el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

雑記:A8000のF特性、ここまでのF特性計測を振り返って

こんにちは

今日は雑記です。

 

〇A8000のF特性

〇ここまでのF特性計測を振り返って

 

■A8000のF特性

手持ちのA8000です。LRの平均ですがやはり綺麗なグラフですね。

 

■ここまでのF特性計測を振り返って

先日より鳴らし難い事で知られるTinHifiのP2 Plusなどを使ってF特性の実験を行ってきました。Twitterでもツイートしましたが纏めとして今日はそれらに結果を考察してなんとなくまとまってきた感想を書いておこうと思います。まぁ、まだ測定環境や手順を公開できる状態ではないので中間まとめという感じでしょうか。


・事前準備をきちんとすれば使用機材で測定結果が大きく変わることはない

 正しい測定手順を踏めば大体の試験は再現できます。逆にキャリブレーションファイルを入れていなかったり、ノイズが入るような環境だったりすれば測定結果は大きく変わってしまいます。その手順さえ踏めばMacBook直刺しでイヤホンを駆動してもADI2DAC fsで駆動させても大きくF特性が変わることはありません。

勿論最低限のオーディオインターフェースは必要ですがカプラさえ購入できればF特性は容易に測ることができそうです。

 

・装着方法(イヤピ)では概形が変化する

 イヤーピースの大きさ、カプラへの固定方法(角度や深さ)でF特性は大きく変化しがちです。特にカプラの密閉が取れない場合は低域が逃げがちです。振動でイヤーピースが動きがちですし、押し込めば内部の気圧が違ってしまうこともあります。その場合は高域の波形が変化しがちです。イヤーピースは上記の特性のため、F特性が変化するのですがその変化と装着位置の違いを明確に切り分けることは困難かもしれませんが、外耳道の長さは明確に変化するのでステムの長いタイプ、短いタイプではF特性は変化するとみてよいと思います。このため、測定誤差及び再現性はこのイヤーピースの固定方法の再現性にかかっていると言っても過言では無いと思います。

 

・プラグやケーブルはF特性の概形に影響しない

 抵抗値が極めて大きいケーブルなど極端な例を除いてリケーブルしてもF特性はほぼ変わらないということです。THDは違いがあるかも?っという程度ですが、毎回の上記の測定誤差の方が大きいのではないかというレベルでしか今のところ変化を計測できていません。ケーブルで変化する音色を知覚できている方には、F特性以外の要素が音質の変化の要因として表れていると考える方が自然かもしれません。

 

・アンプの変更もF特性の概形に影響しない
 極端にインピーダンスが低いイヤホンや極端にインピーダンスが高いヘッドホン、出力インピーダンスが高いアンプなど極端な例を除いて駆動させるアンプの差異によってF特性はほぼ変わらないということです。P2Plusを使って実験したところ鳴らしきれてなさそうな音がしているようなアンプの組み合わせなど様々な条件でもF特性が極端に変化することはありませんでした。

 

・F特性を取ればイヤホンの不具合は見つけ易い、中古は信頼できる筋から購入する

どんなに素晴らしいメーカーでも製造不良などや検品もれなどがあるので新品でも不良個体が一定の確率で紛れ込んでいます。そのような不良個体をつかんだ時にF特性のグラフを取得すればイヤホンに異常がある場合は明確にすることができます。実際に多数ある手持ちのイヤホンで音が悪いなと思っていた個体がいくつかあったのですが、F特性を取ることで明確に不具合と判断することができました。そしてデータがあることでメーカーとの交換や修理がスムーズになりました。

残念ながら今の現時点と言える指標をメーカーが出していることはありませんので、どのような対応になるのかを保証はしてもらえませんが、データが無ければ音が悪いという理由で返品交換を迫るのは難しいです。なぜなら同じイヤホンを3本んも4本も持っていれば不良個体だと判別できますが、ちょっと音が悪い程度だと確信が持てません。結果泣き寝入りをして、音は悪いし、その感想をTwitterにつぶやこうものなら好きな人と要らぬ軋轢を発生させてしまいます。

そして、そういった不具合とは認められないけれどちょっとだけ満足できない個体は特にフリマサイトなど中古に流れやすい傾向があります。中古イヤホンはeイヤホンなどの保証があるお店や、メルカリなどのフリマサイトでも信頼できる筋から購入することをお勧めしたいです。

 

・沢山イヤホンを持っているならば測定環境をそろえる価値あり

電気工作をするときは動作確認のためやメンテナンスの為に電気テスターを必ず購入するかと思います。同じくイヤホンも沢山購入する場合、F特性を測定できるようにしておくことを個人的にお勧めしたいです。今回、いくつかのイヤホンに不具合と断定できたイヤホンの金額はカプラの購入代金よりも上回っているの沢山イヤホンを持っている人ほど高価的だと思います。

 

・個体差はあるので測定データは多ければ多い方が嬉しい

逆に事前準備が違えばグラフが異なるということにはなるのですが、同じイヤホンをいくつも持っている測定例から言えばかなり個体差があるイヤホンがあるということです。もちろんそれは製造ばらつき、品質問題ではあるのですがそのようなばらつきを考慮しても公開されるデータは多ければ多いほどうれしいです。そして見る方も一つだけのグラフで判断せずに複数の測定者のグラフを判断材料にする方が良いかと思います。

 

・測定者が同じ人のデータは環境が同じになるのでサイレント修正していなければ比較可能


・グラフだけで音を語るのは難しそう

Twitterではあまり見かけない人たちではあるのですが、匿名掲示板では多数いる2派「F特性原理主義」の主張も「F特性否定派」の主張もどっちも極端過ぎるということかと思います。
F特性データもTHDやSNみたいにF特性カーブも音を構成するパラメータの一つではありますが、F特性が良いからと言って良いイヤホンであるとは限らないという事かと思います。この辺りは精度が低いカプラではあると思いますが、まだまだ研究の余地はあるかと思っています。

 

つたないですが、今のところこんな感想です。これを読まれている方でご指導やつっこみをいただける方はぜひコメントかTwitterなどのDMをいただければ幸いです。

やれることはまだまだありますので色々と実験してみたいと思います。ではまた明日。

 

■測定環境 

ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4

ソフトウェア:REW V5.20.5

INPUT:Scarlett Solo XLR (VXLR+)192KHz24bit

OUTPUT:ADI2DAC fs (3.5mm IEM端子、DJ44C併用)768KHz32bit 0dB

カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用

■測定パラメータ

 入出力バッファ512K、Acoustic Reference

 出力音圧レベル:−12dB

 Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz

 カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み

■測定パラメータ

L3回、R3回の合計6本のグラフの平均値を1/48でスムージングした