el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

KZ ZEX、CCA NRA レビュー 結論:高コスパESTサウンドを味わえるお勧めイヤホン *個人的なJapanEditionは[ZEX+Jelly+SpiralDot++]

こんにちは

今回はKZのZEXとCCAのNRAです。このイヤホンはCCAのNRAと兄弟イヤホンと言われており3000円前後という低価格イヤホンで初のEST(静電磁気)ドライバ搭載の構成を取っています。結論から言えば低価格機ながら非常にレベルの高い音色を出してきており、高コスパESTサウンドを楽しめるかなりお勧めの機種だと思います。

さらに個人的にはタイトルの構成であるケーブルをJellyに交換しイヤーピースをSpiralDot++した構成での音場と音色は筆舌に尽くしがたく、ESTドライバの個性やすばらしさを実感しました。ドライバ構成の限界からか、高価格帯のイヤホンと比べると解像度がかなり劣ってしまうのでオールマイティさは無いのですが、女性ボーカルや高音の楽器の伸びと音色はBAとは全く異なるので必聴だと思います。

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ZEXの購入の決め手になったのは1か月ほど前に騒動になった例の日本国内の独占販売関係ですね。NRAを契機に今後KZのイヤホンを低価格で買えないかもしれないと思い、急いでAliで注文しました。まぁ騒動については事なきを得たのか?わかりませんが、今は普通にZEXやNRAも買える上に着弾もAmazonより遅くなってしまったのでなんだか損した気分です(笑)。しかも着弾してすぐに40%OFFセールなんてやっていて本当になんだかなぁ・・・っというのは愚痴っぽいですね。分かっていて買ったの仕方ありません。

遅めに着弾していたことで良いこともありました。まず、ZEXとNRAが同じ音ではないかという疑惑があること。そして次にFFさんにお勧めしていたJellyというケーブルがZEXに付けると非常に良い音になるという情報を持っていたことです。実際タイトルにも書いた[ZEX+Jelly+SpiralDot++]の構成で付けてみると「正直この構成でJapanEditonとして売っていたらKZユーザーは皆満足したのではないか」っと思いました()。まぁそうなるとNRAの方も買って音を比較してみるしかありませんのでめでたくNRAも購入という運びになりました。まぁうまくやらていますね・・・悲しい事です(笑)

 

 

■音以外の外観などについて

さてZEX、NRAですが、まぁ言いたいことはいくつかあります。付属品などはいつものKZ、CCAそのもので必要最低限のイヤピ、ケーブルが付属しています。筐体は小さく装着感もかなりは良いのですが、強い磁気を帯びているのか筐体を近づけると磁力に負けて2つの筐体がくっついてしまうほどです。おかげで2つ並べた写真を撮るのにも苦労しました(笑)。まぁ大丈夫だとは思いますが、ここまで見た目に磁力が強いと人体への影響や電子機器への影響を心配してしまいます。

ケーブルは両方共に低価格向けの白く新しいタイプの物がついてきているようで、このケーブルも音質という面での品質は良くないようです。一方で取り回しや、絡みにくさという使いまわしの面ではかなり良くなっており、私としては一般人にはあの絡みやすいケーブルは使いにくいので、こちらの方が清潔感もあってそのまま使う人にもお勧めしやすく、うれしい限りです。一方でイヤピの方は個人的に不満です。f:id:el_snow:20211030182203j:image

同じくカラーリングは白基調で見た目も良いのですが、装着感は劣化の一途というか日本人の耳に合いにくいペラペラのタイプが付いてきています。しかもなぜかZEXは標準がフジツボタイプのM、替えの物がペラペラのMとS、NRAはペラペラタイプの3種類っという、ちぐはぐ感が酷いです。もちろん個人差もあるので逆にフィットする方もいるかもしれませんが、この辺りのKZ,NRAの最終的な音のチューニングはユーザーに任せようという姿勢は賛否が出るのもわかります。ケーブルは仕方がないにしてもイヤピぐらいはマシなものを付けて欲しいものです。

続いて本体については双方ともに非常に小型でデザインも人によるかと思いますがZEXの方はLoftyに似ていて結構カッコいいです。

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並べてみるとまさに小さいLoftyという感じでLoftyがもう少しうまく着地できていれば更にデザインが評価?されていたかもしれません。余談ですがLoftyはFD7とかなりドライバというか音の傾向が近いという噂があり、出た時期的にもA8000とbelieveの関係性を疑わされます。音の傾向が似ているという話なのでFD7、FDXは試聴で良いかなぁと思っていますが、試聴してみたらいつかBlogにも感想を書きたいと思います。話を戻しますが筐体意匠としてうれしいのは最近の中華イヤホンの内側にある突起が無い点でしょうか。一方でこのZAXの様な突起が無いタイプの時はステムが短いことが多いのですが、これも例に漏れずそのタイプでZASなどがフィットする人は逆にフィットしずらい人もいるかもしれません。

