el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

雑記:Lotoo PAW6000お借りした所感 素晴らしいDAP

こんにちは

今回は1か月ほど前からFFさんから借用していましたDAP、PAW6000を返却することになりまして、そのレビューというか、使用した感想についてです。

発売してそこそこ時間が経っているDAPですのであまり機材そのものレビューというよりは「音楽を聴くときはスマホ+BT付きDAC運用」派として、DAPそのものへの所感を織り交ぜて、徒然ながらに書いて行きたいと思います。

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このPAW6000を1か月ほど使った感想として一番は素晴らしいのはやはりその使い勝手の良さです。私は基本的にDAPはあまり使わないスタイルで、所有しているものは、2000年代の古い骨董品だけです。一方でBluetooth接続対応のDAC、AMPはスマホとの親和性が高く使いやすいため、音楽を聴くときはいつもその使うスタイルでした。理由は明確で最近のDAPは重く高いだけでなく、起動が遅く、ザッピングしずらい、まぁ使いにくいの一言です。起動の遅さは音楽を聴きたいという気もちを萎えさせてしまうことが多く、じゃあゆっくり待てば良いじゃないかと言われそうですが、それであれば据え置き機材で音楽を聴こうと思ってしまいます。使い勝手であればTWSの方が圧倒的に良いですし、コンテンツの大量消費時代にオーディオプレイヤーに取って起動の速さや操作感が良い事は非常に重要なことだと思っています。

その点このPAW6000はAndroidを搭載していないためか、その部分は非常に心地良く、起動が早いです。私個人としてはPawPicoぐらいのスピードで起動してほしいところはあるのですが、このスピードであれば十分です。実を言うと最近のAndroidDAPも持ってはいるのですが遅くて使わなくなったので手放そうかと思っています。残念ですがさすがにこのストリーミング全盛期に非Androidの手頃かつシンプルな新製品は発売される計画を知りません。

個人的にはストリーミングの音楽を聴くのであればスマホから直でBTのレシーバーDAC、AMPに飛ばしたほうが使い勝手も良いですし、音質的にも良いと思っています。そうなると従来の様に、今自分の持っているライブラリ音楽だけを、聴きたい時に聴くという方向性のDAPですとこのPAW6000は非常に使いやすいと感じました。

他にもAndoroidを搭載しないDAPとしての特徴としてバッテリーの持ちが良いことも非常に魅力的ですし、音楽再生操作のUI階層が深くないことも使いやすいと感じました。手持ちのAndroidDAPでは再生ソフトをアプリにされたりすると安定性の問題などが出てしまって、やはり今の路線を貫いてほしいのですが、最近のラインナップを見る限りなかなか難しく、音が良い高級DAPだとこのPAW6000が最後になってしまうのではないかと危惧します・・・

というのもAndroidに対応するということは上記の問題だけでなく、セキュリティやアップデートの問題など常にOSサポートと共に今後付きまとってしまいます。極論を言えばそのアップデートにより音が変わってしまうなんてこともあるかもしれません。さらに搭載されているCPUも良くても5年前に発売したSnapDragon660程度で、これは昨今のスマホなどと比べると枯れており、かなり貧弱なCPUです。これは音質面を考えると想像が容易で、枯れたデバイスででなければそのCPUの素性が分かっていないため、電磁波対策など音質面に悪影響が出やすい部分の対策が難しいです。実際問題はコスト面などの問題もありますが、最新デバイスの場合はエンジニアリングサンプル品と量産品で特性が変わることがあります。一方で660の様にすでに量産されている場合は実物があるためそのようなことがありませんし、問題があったとしても問題になる箇所が分かっていますので対策も容易です。このため、枯れたCPUを使いたいメーカーの気持ちも理解できてしまうのですが、枯れたCPUではやはり挙動が遅く、操作に不快感が出てしまいますし、先ほどのアップデートの問題にもつながってしまいます。この辺りの問題が顕在化するのはandroidDAPが発売して数年たってからだと思います。実際にはどのようになるのかわかりませんが、今は最新で高音質でストリーミングに対応した素晴らしいDAPかもしれませんが、数年後、気づけばネットにつなぐことはできないただただ遅く電池が持たないだけのmicroSDカード専用DAPになっているかもしれません。まぁ音は良いと思いますので納得していればもちろん問題ありません。

