ゆるふわオーディオ日記(blog)

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雑記:FiiO BTR7 を1週間ほど使った所感(簡易レビュー) 結論:優勝、そしてこれは売れる

こんにちは

 

今日は届いてから毎日使っているFiiO BTR7についての雑記です。まぁ結論でも書いていますがそれなりに不満は勿論あるもののサイズや利便性を考えると優勝です。恐らくですが、これは一般販売になればかなり売れるなと確信するほどの出来です。

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簡単な紹介

製品の位置付け

FiiOのBTR7はBluetooth接続タイプのポータブルアンプの最上位機種として7月上旬に中国にて発売された機種です。昔は多くのスマートフォンに搭載されていた3.5mmステレオミニジャックがなくなってきたこと、そしてTWS用を中心に無線オーディオ規格が拡充されてきたことでスマートフォンのオーディオ用端子の物理的な増設手段としてこのBTRシリーズが発売された経緯があるようです。このため、手軽に使えるようにとサイズは最小限になっており、BTR3などは本体にクリップが物理的に付いていたりてカジュアルに使う用途を想定されています。

ラインナップとしては続下位のBTR3(現在終売)からBTR3K、BTR5、BTR7と数字が上がるごとにアンプ能力が拡充されてより音質が上がっていくイメージのラインナップです。BTR3K、BTR5では独立DACチップ構成で2.5mmバランス出力に対応しており、BTR7からはそこに加えてFiiOのポータブルアンプQ3と同じアンプ回路THX AAA-28を後段に追加しています。出力としてもQ3の最大330mWと遜色無い最大320mWの出力を持っています。実際にHD800sを鳴らしてみましたがLowGainの半分ぐらいの音量でもうるさすぎるぐらいの音圧が出ました。

価格とか他の製品と比べて

FiiOのポータブルアンプとしては有線タイプとしてQ1やQ3、Q5sなどのQシリーズが販売されてたのですが上位機種のQ5より上位からはBT接続機能も付いておりこの2つのシリーズでも数字が増えるほどに役割としてはかなり重複しつつある部分はありますね。ただしQシリーズは基本的には多段アンプにすることを主体に作られた機種のようで、基本的にはDAPスマートフォンと重ねて使うことを想定しているようです。

ちなみに値段としてはFiiOの発表時は199$だったのですがHifiGoなどの実売価格は219$となっています。現在の円安レートで約3万円程度になりますが、個人的にはQ3の国内実勢価格2.5万円、BTR5の2万円と比べればスペックアップの分の価格として順当な気がします。

他社の競合機種の中でポータブルアンプタイプを除くと一番近い製品はshanlingのUP5、実勢2.2万円になるでしょうか。UP5は50gとこのタイプとしてはBTR5の43gより重く、アンプ回路としてはM3Xと同じものを搭載しているとのことで音質もBTR7が発売されるまでは最も高い評価を得ていたかと思います。尚BTR7は69gとそのUP5を上回る重さです。

製品コンセプトとしてこのタイプのBTレシーバーはドングルDAC機能も兼ね備えていますので、BTR7は高価格化と高音質化しているドングルDAC市場の製品とも競合するようになってきています。

実際の音質は後述しますが2万円台のドングルDACと比べても遜色無い音を実現しています。ということで、BTR7は機能面としてはBTアンプであり、ドングルDACとしても使える可能な限りお手軽な構成で高音質なオーディオを楽しむことができるデバイスであると言えます。


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M17とかなり似たデザインです

音質とか

無線接続設定とか

手持ちのハイレゾワイヤレスに対応したデバイスはXaomi 11T Proぐらいなのでそれを使って LDAC、AptX Adaptiveにて聴いてみましたがこちらの2つのコーディックを使って音質有線設定にすればほぼ有線に近い音質がでているかと思いました。

BTR7などをスマートフォンと合わせて使う場合の注意として、有線品質に近くするにはコーディックをただ選ぶだけでではダメでが96KHz, 24bit, 音質優先設定にすることが重要です。スマートフォンによっては設定が無かったりしますが、品質優先設定などの設定はandroidでも開発者向けオプションをONにしなければ出なかったりするので注意が必要です。

LDACでは品質優先(990Kbps)設定はちょっとした電波の乱れで接続が切れやすいのでスマートフォンとの相性が良くなければ切れやすいので注意が必要です。残念ながら11T ProとBTR7では安定せず適応ビットレートか660kbpsでなければ聴けたものでは無かったです。ちなみにXperia10IIとXD05balなどは990kbpsでも外乱が無ければ使えるのでXiaomiとFiiOの相性が悪いのかもしれません。

