こんにちはー
ゆるふわオーディオしているすのーです🐈
お待たせしました、、、今回はJAXX 0053さん(@JAXX0053)合同リケーブルブラインドテストオフ会の第2回の結果公表&第1回との統合分析です(*'▽')つ
※待たせすぎゴメンナサイ💦

第1回の結果記事はこちら👈 第1回の内容はベースにしているので、未読の方はそちらから読んでいただけるとより理解しやすいかなと思います。
- 🐈結論
- 🐈第2回テストの実施について
- 🐈テスト形式が示唆する重要な含意(識別性スコア)
- 🐈第2回の結果
- 🐈第1回+第2回 統合分析
- 🐈考察
- 🐈テストの限界と次回への改善案
- 🐈所感
- 🐈よくある質問(FAQ)
- Q1.なぜこのブラインドテストを行うのですか?
- Q2.視覚以外(手触りや装着感)で判断している可能性は?
- Q3.「識別性スコア」って都合よく解釈してない?
- Q4.イヤホン1機種だけで結論を一般化していい?
- Q5.「違いを感じる人」だけ集めたら結果が偏らない?
- Q6.0.5Ω差の「結論保留」は中途半端では?
- Q7.全問正解者に景品を出すと結果が偏らない?
- