ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

レビュー:GEO GFRD-TWS HT05(QCY HT05)ANCは普通だが音は素晴らしいTWS

こんにちは

今日はGEO史上最高のノイズキャンセル機能を謳ったGFRD-TWS HT05を買ってみましたのでその雑記です。

画像

QCY版のマイナーチェンジQCY HT05Aが出ました

el-snow.hatenablog.com

雑な紹介とか

先日の雑記で紹介したイヤホンですが買いました。

 

el-snow.hatenablog.com

ちなみに公式の購入先はこちら

ec.geo-online.co.jp

ゲオ史上最高のノイズキャンセル性能っとありますが何気にQCYという中国のメーカーのHT05というイヤホンのOEM品です。これは今に始まったわけではなくて過去にレビューしましたSWE-QT13もQCYのT13のOEM品でした。

el-snow.hatenablog.com

このQT13は2200円と低価格ながらかなり音質が良く評判も良かったのかGEOのサイトを見てもこの価格帯はQT13以外は全てディスコンになっています。勿論2200円なのでそれなりではあるのですがかなりレベルが高いのは体感もしていましてまぁ何個か同じ2000円のGEOのイヤホンを買ってみましたが圧倒的にQT13が音が良かったです。

ちなみになぜこんなに音が良いのかと言えば簡単でGEOがかなり格安で売っているからです。T13は中国や海外での相場は約4000円で今でこそ3000円程度ですが2200円と言う価格は1111独身の日やブラックフライデーなどの大幅値引き時以外は見たことがありません。

そして今回のHT05も同じように海外では7000円程度で販売されていますので5400円というのは破格の値段になります。更にT13とQT13ではQCYのコントロールアプリケーション対応の有無で差別化が図られていたのですが今回はQCYのアプリケーションにも対応するようです。

GEOのHT05と同じスペックではあると思うのですがQCYの公式販促画像ではもう少し細かい情報に踏み込んでいます。

まぁポイントとしてはWuqiのフラグシップチップを搭載している点、-40dBのノイズキャンセル性能を持つ点、ドライバに10mmのグラフェンコートLCPドライバーを採用している点です。このLCPグラフェンコートドライバは有線でも5000円クラスのイヤホンから採用されているドライバですし、ノイズキャンセル性能-40dBは帯域によって異なるので比較は難しいのですが最近の機種のノイズキャンセル性能としては申し分ない性能です。WQ7003ARチップはAACまでしか対応しないのですが接続性能や音質の点でアドバンテージがあるチップとして有名な様です。

っということでBOSEやAirPodsProGen2などを検討していた身としては、5400円という価格は魅力的な選択肢だったのでハズレを覚悟で購入してみました。

筐体とかの比較

折角なのでQT13、T13、HT05を比較してみました。

f:id:el_snow:20221010201538j:image

こちらが上面です。HT05以外は使い込んでいるので傷がついていますがご容赦ください。
f:id:el_snow:20221010201642j:image

こちらが裏面、GEOのQT13はここに技適マークなどがあります。

f:id:el_snow:20221010211531j:image

USBC端子も同じ位置にありますので後ろに映っているT13用のケースが一応使えました。(蓋の部分はガバガバになります)

f:id:el_snow:20221010201601j:image

パッケージをあけた感じがこちら、QCYのT13とGEOのHT05は蓋の裏に技適マークなどがあります。リセットボタンの位置なども同じです。
f:id:el_snow:20221010201608j:image

取り出したものがこちら、写真ではQT13とT13の違いは刻印以外わからないかと思いますが肉眼で見てもわかりません。ロッドによって差があるのかは不明ですが少なくとも自分の機種は音も含めて刻印以外は外観などは同じにしか見えませんでした。そしてHT05ですが、全体的に艶消し加工がしてあるためか1グレード上の高級感があります。

f:id:el_snow:20221010201612j:image
ケース内部はこんな感じで写真に写っているものは付属品イヤーピースのLです。今回は私もLが装着できました。ケースの億にはかなり余裕があるのでJVCのSpiralDot++のLでも一応蓋に入れて充電することができました(ただ、蓋は少し浮きますw)。

音とか

音ですが、派手で低音が強いドンシャリ傾向で音場の広いQT13に比べてHT05では音場が狭めのかなりフラットな音色になりました。せっかくなのでAAC接続で周波数特性を取ってみたのが下記のグラフです。

QT13 vs HT05

QT13に比べてかなり低音と高音の量感が抑えられているのがわかるかと思います。実際の聴感でも圧倒的に低音が少なくなり、標準のイヤーピースのままでも普通に聴けるレベルの音になりました。音色はやや暖色寄りでドンシャリかつ音色は繊細なのでなんとなくSONYサウンドに近い雰囲気を感じます。QT13は2000円クラスではレベルが高いのですがどうしても低音が出過ぎなのでfinalのTypeE TWS用など別のイヤーピースに変更する必要があったのでかなりうれしい調整です。

そして解像度も高く、分離も良いので音が団子にならないのは素晴らしいです。一方で音場はやや狭く横の立体感は少な目です。ただこれは標準アプリのイコライザで調整可能な範囲なので気になる方は調整すれば良いかと思います。