もちろんイヤピは感性や耳の形状の個人差によりますので、とりあえずいくつかイヤピを試しました筐体の関係から私は結局SpiralDot++が一番合うように感じました。また、FinalのTypeEのsoftもボーカルの艶という意味で良い様で、近日中に試してみたいと思います。

CCAの方は無難なデザインであまり特筆すべき点はありませんが、既報の通り筐体は共通の金型?を使っているようで単なる色違いに見えます。搭載しているドライバが2重磁気ドライバと3重磁気ドライバの違いとのことなのですが、外から見る分には違いはありません。

 

試聴環境

 

PC->MPC->USB->L1000->ケーブル->ZEX or NRA->SpiralDot++

ESTドライバというところでバーンインが必要なのかわかりませんが、両方共に2時間程度良く聴くプレイリストをループさせる形でエージングしました。音としてはやや音場が広がったように思います。

 

■音質面とか

まずデフォルトケーブルの音から両方に共通する項目を書いて行きますと、ドンシャリ傾向のバランスで極端に中高音の厚みが薄く、全体としてはKZぽさをイメージしていると薄味の音だなと感じるかと思います。

音場は横にかなり広いのですが重心が低く高さがありません。奥行きも普通です。逆に言えば弱点と言えるほどの狭さもありません。解像度は値段を考えれば十分といったところで、特筆するレベルではないのは少し残念なところでもあります。裏を返せばドライバの構成からわかるようにESTの音色と音場で勝負した機種と言っても良いかもしれません。

特徴的なのはやはり高域、超高域で、シンバルなどの楽器に金属感が少なく、中高音にかけての圧が少なく指向性を感じないナチュラルな鳴り方です。実際に中を開けてみたわけではないのですがこれがESTドライバの音色なのか言われればそんな気がします。私自身はSultanぐらいしかまともなESTを聴いたことがないのですが、BAともダイナミックとも異なる高音が出ていたような覚えがあります。Sultunは価格なりに全方位に音が豪華で音に厚みがあるのでESTの音色の特徴の強さが際立つようなチューニングでは無かったと思います。一方でこのZEX,NRAは1DDのためか中高域の音が薄くESTと思われる音が非常に際立ちます。金属系でなくとも女性ボーカルなどの楽曲を聴けば高音側の声の伸びが特徴的でBAやダイナミックでは出せない音色が広がることが良くわかります。低域はいつものKZというところでやはり圧は強い感覚ですがやや解像度は不足し、締まりはありません。量感は必要十分なので、チューニングとして中域から超高域のESTドライバの良さが引き立つバランスと言ってもいいかもしれません。

気になった点としてはZASもそうだったのですがやや上流の構成によって音が変化しやすいイヤホンであると感じました。それがESTによるものなのかどうなのかはまだわかりませんが、ユーザー側が使いこなすという意味での知見が少ないドライバであることは確かなのでいろいろと試してみると面白いかもしれませんが、今のところ私の実感としてはやや味付けの少ないアンプの方がESTの音色の特徴や面白さを引き出してくれているように感じます。

さて、NRAとZEXの違いですが、第一印象的にはほぼ同じといったところで、音は同じ説があるのも頷けます。一方で良く聴いて確認すると明確に音の違いがあります。ZEXはNRAと比べて超低音域の量感が少なく、中音高音の厚みや音圧、解像度もやや弱めです。総じてデフォルトケーブル限定ではNRAはボーカル主体の現代音楽に合っており、ZEXの方が楽器を聴くような曲に合うように思います。このあたりの変化はデフォルトのケーブルではあまりわかりにくいようで、この後記載するリケーブルの項目では上記の音の差異が如実に表れてきます。逆にそのままのケーブルで使う方はデザインで選ばれても良いレベルかもしれません。個人的な音色で言えば可聴域にかかるぐらいの超低音域が出ているNRAより、聴きやすいZEXの方が好みです。

■リケーブルを試してみて

続いていくつかリケーブルを試してみました。ここ最近のKZの機種のリケーブルによる音色の変化は大きいとの経験から実際に試してみたところやはりかなり音は変化するようです。残念ながら多ドライバ構成ではないせいかZASほどの解像度の変化はしませんが、特に音場と音色という意味ではかなり変化します。ESTドライバの音色を聴けるという意味では市販品に類似する上位互換の音はほぼ無いため、かなり面白いです。勿論せっかくのESTなので少し本体よりは高いでケーブルいくつか試してました。結果としてお勧めできる構成を紹介したいと思います。

 

〇Vocal向け[KZ ZEX + TRIPOWIN Jelly + JVC SpiralDot++]

最も以外でかつ、コスパが高く、相性が良かった構成です。ESTドライバの中高音の鳴り方の特徴を最大限に引き出しているように思えます。

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元々Jellyは音の重心を下げる変わりに音場が横方向に大きく広がり、帯域バランスはややドンシャリ気味になり、音色は厚みが出てカラフルでヴィヴィットに色づく傾向があります。音の定位は良くなる一方で解像度の向上は少ないです。どちらにしてもかなり変化の大きいケーブルなのですがZEXはその特徴と完全にマッチしたうえで欠点を感じない方向で変化した様です。

