ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

インプレ:MUINE T1 980円でワイヤレス充電、IPX7、ノイズキャンセル(ANC)のほぼ全部入り(簡易レビュー)

こんにちは

 

今回は、予告していました1000円以下でANCとIPX7とANCが付いたTWSを買ってみましたのでその簡単なレビュー的なのです。

結論を先に書けば音質(オーディオ)目的でなければ圧倒的な価格破壊なので購入の価値があります。激安です。

SPECとか

Amazonのリンクを御覧ください。基本的に最近のトレンド機能はほぼ全て入っています。強いて弱点を挙げればLDACなどの高音質コーディック、ゲームモード(低遅延モード)、マルチリンク(2台同時ペアリング)機能の3つは付いていません。980円なら十分すぎる機能です。

外箱

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メーカー名が書いてあるシンプルな箱です。裏側には技適などのスペックが書いてあります。
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箱の中身

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本体側には保護シールが無く、充電残量は0でした。

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イヤーピース3種類、USB Cの充電ケーブルなどが入っていました。

マニュアル

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技適があるということはやはりマニュアルも日本語がありました。スペックが改めて書いてありますがやはり気になるのは、待機時間183日と長いこと、IPX7、Qi対応がちゃんと明記してあります。

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アプリなどは流石に無いようです。ANCモード、アンビエント(外音取り込み)モード、ANCオフモードの3種類あります。実際に操作するとこの順番で切り替わります。驚くべきところはケースを開けるだけで電源ONでペアリング開始となるということです。実際に使ってみましたが開けるだけで確かにペアリングされます。
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1000円以下なのに2年保証があるようです。メーカーの存続の方が心配ですが2年保証は心強いですね。

ケース

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ケースの内側に技適マークが刻印されていますね。イヤーピースはTWS用のものしか入らない余裕しかありません。写真はfinal TWSを装着してみていますが問題なく使えました。尚、自分はイヤホンに付属のイヤーピースはフィットしませんでした。

若干充電の接点が微妙な感じがありまして、左側のみうまく充電が継続されないような症状が初回充電時にありました(数分で充電中の赤いランプが切れる)。残量0で届いて充電できないので不良品かと思ったのですが何度か充電ケースに入れたり出したりしているとちゃんと充電されるようになりました。

ケース比較

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折角なので手持ちの低価格TWSと比べてみました。

左上から右に向かって順番にMUINE T1(本品)、GEO(QCY) HT05、Acefast T1、QCY T13(GEO QT13)です。ケースは少し大きめな方でしょうか。

el-snow.hatenablog.com

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本体比較

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並びは先程と同じでT1の大きさは大きめですね。2本合計の重さを比較するとANC付きとしては普通の重さでしょうか。

  • QCY T13(GEO QT13) 6.9g
  • AceFast T1 8.5g
  • MUINE T1 9.2g
  • QCY(GEO) HT05 9.2g

本体拡大

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いやはや、1000円以下のクオリティではありませんね。ちなみにDAISOの1100のビルドクオリティは安っぽくおもちゃのようだったので別物です。

Qi ワイヤレス充電

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EMI-NESTに乗せてみましたがちゃんと充電が開始されました。スペックに書いてあるので当然ですが本当にQiに対応しているようです。

マイク

iPhoneに繋いでDiscordで通話してみましたが、やや音割れしやすく音が遠いそうですが問題なく電話できました。

IPX7

本体に40度温水シャワーを1分ほどあらゆる角度からかけたのですが水を拭き取れば問題なく動作しました。IPX7かどうかまではわかりませんが防水性能は問題なさそうです。

ANC性能

final TWS用イヤーピースを装着して車の走行ロードノイズが削減されるかを確認しましたが、確実にノイズは削減されているようです。ドラム式洗濯乾燥機の音もほぼ消えました。HT05の強モードのANCと比較すると、ノイズキャンセル性能はHT05よりは少し弱く、ノイズも少し多いのでHT05よりは低性能です。またQCYはアプリでANCの強さを変えられるのでT1の方が低機能です。

アンビエントモードはHT05の様な自然な外音取り込みではありませんが、Falcon2の様なノイズまみれの酷い性能でもありません。この性能であれば耳からイヤホンを取るだろうと思いますが、機能が無いよりは良さそうです。

いずれにしても、1000円以下でちゃんと効果のあるANCが付いていました。既に手放してしまったので直接比較はできないのですが感覚的にEarfun Free Proの初代よりは圧倒的に高性能なANCであり、Earfun Free Pro2とは同レベルという気がします。

