ゆるふわオーディオ日記(blog)

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雑記:TANCHIJIM ZERO DSPの4.4mmバランス改造 周波数特性と音色、構造について

こんにちは

 

今日は久しぶりの更新ですね。今回は昨日Tanchjim ZERO DSPのUSB部分を4.4mmプラグに換装した件についての雑記です。写真は完成後の写真ですね。

 

 

ZERO DSPとは

過去のレビューをみていただくのは一番ではありますが、所謂Tanchjim ZEROというイヤホンのDACを積んだUSB-C版です。違いは3.5mmプラグがUSBに変更になっているだけと思いきや、仕様でDSP版ならではのイコライジングがかけられて周波数特性が変わっています。

f:id:el_snow:20230202184159j:imageそして仕様には謳っていないのですが、ケーブルの太さ、そして見た目から芯数が増えてそうなマイナーチェンジしています。

https://twitter.com/TANCHJIM_JAPAN/status/1620395248433401857?s=20

そして、公式としての音の違いとしては低域の増強、水平音場の広さを謳っており、実際の聴感上でもかなり横の音場(Tanchjimの呼称では水平音場)がかなり広くなった実感があります。詳しくはレビューを見ていただければと思います。

el-snow.hatenablog.com

さて、ということでケーブルが増強されているZERO DSPですが、DSPを通さない音色が気になりませんか?

私は気になります。さらに言えばDSP版と通常版で本当にドライバは共通なのか?など気になることだらけです。ということで今回はもうZERO mmcxを作ったようにZERO DSPのUSBCプラグを取り払ってそこに4.4mmプラグを取り付けるとどんな音がしてどんな周波数特性なのかを測ってみました。

 

el-snow.hatenablog.com

 

周波数特性の違い

いつもの環境で測定してみました

靑線がDSP状態で、赤線が4.4mmプラグで測定した結果です。DSPで低域を大きく持ち上げており、ミッドベース、高域の9,15KHz付近もピンポイントで調整されていることがわかります。

続いて手持ちの他のZERO, ZERO iSと比べたのがこちらです。

個体差なのかDSPの個体のほうが2dBほど低域が少ないですがそれ以外はほぼ一致しており、ドライバ自体は共通のものが使われている可能性が高そうです。

音色の違い

音色はZERO iSを更に澄んだ音色にしたイメージが良く合う様に思います。前後の音の立体感も上手く、横の音場も広大で、個人的に文句ありません。いままで聴いたZEROの中で最も音が良いと感じます。

 

内部構造や改造の手引き

折角なのでメモがてら簡単な作り方、内部構造を紹介しておきます。もちろん5極バランスプラグではマイクのアサインが足りないのでマイクは使えなくなることも踏まえるとオススメは致しません。

尚、今回は10芯かもしれないリッツ線を極性を間違えないように結線するためにUSBチップ側の構造を頼りに分解しました。結果、ケーブルの途中でもイヤホン側に繋がる線の判別方法がわかったので本来ならUSB側を解体する必要はありません。

この記事を見ながら同じように4.4mmプラグを付けたいと考えている方は次の項目を読まれると良いと思います。

外皮を剥く

USBC端子のゴムの部分をニッパなどで切り込みを入れて剥きます。写真の通り、内部はベークライトのような硬い樹脂に覆われているのでここはケーブルさえきをつけてもらえたらと言う感じですね。

続いて樹脂を丁寧に取り除きます。特にケーブルの根元は基板に繋がっているはずなので注意しながら剥きました。

USBコントローラはKT021というチップが使われているようです。基板の逆側を見るとこのようになっています。残念ながら写真を撮った時にはR+、R-、L-、L+のケーブルが切れてしまっていますが、結線は樹脂側を辿ればわかりますのでこの表記があれば、ケーブルDAC側でも判別することができます。M+、M-はマイク用の配線ですね、今回は使わないのでよけておきますが、アンバランス4極端子などを使えばこの線全てのー側をGNDに統合して配線すれば使えるはずです。

f:id:el_snow:20230314203939j:image

 

ZERO DSPのケーブルは7芯構造

分解をしてわかった嬉しい誤算はマイク用を加えた10芯ではなくR+,R-,L+,L-,M+、M-,GNDの合計7芯で構成されていたこと、そしてR+側は赤色、L+はグリーンの配色がされていることです。

ZERO is やZEROは何本も分解したのですが、イヤホン側を分解しており、イヤホン側はいずれもリッツ線の+とーの2芯で統一されていました。一方でZERO isのケーブルの構造には下記の記述があります。

「ZERO」のケーブルは4N OFC銅・銀メッキワイヤとケブラーを使用したリッツ耐酸化構造で作られています。

てっきり私はOFC銅の銀メッキワイヤーのリッツ線だと思っていたのですが、どうやら違いそうです。写真左の白い被膜のケーブルはどこにも配線されていないのですが、ケーブルの中央にあり、4N OFC銅っぽい銅線が入っています。

f:id:el_snow:20230314203535j:image
よくわからないのですが、分岐の所以降、イヤホン筐体に侵入するところ両方ともに4芯になっていますので分岐の所で増えているのでしょうか?。

いずれにしても構造がわかったのでバランス換装についてはできそうです。*予備はんだによって導通と電気抵抗の確認をしています。

 

プラグの結線方法

これがどういうことかというと、ケーブルの途中で切断しても結線が自動的に判別できるということです。

切断すると7本の配線がでてきますので、まず、中央にある白い配線はGNDです。続いて6本リッツ線がありますが、線を捩ると、赤い色と、緑色の線が見つかります。

ZEROのリッツ線は弱く脆いので断線させないように注意してください。

赤い線はR+で、緑の線はL+です。この2本をマーキングします。

続いて6本全ての線を予備はんだをしてテスターで抵抗値を測れるようにします。

R+を片側に設定し、抵抗値が30Ωの配線を探します。30Ωの線が見つかりましたらそれがR-です。同じ要領でL+と30ΩになっているL-を探してマーキングします。

2本余りますがマイク用なので無視します。*マイク用に使いたい場合は逆相さえ気にならなければ適当に結線しても使えると思います。気にになるのであればUSB側を分解するかいちかばちかで結線して逆相なら組み替えるぐらいしかをしか手がありません。

これで使いたい結線は全て見つかるので使用したいプラグ用に長さを揃えなおして、任意の結線ではんだ付けして完了です。

まとめ

写真では700円ぐらいで購入した4.4mmの5極バランスジャックを付けています。一応GNDは結線していますがマイクは浮いています。

分岐部分の構造やイヤホン側の構造はちょっと疑問が残るのですが、改造用に使う分には十分な情報にはなっているかと思います。

ということでZERO DSPのバランス版の作成で参考になれば幸いです。自分は折角USB側を分解したこともあり、DSP側もメスの4.4mmジャックを付けて、ZERO DSP機能を他のイヤホンに付けたらどうなるか(低音が増幅されるか???)を実験してみようと思っています。

間違いや、質問などありましたらコメントいただければ幸いです。ではまた。

APPENDIX

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