ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

雑記、持論:ドングルDAC 水月雨 Moon River 2の音は素晴らしいがピーキーな件、ドングルDACについて思うことなど

こんにちは

 

今日は雑記と持論です。

 

水月雨MoonRiver2の音は素晴らしいがピーキーな件

本来ならば日本の発売までレビューを書こうと思っていたのですが、どうもこのMoon River 2がピーキー過ぎて評価が定まりません。っというのドングルDACというものの評価の仕方が難しいこと実感させられているからです。

f:id:el_snow:20220502181707j:imageまず、このドングルDAC、再生する機材によって結構音が変わってしまいます。もちろんパワーサプライとして上流のUSBからバスパワー駆動しているわけで、電源が重要と言われているオーディオ機器ではかなり当然の事かと思います。例にもれずこのMoon River 2も上流の機材、OS、再生ソフトウェアによってかなり音の印象が違います。実際に手持ちのMBP15L2013やWindows機器、Xperia10ii、iPhone12、iPadPro12.9inch 4Genそれぞれ音が違います。特に音が良いなと感じたのはiPadとMBPで音の迫力と音の広がりや繊細さや解像度が高いと感じました。一方で酷かったのはAndroidのXperia10ii(標準アプリ)でホワイトノイズが大きく音楽鑑賞としては使用に難があるレベルでした。ただこのホワイトノイズに関してはAndroid標準のドライバーの問題のようでNeutronMusicPlayerのドライバを利用することでノイズレスな環境を手に入れることができます。裏技的な形になりますがNeutronを起動してバックグランド状態にしておくことで普通のYoutubeなどのアプリもノイズレスで楽しむことができます。ではその状態のNeutronMusicPlayerが音が良いかと言われるとここにも議論の余地がある感じで、プレイヤーの設定にもよるのでしょうが、電源が安定していると思われるMBPに比べればどうしても音の広がりや音色の開放感に差があるように感じてしまいました。もちろんこのあたりはもう少し設定を詰めれば良くなる可能性があるように思います。

 

もちろん代理店の地球世界としては対応機器としてスマートフォンAndroidiOS)に対応とは記載しているものの、本体付属の冊子にはWindowsしか対応OSは記載してありませんし、本当にこれは対応しているのかと首を傾げるような仕様もあります。例えばMoonRiver2はかなりハイパワーで音量が取れるドングルDACなのですが、イヤホンを挿しっぱなしにして機材に繋ぐと音量が初期仕様がMAX、ゲインHになっておりイヤホンから爆音が漏れ出るなんてことが何度もありました。下手なイヤホンであれば完全に音割れしてスピーカーレベルで音が出るので完全に鼓膜と機材を壊しに来ているレベルで、繰り返しになりますが製品仕様としてどうなのか?と首を傾げたくなります。

今回初めてこの様なUSB CのモダンなバスパワーのドングルDACを購入したのでよくわかっていないところもあるのですが他のメーカーのドングルDACもある程度は同じ様な状況なのではないかと推察しています。一方でおそらく老舗のメーカーはそのあたりを弁えており、物理ボリュームを別で持っていたり初期がLゲインだったり物理的にGain切り替えができたりなど、ユーザビリティが高い仕様になっています。もちろんMoon River 2ほど出力が高くないので問題が潜在化しているだけなのかもしれません。

そして肝心の音については先述の通り環境によってまちまちなので、店頭などの簡単なレビューでは再生環境によってかなりインプレッションが左右されてしまうのだろうと思います。特に特定のスマホを使っていて、どのドングルDACを試聴してもいまいち…なんて場合は使っている再生環境の問題もあるのかもしれません。逆に言えばそこがボトルネックに成る程ドングルDACの音が良くなってきたという事なのかもしれませんね。音質の細かい点は別途記事にするかも知れないので割愛しますが少なくとも良い環境で使えば同じぐらいの価格のエントリークラスのDAPよりも音が良いと思ったのは間違いありません。レビュー記事にするにはどの様な環境が良いのか、今の所判断がつかないのでとりあえずこのような雑記として書いています。

 

尚、比べたわけではないのですが海外のレビューでは音質が絶賛される一方で消費電力が高いことが指摘されています。折角なのでUSBのテスターで消費電力を測ってみました。

