ゆるふわオーディオ日記(blog)

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雑記:格安DAP xDuoo X2S X34004とAGPTEK A19Xについて(チープオーディオのすゝめ)

こんにちは

 

昨日はいろいろとあったので更新できず申し訳ありません。今日からは再度毎日更新していこうと思います。さて、今日はタイトル通り、格安DAPのxDuoo X2SとAGPTEK A19Xについてです。

格安DAPの購入動機とか

これら機種を購入したのは大体1年ほど前になりますでしょうか、セリホンなど格安のイヤホンがそうであるように格安のDAPも性能が上がってきているのではないか?っとの仮説から様々な格安のMP3プレイヤーを購入していた時期です。特に5000円以下の格安のMP3プレイヤーの中ではAmazonで購入できるAGPTEKの機種が音が良いという噂があり、今回紹介する2機種はまさにその時期に購入したものだったと記憶しています。

実際に購入したのは10機種程度でしょうか。面白いもので、購入してみるとこの価格帯も機種によってかなり癖があり、ゴミとしか呼びようのない物から、イヤホンとの相性次第ではかなり良いところまで使える機種もあります。今回紹介するのはその中でも割と役割が見いだせるなと感じた2機種でもあります。特にこの2機種は音色の傾向や使い勝手がかなり対象的でなかなかに面白いです。

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格安DAPの利点と欠点

もちろんこのクラスのDAPは1~3万円のエントリークラスのDAPと比べてかなり機能や性能が制限されています。当然ながらできることが限られていますし、音質という一番DAPとして大事な要素もかなり制限されています。その中でも今回の2機種については音質と言う面では妥協が少ない2機種を選んだつもりです。逆に言えばそれ以外の要素は大きく妥協していますし、なんならば今回紹介しなかった格安DAPは音も妥協していますので注意が必要です。音を妥協するイメージが湧かない方もいらっしゃると思いますので具体的に言えば、大きなノイズが出る、音量がでかすぎる(小さすぎる)、フリーズが多発して聴けない、ロスレス音源に対応していない、曲の頭など一部が再生できない、etc...です。まぁということで使い物にならないゴミを沢山買いました(泣)。とは言え共通する利点や欠点があるのも事実で簡単に纏めて書いてしまおうかと思います。

共通する利点

・軽い(100g以下)

・安い

・充電が速い

共通する欠点

Bluetooth等のネットワーク機能が無い(あってもSBCのみ)

サブスクリプションは使用不可

・メーカーサポートは皆無

・3.5mmステレオミニジャックのみ(バランス非対応)

・大体の機種はMicroB端子

 

っということで、かなり割り切りが必要なのですが安いが故ににかなりコンパクトという利点もあります。続いて、個別の良し悪しについて書いて行こうと思います。

 

AGPTEK A19X

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X19については先日の記事で紹介した機種ですね。

el-snow.hatenablog.com

音質とか利点とか

この機種の優秀な所はこの記事でも書いた通り多段アンプ構成のトランスポーターとして非常に優秀ということです。素晴らしいのは解像度の高さとホワイトノイズの少なさで、SN比などのスペック上の数字以上にノイズが無いことを体感できます。後述するのですが、このA19Xかなりイヤホン(ヘッドホン)を選ぶピーキーな機種です。特に問題になるのが低音で、多くの機種では100Hz以下が殆ど出ておらずスカスカに感じるのですが、トランスポーターとして接続する場合は後段のアンプでキッチリ低音を鳴らすことができます。あまりの相性の良さからイヤホンの駆動用ではなく、LINE出力なのではないか?と疑ってしまうほどです。

具体的に得意なのは1DDの機種でインピーダンスが高めのイヤホンはかなり良質な音色を鳴らすことができます。例えばBQEYZのAutumnなどは46Ωある1DD構成なのですが本当に5000円以下のDAPから奏でる音色とは思えないほど表情豊かで開放的で響きと余韻にあふれた音色を鳴らしてくれます。この構成に限っては個人的に1桁上のDAPの音色に迫る音質といっても過言では無いと感じています。

