el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

雑記:VST-Kクラファンに向けてintime 碧Ti3 Edition2シリーズ聴き比べ

こんにちは

 

昨日は更新をサボって申し訳ないです。オーディオや測定をやっていなかったわけではなくて測定環境について他の測定者の方々と意見交換をしながら測定環境の変更を行っています。そのドタバタを書いても良いのですが、あまり皆さんは興味が無いだろうなと思って書いていません。気になる方はDiscordで議論しているのでDMなどで声をかけていただければ幸いです。

 

さて、今日はみんな大好きintimeの旧フラグシップモデル「碧Ti3」について下記3種類について聴き比べをしましたのでその感想などを簡単に書きたいと思います。

・碧Ti3 Balanced 4.4

・まかなイヤホン 2021 NEW YEAR VERSION(Balanced 4.4:4.4mm)

 =碧Ti3 Edition2 Balanced 4.4 Pentaconnプラグ版

・碧Ti3 Edition2 VST-K(intime-K)

 =intimeのある空間 優勝商品

intimeacoustic.blog.fc2.com

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intime 碧Ti3シリーズ

本件につきましては@lostspell(intime関西支部長)氏よりTi3 Edition2として「まかなイヤホン 2021 NEW YEAR VERSION(Balanced 4.4:4.4mm)をお借りしました。@lostspellさん、ぐんまちゃんに続きありがとうざいます。

基本的にスペックとして何が違うのかっということを旧Ti3をお持ちの方に簡単に再度説明させていただだくと赤字の部分が変更点になっています。

・碧Ti3 Balanced 4.4

 →Ti3標準からプラグとケーブルが変更、バランス

・まかなイヤホン 2021 NEW YEAR VERSION(Balanced 4.4:4.4mm)

 →Ti3標準から内部筐体の見直し、プラグとケーブルが変更、バランス

・碧Ti3 Edition2 VST-K(intime-K)

 →Ti3標準から内部筐体の見直し、プラグとケーブルが変更、VST-Kの採用

F特性としては下記の様な違いになりまして、ほぼほぼ一緒ですが個体差レベルなのか、少し違いはあります。今回のグラフは基本的にRLのデータを平均しています*。聴感上はこの3本違いを明確に感じたのですがF特性としては僅かな?変化のようですね。

*お借りした都合によりまかなイヤホンはRのみです

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碧Ti3シリーズ F特性比較

環境:M17 DC(Petit Susie+Tank) -> AppleMusic → 碧Ti3シリーズ -> AET07

 

■碧Ti3 Balanced 4.4(便宜上”ノーマル”とします)

非常に気に入っていたイヤホンでしたが更に高額で上位のイヤホンを購入したことで最近はめっきり使わなくなっていたのですが、久しぶりに聴くとそのポテンシャルの高さに驚かされました。このイヤホンの素晴らしさはとにかく楽しく音楽を聴けるところで、特にその高音の綺羅びやかさに加えて低音の沈み込みの深さは随一と言って良いかもしれません。ではボーカルが潰れてしまうかと言うとそこまででは無く解像度の高さも相まって絶妙なバランスが光ります。

Q5sで聴いていたときは低音の締りやその音の広がり方に物足りなさを感じた事もあったのですがM17DCでは駆動力で押しのけて再生させているかのごとくキレがましました。特にそれを感じるのはオケなどの楽曲で、低域によって中高域の音、そして空間表現が潰されてしまう楽曲も多かったのですが、M17で聴くと混濁はあまりありません。それほどそれほど鳴らしにくいイヤホンではありませんが駆動力が高いアンプで鳴らすと低音のキレが改善するのだと実感できます。

また、ドンシャリのバランスは低コストなアンプでも十分な量感を感じることができるのでスマートフォンからの直差しなどでも十分に楽しい音を奏でてくれます。このため今でも入門用に最適なイヤホンの一つだと思います。

 

■まかなイヤホン 2021 NEW YEAR VERSION(Balanced 4.4:4.4mm)

Ti3からの正常進化と言われていますが、一聴した感想としては低音の締りが良くなった一方で低音の量感が少し減っているように感じます。変更点としては内部筐体の見直しやケーブルの違いとのことで、実際に聴いた方の感想では低音の質や量が更に上がったという意見が多かったです。個人的にこれ以上の低音はやりすぎではないかと不安だったのですが、お借りして聴いてみると想像よりはるかに控えめで質の改善がメインだったのだと理解しました。ノーマルのTi3で感じた低音の混濁も減ったように感じます。一方でオーケストラなどでの定位はやや不自然で帯域によっての左右の音のバランス・・・