そう言うリスクを考えて、愛用するDAPを長期間使いつぶすこすれば、PAW6000の様なストリーミング対応していないDAPを敢えて使い、スマホとBTDACという使い方も悪くないと改めて思いました。もちろんTWSも苛烈な競争の中で音質がものすごいスピードで進化していますので、PAW6000とスマホTWSいう使い方も悪くないとおもいました。

 

続いて4.4mmプラグが標準で付いているのもうれしかったでです。これは最近のDAPには標準であり必須の一つとなっていますのですが、先程の様に古いだけのDAPとなると4.4mmは付いていません。また2.5mmのプラグはBTレシーバーの様な軽い機材にはうれしいのですが、ある程度重さと大きさがあるDAPですと4.4mmの信頼感は抜群です。

更にはDAPの中で4.4mmと3.5mmで露骨に音質を変えているものも多いですが、PAW6000については両方ともに良い音質だと感じましたし大きな差は感じませんでした。特にここ1っか月中華の聴き比べをを良くしたのでこの点はかなり重宝しました。DAPでのプラグ規格戦争はもちろんあるとは思うのですが、某国内メーカーの様に露骨な差を設けたりはしないでほしいものです。

また、重さ、大きさともにちょうどよい大きさと感じました。特に胸ポケットにちょうど入る大きさであり、その胸ポケットに入れたままボリュームダイヤルを回して音量を変えられる点は非常に秀逸なUIだと感じました。大体のDAPはポケットから少し出してやる必要があるのでこの方式はDAPに限らず多くのAMPでも採用してほしいものです。

 

続いて音質面ですが、良く据え置きでは音の質を決めるのはアンプだと言われますが、このPAW6000についてはまさにその言葉が当てはまる様に思いました。沢山のDAPを聴いたわけではありませんが、やはり味付けが強い機種が増えているように思います。価格帯を考えるとリスニング向けという方向性のため、そういう考えは致し方ないとは思うのですが、このPAW6000の音の素直さは料理において「おいしい素材を一番おいしく食べられる味付けは塩である」という格言を体現したかのようです。帯域バランスもフラットですし、寒色でも暖色でもないニュートラルな音がすると思います。決してモニターというわけではないのですが音源の質を変えずそのままイヤホンに伝えることを目的としているような音です。

このDAPで音楽を聴けば、良いイヤホンは良い、悪いイヤホンは悪い、それを繊細に使っている使用者に教えてくれるかの様な音です。逆につまらない音だと思う人もいるかもしれませんが、沢山イヤホンを持っている人ほど、イヤホンの質を問うことができるこのDAPの良さがわかるように思います。正直を言えばこの価格の競合DAPを所持しているわけではないので競合の製品と比べてどうこう言うのは難しいのですが、玄人好みのDAPであると共に、良いイヤホンに出会えたときにそのすばらしさを他のDAP以上にかみしめることができるDAPであると思います。
音がつまらないと思う人のためにイコライザも準備されているそうですが、残念ながら必要と感じたことは無く、私は使用機械はありませんでした。このタイプのイコライザはどの程度F特性が変わるのかがデータとしてわからないのであまり使う気になりません。やはりそのあたりはNeutronプレイヤーのイコライザなどのように各帯域が数値として変わることを明示してほしいです。尚、概ねイヤホンでしか聴かなかったのですが音量はLowGainでも半分程度までしか使うことはありませんでしたし、駆動力不足を感じることもありませんでした。HighGainにすればヘッドフォンなども駆動できるかもしれません。

少し気になったことは付属のレザーケースでしょうか、非常に質感が良く操作感も良いのですが、ケースと本体の内部摩擦抵抗が小さいのか4.4mmプラグなどを引き抜く際に本体ごと引きずられてしまうことがありました。このあたりは個体差なのかどうなのかわからないのですが、やや使っていて気になりました。

 

総じて、非常に完成度の高いDAPで、とても気に入りました。不満があるとすればその入手性と価格でしょうか。DAPの最新情報は疎いのですが、新製品なども予定されているのでしょうか?、既に流通在庫も少なくなっているのですが未だ15万円を超えています。あまりコロナ禍で出歩かない私にとっては据え置き機材もあり、なかなか使用頻度は高くありません。今後、生活のスタイルがまた変わった時に検討したいと考えたと共に、非常に魅力的な商品に思いましたので今後のLotooの商品にも期待したいです。