まず聴いた瞬間に気づくのは音場の広さだと思います。横の広さはデフォルトから比べれば広大で、さらに何故か天井が非常に高く音が天高く抜けていきます。音色に耳を傾ければ、やや薄い中域から高域までの音色がJellyにより華やぎ、煌びやかでありながら透明感がありそれでいて刺さらず、圧が少ない特徴を維持しています。これは音源として高音域が美しい独唱系の女性ボーカル楽曲を聴くと顕著で、BAやダイナミック機では味わったこと無い、高音域の伸びを耳で初めて味わった時は久しぶりに本気で鳥肌が立ちました。さすがに何度か聴くと慣れましたが(笑)。

一方でこの構成でのクラッシックなどの楽曲はあまり合いません。音色の質は非常に高いため楽器の音色に不満は全くないのですが、定位と解像度は不足しがちで全てが前方から広がった音場で鳴ってしまうので面白みがありません。特に大編成の楽曲は複数の楽器や歌声が団子になり残念極まりないです。これはまだデフォルトケーブルの方が音の広がりが無く横の定位がしっかりしているので楽しいです。
イヤーピースについて補足すると今回はSpiralDot++で試したのですが、フィットが合わない方は通常のSpiralDotでも良いかもしれません。また、FFさんよりfinal TYPE E Softの方が良いとの情報もいただいているので近々試してみるつもりです。

*final TYPE E SoftはFinal storeにてイヤピガチャにてイヤピ賞を取るか、VR1000を購入すると付属してきます。昨年は一般販売を予定していたと言っていたのですが、現在はまだ販売されていません。

そしてもしあの代理店がこの構成でJapanEditonとして売っていただけていれば個人的にかなり満足で気なのではないかと思います。イヤーピースをE tyep softにする前提にはなりますが値段としても本体2700円+ケーブル3600円+イヤーピース1000円で合計7100円と概ね同じ値段です。まぁたられば論をしても生産性がありませんし、結果としてまた普通に買えるようになったので良かったということなのだとは思いますが、個人的には「ZEXを買うのであればまずこの構成を聴いてみて欲しい」っと推していきたいです。。

 

ちなみにこの構成でNRAを聴くとどうなるかというと超低音域、超高音域が強い特徴が顕著に表れ、好き好きではありますがVocal曲でやや不快な超低音域が目立つ形になります。さらにやや中音の張り出しが強く、Vocalなど中央に定位する音が分離良くなるので横の音場の広がりが無くなり、Vocalの気持ちよさはあまり感じられません。全体的に不自然さが目立ち違和感を感じます。

 

〇オールマイティ向け[NRA + NiceHCK SpaceCloud + JVC SpiralDot++]

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かなり値段は張りますが、AliExpress1111(中国の独身の日のセール)で8000円程度になるらしく、お勧めに上げておきます。勿論少し値は張りますのでお勧めはしませんがAmazonでも購入可能でAliExpressが不安という方は非常に品質の良いケーブルだと感じたのでこちらで買うのも悪くないかもしれません。spacecloudの特徴がある程度表れており、音場が広大で素晴らしいサウンドです。Vocalに艶があるほか、定位が良く、解像度もやや上がります。低域のアタックも速くかなり万能です。8000円であれば一度合わせてみる価値がある組み合わせだと思いました。ただ、やはり3000円程度のイヤホンに合わせるケーブルとしてはやや高価なので、反発したい気持ちも出ることを理解していますのでここではこれ以上の紹介は割愛させていただきますが気になる方はDiscordやTwitter、コメントなどをいただければと思います。

 

■まとめとして
いずれにしてもかなり特殊な機種ではありますので最初の1台目のイヤホンとしてはお勧めできませんが、2代目以降の変わった音を楽しみたい方や、ESTドライバは気になっていたけれど高くて手が出なかった方などには高コスパESTサウンドを味わえるお勧めのイヤホンです。特にリケーブルすれば音色の特徴をさらに活かせるのでESTドライバを積んだ機種はかなり高額な機種が多いためかなりお得です。さらにリケーブルをした時の音色の変化はやはりデフォルトのケーブルの悪さもあって効果絶大なため、ESTの音色を楽しむという意味でもZASよりもリケーブルの楽しさを味わうことができる機種かもしれません。また、さらに続報としてこの構成にさらにBAを積んだZEX Proも発表されていますが、音としてのまとまりは良くなる可能性もありますが纏めきれない今までのKZの可能性もありますのでNRA、ZEX共に好きな傾向に合わせて買われても満足できると思います。

実際に両方買いましたが、非常に面白いイヤホンで、購入してかなり満足しています。
良い思いができたので、もちろんProの方も買う気満々です(笑)