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初めて使うので信頼度はいまいちかもしれませんが待機時で600mW、大音量時で1000mW程度の消費電力のようですね。この数字が大きいか小さいかはよくわかっていないのですが、体感では結構バッテリーが減るなぁという印象です。既に発売されているのでeイヤホンなどで実際に手に取って試聴してみると良いかもしれません。

 

■持論:ドングルDACについて思うこと

ちなみにこのドングルDACは先日のヘッドフォン祭りでも話題になっていましたが、かなりのメーカーが参入してきているホットな市場です。個人的にはBT環境の方が使いがって良いと思っており、あまり流行らないだろうと思っていたのですが、予想に反してバッテリーを内蔵しているBT機能付きDACよりもメーカーは意欲的です。ここに関しては様々な見方ができますが、やはりバッテリーを内蔵しないこと、無線機能を内蔵しないこと等でSNやTHDなどのSPECを上げやすいということなのだと思います。実際にMoon River 2もスペックだけであればFiiOのM17に迫る、又は超えるほどのSNやTHDを誇っており、半導体バイスの進化等によりドングルDACはサイズの常識を覆すような音を出せるというイノベーションが起こっているのだと思います。

まずことこの「スペック」に関しては先日購入したTopping E50+L50を買って音を聴くまでは正直言って音質への影響は懐疑的な立場を取っていました。しかしながら今はL50の圧倒的な解像度を聴いてしまったので「スペックも突き詰めると意味があるのだろう」という風に思っています。そういう文脈ではこのドングルDACについてもその様なポテンシャルがあり、そしてスペック競争がしやすいデバイスなのだろうと思います。

ただし実感として普通のスマートフォンではDAPなどと比べてSRCの問題やLightningコネクタなどオーディオに最適化されていない為、そのスペックの良さが生きるタイミングがあまり無いように思ってしまいました。

 

一つの考え方に「DAPの貧弱なCPUよりもスマートフォンの最新CPUのほうがパワーがあるため、サブスクなども動作がサクサクで使いやすく、高価なDAPを買うよりもコストパフォーマンスが高い」というものがあります。

これは実際に使ってみるまでは一理あるなとも思っていたのですが、実際に使った感想としてはスマートフォンのバッテリーは普通の使い方をしていても消費が大きく、電池の減りが速いと考えていたところにこのドングルDACは輪をかけて消費を加速させてきて使うだけでストレスを感じます。普通のDAPであれば10数時間バッテリーが持つので付けっぱなしにしても問題無いレベルですがスマートフォンではそうはいきませんし、バッテリーを充電しながら音楽を聴くということもできませんので「いざ使いたい」っという時にバッテリーが無いという不安感が常にあります。

追記:こちらについてはPaw S2など他社製のデバイスでは420mWと待機時消費電力が少ないものもあるようです。ただバッテリーに対して安心感を持つにはもう1桁、2桁下がって欲しいです。

また高価なDAPを別に買う必要が無いというメリットもよくよく考えてみるとiPhoneのProMaxシリーズやフォルダブルデバイスなどハイエンドクラスのスマートフォンは20万近くしており、DAPよりもよっぽど値段が高いという現実に気付かされます。それを考えるとハイエンドクラスのスマートフォンのバッテリーをドレインするドングルDACスマートフォンの寿命を縮めてしまい、DAPよりもよっぽどコストパフォーマンスが悪いように思えてしまいます。

ではサブ端末のスマートフォンならば良いのかというと、実際にXperia10iiを使ってみた感想としてはCPUのスピードは遅くメモリも少ないためDAPとそれほど使用感は変わらず、寧ろDAPより悪いのではないかと思うほどの操作感です。

また使い勝手で気になるのはドングルDACの物理的に重たく大きい筐体がUSBケーブル経由でスマートフォンにぶら下がっている状態はちょっとした拍子に高いスマートフォンの端子に負荷がかかるという事でもあり、神経を使ってしまいます。もちろん見た目としてもDAPと異なりスマートフォンにブラブラ伸びるドングルDACはどこか不格好で正直使い勝手は悪いです。