いやはや、本当に価格破壊です。

 

接続について

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前述したようにAndroidではAACでも繋がりました。Xaomi 11T Proでの接続については強力なようで家の中程度では接続は切れませんでした。電車内などは試せていませんが採用チップは接続が強力なことで有名なので問題ないような気がします。

因みに表示の通り電池残量も確認できますね。

遅延について

iPhone12に接続しているときは音ゲーなど際どいゲームでなければ問題にならないレベルの遅延だと感じました。Xaomi 11T Proでは100msec以上遅れているのか明らかに遅延があります。低遅延モードもありませんしこの点については期待しないほうが良さそうです。

音について

音の傾向

機材としては

Xaomi 11T Pro ⇢AAC⇢ T1 ⇢ final TWS

です。

結論を先に言えばHT05は元よりAcefastのT1やT13などの音質には全く届かないですが、DAISOのTWS001やGEOのM30などよりは明確に良いというレベルになります。

 

帯域バランスは低音が強いです。音色はボワボワした低音が全体を響かせて覆うような籠もった安っぽい音色です。解像度は980円にしては良いと思え、DAISOの1100円TWSとほぼ同じレベルだと感じます。空間表現としての音場は1000円以下と考えると悪くありません。特に左右の音場は広いです。しかし定位や分離が悪く音像がぼやけてしまって値段なりか値段より少し良いかなと言う程度で良い表現だとは思えません。

低域の質に関しては低音好きには良いなと思うバランスで量感としてはGEOのQT13と同じかもう少し出ている感じがあります。質は悪くボワボワしている上にキレが悪く楽しい低音というよりは出ているだけの低音です。

中域の質に関しては悪くはないのですが全体的に解像度が悪く眠たい音です。Airpodsの音を悪くしたようなイメージですが、ボーカルや音声の聞き取りには全く問題がありません。音楽鑑賞でなければ実用上は十分な性能だと感じます。

高域の量感と質はまずまずですが質の悪かった低域、中域と調和しているだけで良い高域表現ではありません。AcefastのT1より良いのは「シャン」と鳴るシンバルが「シャ」になるなど途切れるようなあきらかにおかしや音にならない点は評価できると思います。

SPL周波数特性

せっかくなので比較している三機種のデータと重ねています。

MUINE T1 vs Acefast T1

中域から高域のチューニングに関してはやや似ていますね。しかしながら前述したように聴感としては全く一致しません。低音に関してはほぼ同じぐらい出ている感覚がありますが、グラフ上はAcefastの方が出ています。特に全体としての解像度には大きな差があります。

T1 vs HT05

かなりグラフとしては似ている様に感じるのですが聴感情は全く別物です。HT05は空間は狭いのですが解像度が高く丁寧な音で低音はグラフとほぼ一致する程度しか出ていません。T1の低音はグラフはちょっと多い程度ですが聴感上はボンボン出ています。

T1 vs T13

最後はGEOホン事T13との比較です。T13のドンシャリで音場が広く解像度が高い表現は楽しく面白いのでグラフには概ね納得です。

ということで、グラフ以上に音が悪いと感じるTWSでした。ちなみに測定時の遅延はかなり多かったようで、測定で同期が取れないと警告が出る程でした。

 

まとめ

っということで見てきましたが機能としてはまさに価格破壊の出来でした。謳い文句どおりの性能があり音質に拘らないなら980円でも激安です。

このコストパフォーマンスを考えると今後のTWS機能向上と価格がさらに下がることを予感させられる商品でした。特にテレワークでの電話会議や語学勉強などではかなり役立つ機能がたくさん付いています。

一方でリスニング用途となるとかなり値段なりか少し良い程度の厳しい評価になりました。元々はもう少し高い値段で売られていたTWSの値段が下がっただけではあると思いますが、音質に関してだけは元値であればかなり厳しい評価をしていただろうと思います。

 

結論として機能目的なら買い、音質にこだわりがあり、音楽鑑賞目的の用途ならやめたほうが無難そうです。

もちろんそうであったとしても価格が価格なのでおもちゃや、緊急用途として買っておくのもありだと思える値段と機能です。

■Appendix

〇測定環境 

ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4

ソフトウェア:REW V5.20.13

INPUT:MOTU M2 IN1 XLR (VXLR+)192KHz24bit

OUTPUT:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4 AAC

カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用


イヤーピース:Final TypeE Black Mサイズ

〇測定パラメータ

 入出力バッファ512K、Acoustic Reference

 出力音圧レベル:−12dB

 Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz

 カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み