 → 諸事情により感想の公開を保留します。誠に申し訳ありません。ただ、音色の傾向としては間違いなくTi3のノーマルの系譜であって大きな差は感じませんでした。

 

■碧Ti3 Edition2 VST-K(intime-K)

VST-Kの影響のためなのか、聴感上の音の傾向はかなり別物です。とても同じTi3ベースの音とは思えません。特に違いを感じるのは低音域でTi3で感じていたボワ付きや混濁はほぼありません。中域や高域にかけての音の定位や解像度は別次元で向上しています。音場の広さとしてはほぼ同等なのですが、解像度周りの変化のためにノーマルシリーズよりほんの少し広く感じます。音色も大きく変化して寒色よりというよりは乾いた音に変化します。他のTi3シリーズと比べた時に音質が向上しているのかと言われると間違いなくかなりの音質向上を感じました。これはノーマルとEdition2の差とは比べ物になりませんし、イヤホンの値付けとしてもノーマルより高いものになるのだろうと思いました(商品なので値段は不明)。

内部筐体やケーブル以上にVSTの質がintimeの音の主軸になっていることが良く分かる変化と言って良いと思います。余談ですがVSTはスーパーツィーターとして動作しているためクロスオーバーは16kHz程度と公表されていますが、ここまで聴感上の雰囲気がガラリと変わるとやはりハイレゾを信じてみたい気持ちが強くなりますね。

 

■まとめ

3つのイヤホンを比較試聴してノーマルのTi3は完成度の高さが光りました。そしてVST-K版Ti3は異次元の解像度と性能を持っていることを理解させられました。とは言え「VST-K版の音が好きか?」っと問われると疑問が残っています。むしろあまり好きな音ではないと言ってしまっていいかもしれません。自作VST-Kを使ったintime白(ふがく)と同じく何度もこのTi3 VST-Kを使ってはいるのですが、いまいち何か満たされず、聴いた後が心地良くないのです。

今までVST-Kの白については音に言及したことは合ってもVST-KのTi3について言及してこなかったのはそのためで、このイマイチさがEdition2で大きく変化してもたらされたのか、それともVST-Kによってもたらされたのかを知りたった為です。今回はそれがVST-Kによるものだとはっきりと理解できたのは嬉しい限りです。

Ti3のVST-Kがこのような感想である一方で翔DDのVST-K版はTI3同様に高い解像度を維持しつつ音色としても非常に好感が持てるものでした。今回F特性を測ってみたのもTi3のVST−K版があまり好きになれない理由がそこに無いかと思ったからです。本件についてはもう少し自分なりに考えて追究してみたいと考えていますが、今はドンシャリというバランスとVST-Kがあまり合わないのではないか?という仮説にたどり着いています。逆に私の好みや嗜好として言えば翔や翔DDなどのよりフラット方向の音作りにこそ映えるということだと思っています。

また、初代の碧Ti3がEdition2に負けずと素晴らしいということも理解できましたので現在は初代の碧Ti3は中古でもかなりお安くなっているのでEdition2が良かったけれど高いので手が出ないと感じた方はまずは信頼がおける店舗の中古で一度手にしてみても良いかもしれません。ちなみに私は一度はより活用してもらえそうな方に手放そうかとも思ったのですが、初代のTi3の良さを再認識できたので墓場まで持っていく決意を固めました(笑)。

 

今回は特に来月からいよいよVST-Kを使った商品のクラウドファンディングが行われると聞きましたのでどうにかそれまでに一度聴き比べをしたいと思っておりました。今回@lostspellさんにEdtion2をお借りできて、その部分についてようやく語れるまでTi3Edition2を聴くことができました。改めてお礼申し上げます。

 

ではまた次回

 

intime-acoustic.jp

■測定環境 

ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4

ソフトウェア:REW V5.20.5

INPUT:Scarlett Solo XLR (VXLR+)192KHz24bit

OUTPUT:ADI2DAC fs (3.5mm IEM端子、DJ44C併用)768KHz32bit 0dB

カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用

■測定パラメータ

 入出力バッファ512K、No Timing Reference

 出力音圧レベル:−12dB

 Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz

 カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み