高いアンプで鳴らそうとすることで音が歪やすい場合もあるようです。私の手持ちの機材ではそこまでの物は無いので体感しているわけではないのですが、出力が強い機材を使われている方はそのあたりを変えてみるとまた感想が変わるかもしれません。
それらを踏まえても私としてはある程度の問題は解決したので先日の狂乱の混乱も少し落ち着いた感じで捉えています。

 

前回同様ですが試聴環境としてはPAW6000の4.4mmを用いています。PIN規格はQDCです。

おすすめの構成7種類の内、今回は④~⑤について書いていきたいと思います。

 

■おすすめ① 微ドンシャリバランス型 KBear KBX4936 + JVC SpiralDot++

 →前回の記事をご覧ください

■おすすめ② 音場、定位、高音域重視型 TRIPOWIN Jelly + JVC SpiralDot++

 →前回の記事をご覧ください

■おすすめ③ 音質妥協、高コスパ型 JSHiFi Hi8 + SONY EP-EX11

 →前回の記事をご覧ください

■おすすめ④ フラット、解像度型 KBear KBX4937 + JVC SpiralDot++

■おすすめ⑤ ボーカル型 KBear KBX4937( or KBX4936)

                                             + acoustune AET07( or KBear 07 or Hybrid)

■おすすめ⑥ TWSコスパ型 AZ09 + acoustune AET07 or KBear 07

■おすすめ⑦ TWS型 UTWS5 + JVC SpiralDot++

 

■おすすめ④

フラット、解像度型 KBear KBX4937 + JVC SpiralDot++

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デフォルトZASの特徴を引き継ぎつつもその弱点の低音を目立たなくさせ、高音を伸ばした上でより高い解像度と整然とした音場を実現する構成です。ケーブルの実売価格が5000円台と今回おすすめする構成の中で最も高価ではありますがZAS特徴である高解像度な音の特徴を最も引き出し、音質の傾向もフラットに近づくことからデフォルトZASの低音が多すぎると感じる方、オーディオを探求する方であれば最もおすすめしたい構成です。尚、KBX4936と値段差が1000円ほどありますがこの1000円の差額分の価値として音質差は感じられるケーブルです。
イヤーピースも少し値が張りますが2500円前後するSpairalDot++です。このイヤーピースは手作りしているという噂もありなかなか価格を下げられない品のようです。かなり値は張りますが2個セットであることもあり、他のイヤホンにも付けられますので是非お勧めしたいイヤーピースの一つです。

音の傾向ですが、やや高音よりですが基本的にはZASの特徴を引き継ぎます。異なるのは解像度、音色の質、スケール感、臨場感、定位などその全てで、標準の構成と比べて3~4ランク上の音色を圧倒的な解像度の暴力と共に鳴らしてきます。特に解像度だけに着目すれば安めのハイエンドクラスに迫ると言っても過言では無いかもしれません。
KBX4936と同様にボーカルなどの音像は他の構成に比べてやや離れてしまうところはあるのですが、定位や空間表現が秀逸でクラッシックなどを聴いても破綻が少なく、とても自然です。音色が艶やかで低音から高域の高いところまであり得ない表現力でならせます。楽器や男性の声の生々しさはKBX4936に1歩譲る部分はありますが、女性ボーカル等の中高音の艶と透明度と美麗な響きは圧巻です。KBX4936では伸び切らなかった超高域も煌びやかで見事の一言です。声と楽器を含めた定位と音場は特に自然です。綺麗でハリがあるため、聴き疲れしやすいところはKBX4936と同様ではあるのですがこの音色は安めのハイエンドクラスでもなかなかあり得ないレベルだと思います。

前回の記事でも書いたのですがZASは解像度が非常に高いところまで表現できるポテンシャルを持っている一方で低域の立ち上がり・・・アタック、リリース感の遅さに問題があります。KBX4937ややこのスピード感は改善している傾向にはあるのですが残ってはいます。しかし相対的に低音の量感が減ったためかあまり気にならず、トータルとして欠点が補われています。
得意なジャンルは多く、低音の量感は少なくフラットなこともありオールラウンダーでです。ただ、クラシックでも低音の響きを重視する場合や、低音の量感が重要なジャンルは他の構成の方が分があると思います。このスピード感の遅さの傾向は高級機の多ドラでもある傾向なのでこの構成のイヤホンでは妥協点の一つなのかもしれません。

明確な弱点を上げるとするならば、ZASは音像が高く密閉型のため圧を感じやすく、一般的に言う聴き疲れをしやすいタイプのイヤホンですが、この構成はそこに輪をかけて解像度が高いためか聴き疲れしやすいです。また、高音よりになるため女性ボーカルが刺さる方もいるかもしれません。私は解像度が高くてもイヤホンで聞き疲れをしたことが無かったタイプの人なのですが、このイヤホン構成は数時間ほどでもうお腹がいっぱいになります。解像感が高い場合に聴き疲れをしやすいと表現する場合が多いのですがややこのイヤホンに関しては当てはまっていないように感じるのは不思議です。

総じてこの構成はZASの圧倒的に高い解像度と正確な音場表現という魅力を最大限に引き出している構成の一つだと思います。もちろんKZイヤホンで求めるレベルではないのですが、それほどまでにこの構成の完成度と絶対的な音質は高く、今現在個人的に2つ買ったZASの内1つはこの構成で固定しています(もう一つは実験用)。