AptX Adaptiveについてはゲームなどのレイテンシ優先のモードと、オーディオなどの音質有線の2つのモードがあったりしまう。オーディオ用としては音質優先を選ぶと良いと思います。ちなみにAptX Adaptiveでは今のファームウェアではサンプリング周波数96KHzには対応しておらず48KHzのみの対応です。

さらにスマートフォン側の音声設定としてDolbyAtomsなど独自のオーディオイコライザなどがONになっていたりするとAppleMusicなどの再生でもエフェクトが追加されてしまうので注意が必要です。

 

接続の違いによる音質の違いとか

実際の音質の違いとしては当然ながら有線接続の音質が最も良いと感じましたが、Xiaomi 11T Proの環境を使ってPCのUSBC有線接続を100%としてどこまで迫れているかというとLDAC 24bit 96KHz 適応ビットレートで9割程度、AptX Adaptive 24bit 48KHz 音質優先で9割弱といったところで有線と比べてかなり良いところまでは来ていると思います。

LDACについては他の機材の組み合わせの事例ではLDACの990Kbpsでは9割5分ぐらいまで来ていると感じているので試せない(使えない)のは残念です。今のところXiaomiが悪いのかBTR7の受信感度が悪いのかは今のところわかりません。

AptX Adaptiveは96KHzを選べるとまた違うかもしれませんが、LDACと比べるとほんの少しだけ音が不鮮明な感じがします。ただほぼ誤差のレベルまできているのでゲームなどをされる方はレイテンシ優先も選べるAptX Adaptiveも悪くない所まできていると感じました。このあたりは同じFiiOのUTWS5が96KHzに対応しているので残念です。できればこれはファームェアのバージョンアップなどで対応して欲しいところですね。

ちなみにSBCやAAC接続での感覚は8割程度で、LDACなどのハイレゾワイヤレスコーディックは偉大です。

LDACの最高音質設定を選べないせいか、最後にこれらを聴いたあと有線接続をするとベェールを1枚脱いだようなエネルギッシュな感覚があります。BTR7のアンテナの問題なのかはまだわからないのですが、そこは少し残念でした。

ただその9割程度の状態でも十分に音が良いという状態でして、じっくり腰を据えて聴きたいというときには更に音が良いと考えるとさらに使い勝手の幅が増えるBTR7はかなり優秀だと感じました。

 

尚、Xiaomi 11T Proでは何故かUSB出力をUAC1.0にしなければ音が出ませんでした(何故?)

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イヤホンでの音質とか

先に言った結論と変わらないのですが、スピード感とアタック感が秀逸でこの価格帯としては解像度も高く駆動力もあり、並のDAPは不要と思わせるかなり良い音質です。注意点としてはLowGainとHighGainでかなり音色が違うことでしょうか。逆に3.5mmと4.4mmのジャックの音質差は少なく、どちらのジャックを選んでも良好な音質で楽しめる点は良いと思いました。HighGainの音色の長所はとにかく疾走感重視という様相で、音の厚みもあるのですがそこに合わせてリズミカルで音のBPMが速いと感じてしまうほどです。パワーがあるので音量が取りやすいことから鳴らしづらいイヤホンなども容易に鳴らせる事に加えてハイテンポな曲を聴きたい時にも使えます。弱点としてはやはり音の粗さで、LowGainに比べて解像度が1段落ちる感覚があります。

LowGainの利点はやはり繊細な音で解像度が高いです。滑らかな表現で音と音のつながりが良く殆ど楽曲ではこちらの方が良好な気がしました。LowGainでも他のDAPやアンプに比べてスピード感があ。元気な音色なので音のバランスも良い様に思います。ちなみにLowGainでもCAのSolarisなどのノイズが出やすいイヤホンではホワイトノイズがほんの少しあります。ほぼ気にならないレベルなので十分かとは思います。

どのような仕組みになっているのかわからないのですが、音の傾向自体が若干違う感じなので好みで使い分けることもでき、面白いです。

ちなみにこの1週間ほどで様々なイヤホンで聴いてみましたがほとんどのイヤホンで良好な相性で、癖は少ない方だと感じました。海外ではM11proに並ぶという人もいるとの話も聞いたのですが、確かにそう感じる人もいるかもしれないと納得できる音色の出来です。もちろんM11proとはかなり音色の傾向が違いますし、所持したことがないので比べることは難しいですが、確かに所持していたQ5sなどには迫る音質とは思います。