特にスマートフォンは音楽再生に関わらず通知や着信等で使う必要が出てしまいDAPの様に置きっぱなしで音楽再生に注力させるという事ができませんし、充電する際にドングルDACを充電ケーブルと差し替えなければならない点もスマートではありません。もちろんこれは使う無線充電機能があるスマートフォンにする等の解決方法などがありますが発熱の問題やノイズなど新たな問題が発生します。端末にもよるとは思いますがスマートフォンではあまり使い勝手にシナジーがあるようには思えず、どちらかと言うとBTデバイス等の充電切れ時に緊急的に使うなどニッチな需要を満たす用途にしか思えませんでした。

そして肝心の音についてですがMoon River 2は実際使って大きさから信じられないほどの音を奏でることはできるのですがM17やE50,L50などに勝てるかと言われると残念ながら足元にも及ばないと言わざる得ません(もちろん値段やサイズが違いすぎますが)。では音質をさらに上げるために筐体を大きくし、消費電力を上げてしまうと今以上に使い勝手が悪くなってしまうのは容易に想像できます。

更にドングルDACの音質を最大限に発揮させるには先程述べたようにSRCの回避やアプリケーションの割込み、電波干渉などの様々な問題が立ちはだかり、ドングルDACスマートフォンとの組み合わせでは果たしてどこまで意味があるのかはますます懐疑的になってしまいました。

 

という事で実際に数週間ドングルDACを使ってみた気持ちとしてDAPというデバイスが如何に簡単かつ平等に素晴らしい音楽体験をもたらしていたのかを実感して、今までDAP否定派だった自分もDAPの有用性を再認識させられた次第です。

そしてドングルDACよりもやはりBTレシーバーDACが便利だという気持ちが強くなった次第です。実際使っている(いた)Q5sやXD05Bal、BTR3などはM17やE50+L50にこそ音質は劣る認識ですが今でも「音が良くて便利」という認識を持っています。そういう意味ではFiiOから発表されたBTR7などはかなり期待できると思っています。特に無線規格としては今後LDACだけでなくLosslessやハイレゾのCODECがBTに追加策定されているので個人的には期待に胸を踊らせています。

尚、自分が一番良いドングルDACの使い道はオーディオ環境を構築したモバイルDTM等の簡易ラップトップPCやiPadだと思いました。もちろんデスクがあるのであればもう少し重量物を増やしてちゃんとしたE50などのDACを使うほうが良いので、BTデバイスDAPとデスクトップ環境の隙間を縫う様な使い道が最も適切に思えました。

もちろんここまでの話は「あくまで自分の使い方では」というところなので今気に入ってドングルDACを使っている方を否定するものではなく、全員に言えることではないと思うのですが、自分はドングルDACはもう少し進化をしてから再度手を出してみたいと思った次第です。

また、ここまでボロクソに書いていて何ですが、Moon River 2自体はサイズから想像を超えた音質でピーキーで使いにくい以外は素晴らしいと思います。このあたりは是非、ファームウェアのアップデート等で現行モデルを改善させてほしいです。

 

■竹CHUにTypeE Softが合う件

el-snow.hatenablog.com

まぁこれに関しては先日レビューで紹介した5/12に発売が予定されている水月雨Moondropの竹CHU(タケチュー)につきましてエージングを続けていたのですが、FFさんから標準のイヤーピース清泉以外にFinal E type ソフトが合うとの情報を頂いたのでで試してみたところ、かなり良い感じだったという情報です。簡単に言えばボーカルが近くなり、ボーカルの解像度の粗が目立ちにくくなるのでとても相性が良いように感じます。

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価格に関しては期待していた2,980円という価格は昨今の急激な円安などの影響もあり残念ながら実売3,960円(マイク付き4,140円)に落ち着いてしまいましたがそれでも尚、かなり競争力のある値段ではあるかと思います。

この値段まで行くと”価格帯一強”っとまではいかず、この4000円前後の価格帯ならまず間違いなく勧められるイヤホンの1つというレベルかと思います。eイヤホンでは初回限定で前回の記事でも付いてしおりと同じものが付くようで、残念ながらマイク付きは無くなってしまいましたがマイク付きはまだ予約在庫があるようです。Quarksのマイクも使い勝手は良かったので値段も200円ほどしか変わらないのでせっかくであれば特典のあるこちらがオススメかと思います。自分は今のマイク無しのものをリケーブル対応に改造してみようかと思ったのでマイク付きをもう一本購入しました。

www.e-earphone.jp

っとぐだぐだと書いていましたらかなり長くなりましたので今日はここまでにしたいと思います。

 

ではまた明日