ケーブルについて補足をしておくと、このケーブルにはやや欠点がありまして太く、重く点が挙げられますが、音質を考えれば納得できる説得力を持っています。というのもシルバーの色合いや被膜の質感が良いためZASの意匠とよく合っていることもさながら、ビルドクオリティ自体もかなり良好で、ジャック、スライダ、被膜の手触りや絡みにくさなど、気になるところは全てが高品質です。これであれば5000円出しても良かったと自分も納得しています。恐らく日本メーカーの5000円のケーブルだとここまでの品質にはならないように思えてしまうのが悲しいところです。ここでも中国製のオーディオ製品の品質が向上していることが伺い知れ、日本メーカーにも頑張ってほしいと思いました。

購入に関しては現在AmazonについてはQDC規格は売り切れが多い様で私が買ったときも4.4mmが無かったのですが楽天WTSUNストアの方で買えばほぼ同じ値段で6日ほどで到着したのでこちらで買うのも悪くないかもしれません。

 

■おすすめ⑤

ボーカル型 KBear KBX4937( or KBX4937)

 + acoustune AET07( or KBear 07 or Hybrid)

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この構成は①, ④の亜種でイヤーピースでボーカル特化型に変化させたものです。JAZZやアニソンやPOPSなどのジャンルを愛する人におすすめしたい構成です。KBX4936,KBX4937の差は①、④で説明した通りですが強いて補足すればKBX4937の方が女性ボーカルの伸びと透明感を重視する場合はKBX4937の方を、男性ボーカルの力強さを重視したい場合は4936を選んでください。同じであればKBX4937の実売価格の方が1000円ほど高いため、絶対的な高音質を求めるならKBX4937、コスパを重視するならKBX4936でしょうか。尚、個人的にはKBX4937の方がZAS特徴である高解像度で広い音場の音の特徴を引き出せ、見た目も良好なので気に入っています。

それぞれのケーブルに記載のイヤーピースを付けた変化をSpiralDot++基準からの変化で説明したいと思います。尚、KBEARの07とacoustuneのAET07はほぼサイズ違いでしかないので一緒に紹介します。

  

 

まずAET07ですが、音色の傾向としてやや乾いた寒色系の音になり、やや解像感は上がるものの音色の艶は失われます。一方でボーカルがかなり迫りくるように近くなり、その歌声は天高く、解放感があります。やや音場の整然とした雰囲気は失われるのでクラシックなどを聴く分にはやや不自然さはあるように思いますが、JAZZのようなボーカルものに関しては近さも相まって迫力があり、聴くジャンルによって使い分けしたくなるレベルです。他のイヤピースに比べて音場が広く、特に横方向と縦の高さは特筆すべきところです。SpiralDot++と比べてしまうと使用できる楽曲の範囲はやや狭く、音色の総合的な傾向からライブ感が失われてしまうところは残念ですが、KBXシリーズのケーブルと音場の広さとボーカルの近さを両立しているイヤーピースはこれぐらいかと思いますのでボーカルを重視されている方はぜひ試してみて欲しい構成です。

 
続いてSONYのHybridイヤーピースです。このイヤーピースもボーカル重視ではあるのですが、KBXシリーズのケーブルにおいて数あるイヤーピースの中でも唯一暖色系の音色の傾向に変えてくれる特徴を持っています。また、ややかまぼこ型の帯域バランスを持っていることから低音や高音が強すぎると思われる方にも有効な構成です。

特徴としてはボーカルのが近く響きがあり声が頭の中で大きく広がります。ZASの特徴である解像度の高さはやや失われてしまう点や、横方向の音場が狭く定位もやや曖昧になる点も残念なのですが、前後いっぱいに広がるボーカルは楽曲を選ぶにせよボーカル好きには良い選択肢の一つかと思います。ただ、個人的にはこのイヤーピースのコストパフォーマンスが高いことは事実なのですがZASの良さを失う傾向にあるので複数イヤホンをお持ちの方であれば別のイヤホンで聞いた方が良い音で聴けるかもしれないとは思います。一方でこのZASのコストパフォーマンス高さを考えたときに1本でいろいろな音色を試したいと思う場合は、SpiralDot++と合わせてこのHybridイヤーピースをもっていればかなり違った音を楽しめると思います。とくにこのイヤーピースは実売約200円と非常に安いので音の違いを楽しむには最適だと思います。

 

■おすすめ⑥ TWSコスパ型 AZ09 + acoustune AET07 or KBear 07

かみんぐすーん

 

■おすすめ⑦ TWS型 UTWS5 + JVC SpiralDot++

かみんぐすーん

 

残りの構成についてはまた次回書いて行きたいと思いますが、ZASの解像度の高さを引き出す意味でのリケーブルについてはこのKBXシリーズが特にコストパフォーマンスが高い傾向があったように思います。勿論解像度の高さだけで言えばspacecloudなどの方が高かったのですが、値段が高く、まとまりのある音にする構成はまだ見つけられていません(現在も模索中ですが1万円以下のイヤホンに合わせるにはコスパが悪いのでお勧めすることは無いと思います)。繰り返しになりますが他にも白龍や日本製のケーブルなど複数試してはいるのですがコスパなどを総合的に考えると前回と合わせた構成がおすすめです。

ZASは他のイヤホンに比べてもケーブルを含めた変化にとても過敏なようです。何を変えても音が大きく変わってくれるので打てば響くとはこのことかと思えるほどで、リケーブルの変化をいままで感じにくいと思っていた人でもこのZASならばリケーブルで遊んでみるイヤホンとしてもお勧めしたいです。またこの構成についてはTwitter界隈のFFである特にこめたろう氏、imaru氏を始めとしたスペースに参加いただいた方々の協力をいただきながら見つけた構成です。一緒に楽しみながら見つけられたことをこの場を借りて改めて感謝するとともに、この紹介に際して快く快諾いただきましたことにお礼申し上げます。