 

ヘッドホンでの音質とか

試しにHD800sを繋いでみたのですが音量としては全く問題なく取れますし思いのほか普通に鳴ります。この辺りはQ3と同じアンプ回路とほぼ同じ出力があるだけはあるなという感じです。ただ音が良いかと言われるとこのクラスの限界ではあるなという感じなので過度な期待は禁物かと思います。こちらについてはもう少し聴き込んでみたいなと思います。

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その他

ソフト的な使い勝手とか

オーディオコーディックの選び方としてはスマートフォン用アプリFiiO Controlのインストールをすると便利です。スマートフォンによってはAptX Adaptiveの方がLDACより優先設定になっているため、LDACに固定したい場合は毎回開発者オプションから選ぶ必要があります。Controlアプリを選ぶと使用したくないコーディックを無効にできるので私の場合は96KHzを選択できないAptX Adaptiveを無効にしました。

無線接続と有線接続の優先度を選べたり、接続コーディックの状態の表示などかなりわかりやすいと感じたものの、ここまできたのであれば現在のビットレートの表示や電波状態の表示などもしてもらえると嬉しいなと思いました。

ディスプレイはかなり明るく見やすいのですが、一番操作する音量に加えてLowHighゲインの表示が小さく見ずらいです。特にこのBluetoothアンプとして使うときにスマートフォン側の音量を最大に固定して、アンプ側で音量を操作する方がビットパーフェクトで伝送できると言われているので音量の表示については特に重要です。競合他社の商品では音量表示すらないので一番見やすくはあるのですがファームウェアアップデートなどで音量表示などが更に見やすくなるように調整して欲しいところです。

 

ハード的な使い勝手

本体には充電のONOFFスイッチがあり、ドングルDACのSHANLING UA5に欲しかった機能が付いています。全体としてはBTRシリーズとしては最高の使い勝手だと言えますが、アンプにBT機能が付いたQ5sと比べると若干使いづらい部分もあるなと感じました。Q5sはボリュームボタンと電源が連動しており、BTの接続ボタン操作が必要なことを除けば音量の調整から電源の操作まで無駄がありません。それを踏まえるとBTR7の電源ボタンは充電のONOFFボタンの様なONOFFスイッチの方が使いやすいと感じました。というのも、使ってみるとあまりに音質が良いこともあり電源をつけっぱなしにしがちです。そのせいで9時間あるバッテリー持ちも短いと感じてしまうことも多々あります。なのでこまめに電源をONOFFしたいなとおもうのですが、この電源ボタンが小さくかなり押し難いです。そして操作はONOFFがボタンの長押し10秒となり、しかもディスプレイの表示がONの時に電源ボタンを押しても電源はOFFにできません(メニューが表示される仕様です)。かなり電源ONOFFがしずらいので、待機時のバッテリー持ちをさらに良くするか充電ONOFFスイッチの様に電源操作も物理ONOFFスイッチが良かったです。


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あとはケースが付属なのは嬉しいのですが、やはりクリップがあると便利です。社外品でも良いのでクリップ付きケースが欲しいですね。

 

マイク性能

これについてはディスコードなどの通話で試してみましたがおまけ程度の音質でした。まぁそういう目的の商品ではないので付いているだけましだと思うべきでしょう。

 

その他

大きなディスプレイが付きましたのでDAPなどのMシリーズの様に技適などの表示もこのディスプレイに統一されると良いなと思いました。というのも、これらのデバイスは海外版では技適が無いので国内に入る際に代理店が一度開封して、本体にシールなどを張り付ける作業をしていたりします。技適の申請だけでなく開封する人件費や在庫管理などはかなり手間になってしまうので、海外価格より高くなってしまいがちです。コストダウン、海外との価格差を少なくなることを期待したいこともあり、統一FWになると嬉しいなと思いました。

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技適も表示できそうな大きなディスプレイです。

まとめ

ついに出たかという気持ちで無視聴で購入したのですが、噂に違わない素晴らしいデバイスでした。音質についてはドングルDACのSHANLING UA5やQuestyle M15などとも十分に並ぶ素晴らしいサウンドだと感じました。使い勝手としてはこのサイズのBTアンプとしてはまだまだ必要な機能が洗い出されていないことから粗削りな部分はありますが、BTアンプとしては一番使いやすいと感じました。これから安めのイヤホンのレビューなどではこのBTR7を使っていこうと思います。

総合的にみても3万円程度の価格としては素晴らしい完成度で、国内での正式な発売が楽しみです。

ではまた明日。

 

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