音質の欠点とか

っというわけで逆に特に苦手なのは低インピーダンス、多ドライバ構成でしょうか。多ドライバでも6Ωしかない64AudioのNioや10ΩしかないSOLARISなどは本当に悲しくなるほど芯の無い音がします。とはいえそれらのイヤホンでもホワイトノイズが皆無なのは素晴らしいです。また、同じ多ドライバでもTRNのVX ProやZASなどはまだ普通に鳴らせる方なので特に低インピーダンスが苦手なのかと思います。

とはいえ大体のイヤホンは16Ωぐらいなのでつまりは大体の機種で低音が出ません。低音の量感はAGPTEKの機種でも違うのですが特にこの機種が出ないようです。とはいえ他のAGPTEKの機種は解像度が低かったり音場表現が悪かったりとA19Xほどのトランスポーター性能は出ないようです。

使い勝手とか

使い勝手ははっきり言って悪いです。良い点は電池持ちで公称48時間なのですが本当にそのぐらいの時間は再生できます。が、良い点はそれぐらいで、全ての操作性はDAPとしての最低限度のものだと理解した方が良いです。物理ボタンは電源と音量+-の3つでそれ以外はタッチパネル型になっているので直感的な操作やブラインド操作は不可能に近いです。もちろん慣れればできるかもしれませんが、操作性の悪さはぬぐえません。また、液晶もTNタイプのため暗く角度によって色が変わるためかなり見づらいです。楽曲の操作も癖がある上にオーディオ以外の歩数計や辞書など様々な無駄な機能が付いているため使いにくいことこの上ありません。かなり上級者向けの使い勝手と言わざるえません。

さらに充電、転送用のUSB端子がmicroB規格です。3.5㎜ステレオミニジャックも端子が少し窪んだ位置に付いているため端子によっては最後まで刺さらないプラグがあります。また、刺さったとしてもすこし緩く抜けやすいのは注意が必要です。

見た目に関しては本体が金属製ということもあり、そのほかの5000円以下の機種に比べればぱっと見は高級感があります。

ちなみに名前はAGPTEKなのですが製造は低価格オーディオ機器を複数手掛けているRUIZUの様です。

 

A19Xのまとめ

っということで、悪い面もあるのですが、先ほど言ったイヤホンとの組み合わせによっては数万円クラスのDAPにも迫る音質を発揮してくれます。また、トランスポーターとしても同様優秀なのは前回記載した通りです。問題があるとすればその使い勝手とピーキーさで、それを覚悟できる人だけが買うことが許され、まるで装備できるものが限られている伝説の武器のようですね(違)。

  

 

XDUOO X2s

続いてX2Sですが、これは同社のXD05balがかなり好感色であったことから期待を込めて購入した機種です。製品紹介についてはAmazonのリンクなどを参照ください。私が購入した時期は今よりも円高だったこともあり5500円ほどで購入できたのですが、現在はレートに従って6500円前後の値段が付いていますので以前ほどのお買い得感は無いのですが個人的にこの価格でこの大きさでまともに手に入ってまともに使えるDAPはこれしか無いかもしれないという認識です。

音とか

X2SはこのサイズでDSDが再生できることがウリの一つではあるのですが、私がDSD音源を持っていないためCD音質のFLACファイルでの評価になります。肝心の音色なのですが流石XDUOOブランドと言って良いのでしょうか、無難に良い音がします。6500円という価格を考えれば十分な音色だと思います。音色の傾向としてはやや低音が強い帯域バランスで、低音の膨らみのおかげかほんの少しだけ暖かみを感じる音色ですが概ねニュートラルと言っても良いと思います。癖が少ない音色で、解像度や分離は値段を考えれば十分です。ただDSDなどのハイレゾファイルを再生できることを考えると解像度は物足りないかもしれません。個人的に気になるのはやや音が暗めの音色なところです。ここは好き嫌いが分かれやすいかもしれません。