低音はQT13に比べて減ったとは言え一般的なイヤホンとしては十分すぎるほど量感たっぷりで深いところまで出る上にアタック感もこのクラスであれば十分です。中音の生々しさはQT13に譲るのですが解像度と相まった音の繊細な表現は十分です。高域は量感はそこそこなので細かい表現は潰れがちで聞こえにくいです。特にこれは標準のイヤーピースで顕著なのでfinal TypeE TWSなどに変更することが望ましいかもしれません。イヤーピースを変更するとこの価格帯でありがちな弦の響きやチャイムの輝くような音色にある付帯音も少ないので聴きやすい音色だと感じました。

ANCによる音色の変化、ノイズキャンセル性能

聴感上はほぼわからないレベルで、少し変わったかな?っという程度なのですが周波数特性を取ってみると確実に周波数特性は変化していました。

HT05 ANCによる波形の変化

ちなみにLLが静かな部屋 弱、LHが静かな部屋 強、MLが通勤 弱、MHが通勤 強、HLが騒がしい場所 弱、HHが騒がしい場所 強です。これは下記の様なアプリの表示で変更できます。

f:id:el_snow:20221010211325j:image

アプリ画面では上記の様にHLだけではなく3段階で選べ、変更するとノイズキャンセル性能が変わったなとはわかるのですが、LHとHLはどう違うのかなど良く分かりません。とりあえずHHにしていてもホワイトノイズなどの副作用もほぼ無いのでHHの設定で使っています。

そして、肝心のHH設定でのノイズキャンセル性能ですが正直言うとかなり残念な結果でした。ノイズキャンセル性能としては以前レビューしたEdifireのNeoBudsProと同等かそれより少し弱い、EarFun Free Pro2と同等かなという程度です。

そしてよくよくGEOのアナウンスを見てみるとGEO史上最高のノイズキャンセル「機能」搭載なので性能は謳っていませんでした(笑)。やられました。

el-snow.hatenablog.com

el-snow.hatenablog.com

ただ、音色と音質としてはFreePro2より上だなと実感できるところがあり、音としてはかなり良いと思います。

また、外音取り込みは標準設定では極めて自然な音なのでかなり優秀です。アプリで人の声の強調をONにするとややホワイトノイズが目立ちますが確かに声が聴き取りやすいので悪くはありません。

そして深夜に静かな場所でANCを試してみたのですがANCでありがちなホワイトノイズもかなり少なく、装着感も快適なので使い勝手としてはかなり気に入りました。

QCYアプリ、イコライザ機能

アプリには本体ボタンのアサイン変更(ボリューム+、-等に変更可能)、イコライザ設定などがあります。そして史上最高のノイズキャンセル機能もアプリからControlできます。すこし嫌だったのはアプリの利用にメールアドレスの登録が必須なことと、問題としてまだ完全にローカライズされていないことです。特に中国語が読めない人は見た目のアイコンから判断するかGoogleLensのつたない翻訳機能に頼るしかありません。

f:id:el_snow:20221010211407j:image

ヒアースルーではANCのレベルと人の声を増強するかを選択できます。

ボタンのアサインも変更できます。下記は1クリックをボリュームの+-、2クリックを曲送り、戻しに変更しています。
f:id:el_snow:20221010211426j:image

長押しなどでゲームモードなども変更できますがアプリからも操作可能なようです。

イコライザは標準以外のプリセットで5種類ありますが、GEQでオリジナルの設定もすることができました。ざっと4つほど追加してみましたが上限はまだ上の様です。ちなみにファームウェアも認識していますので、将来的にはアップデートなどもできるかもしれませんね。

f:id:el_snow:20221010211435j:image


せっかくなのでイコライザによる音の変化を測定してみました。下のグラフが結果です。見てわかる様になにやら変な波打つようなグラフになっていますので、ユーザー定義で全て最大+allと全て最小-allも測定してみています。

HT05 イコライザ1

HT05 イコライザ2

HT05 イコライザ3

結果としてGEQのQ値の設定が悪く各帯域を同じように上下させてもその間の周波数が谷になるという仕様の様で、その機能を使って実装されているプリセットのイコライザ設定も波打つようになっているという事の様です。つまり結論としてプリセットのイコライザ設定は音質的には使い物になりませんね。

このためピンポイントの変化に使うのが良いかと思います。個人的な使い方としては2,4KHzを下記画像の様に下げてやるとやや狭苦しい音場が広がるので自分はこのように使っています。

f:id:el_snow:20221010211435j:image

逆に2,4KHzを同じぐらいだけ上げてブーストしてやるとボーカルが聞き取りやすくなりますのでそのあたりが気になる方はそのような調整も良いかと思います。

尚、T13ではイコライザ設定をONにすると著しく音質が低下したのですがこのHT05はそのようなことが無く安心しました。

 

っということでANC性能についてはイマイチでしたが5400円のTWSイヤホンとしてはかなり完成度が高くかなり気に入りました。特にサウンドに卒がが無く奇をてらった調整で無い点はかなり優秀です。5400円でこの機能、音質はEarfun free Proを超えていますのでかなり素晴らしいです。

バランスの良いTWSを探している方はGEOのHT05を検討してみると良いかもしれません。私も暫くはこれを標準のTWSとして常用していこうと思います。

 

ではまた明日。

 

追記20221208

ちなみに今は下記リンクでQCY版が3380円で買えるようです。

ちなみに公式の購入先はこちら

ec.geo-online.co.jp