特に優秀だなと感じたのはA19Xなどの低価格機では酷い音になったマルチドライバなどの鳴らし難いNioなどの機種もバランス良く鳴らせるところです。AGPTEKのA19Xは解像度などはX2Sより高いのですが先ほど書いた様に出力側のコンデンサ容量が小さいためか低音の量感が安定しません。5000円付近の機種は本当に再生機器と相性が出るものが多かったためX2Sの様な低価格機でここまで安定した音色を出せるのは流石だなと感じた次第です。

他にもX2Sは低音の量感が多めなので一般人がぱっと聴いたときに低音が出ているのでポジティブに捉える人が多いと思います。っといっても苦手な対象もありまして高感度や高能率のイヤホンやヘッドホンはかなりいまいちです。KZやCampfire Audioなどの高感度のイヤホンではホワイトノイズが多く気になる人は気になるレベルです。個人的には聴くに堪えない人もいるかもしれないと感じるレベルではあるので気にされる方は難しいかもしれません。また、このホワイトノイズについてはなぜか多段アンプにするトランスポーターとして使う際にも発生するのでトランスポーターとして使おうと考えている方は注意が必要です。

実際良くスペックを見てみるとアンプ出力は250mW@32Ωでイヤホン・ヘッドホンの対応インピーダンスは16~300Ωと16Ω未満は対応させていないという割り切りっぷりです。じゃあ16Ω以下は鳴らせないかというとそいういうわけでも無く、スペック上の抵抗値が6Ωの64AudioのNioを繋いで鳴らしてみましたが意外と普通の音色で聴けます。どちらにしてもX2Sはこのサイズながらある程度駆動力があるのでヘッドホンぐらいであれば普通に鳴らしてしまいます。むしろホワイトノイズがあるので鳴らしずらいぐらいの機材の方が合うかもしれませんね。

 

見た目とか使い勝手とか

実際に届いた機種は全体としてかなり質感が良く驚きました。液晶(有機EL?)も発色とコントラストが高い上に視野角が広く見やすいです。更にこのクラスのミュージックプレイヤーは日本語フォントが汚く見るに堪えないことが多いのですが、X2Sは違います。ひらがな、カタカナ、漢字はまともな物が使われているのか読みやすく普通に使えます。

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ボタンも全て物理式で決定、キャンセル、戻る、進む、音量+、音量ー、電源と豊富に準備されていますし、操作も直感的に行えるのは魅力的でした。

ボディの金属の質感も良いですし、重すぎず軽すぎずちょうど良い塩梅です。

低音が強すぎると言った件もイコライザが普通に機能するのでフラットにするには65Hz付近を2つほど下げてやると良いです。

また、ちゃんとUSB端子がTypeCになっている点も地味にうれしいです。

 

X2Sのまとめ

X2SはAGPTEK A19Xほどピーキーでは無いのですが無難に安くて小さくてDAPが欲しいという方にはお勧めできるかなり良い機種だと感じました。懸念点があるとすれば高感度イヤホンでのホワイトノイズを機にされる方や、トランスポーターとして利用を考えている方で、そちらはAGPTEKのA19Xの方がまだ相性が良いかもしれません。特に約5000円の価格帯でちゃんとした機種が欲しい場合は良くわからない同じ価格帯のMP3プレイヤーを買うよりは、このX2Sを買った方が良いかと思います。

 

 

全体まとめ

5000円付近で音質がまともなDAPやトランスポーターを考えている方がもしいらっしゃれば今日紹介した2機種はかなり有力な候補になるのではないかと思います。とは言えどちらの機種も5000円付近とチープオーディオの極みみたいなレベルの値段なので一癖二癖ありますのでその点は覚悟する必要があります。

ここまで書いておいて何ですが、中古のXperia10IIあたりや、Paw Picoの中古等々を買うとこれらのDAPよりも大体は良い音ですし、使い勝手もかなりマシだったりします。チープオーディオを試してみたいという特異な方や、どうしても安価にしたいなどの事情がある方はぜひ検討してみていただければと思います。

 

本当はもう少しがっつり書こうかとも思っていたのですが、FiiOのBTR7が来たので今日はここまでにしたいと思います。

ではまた明日。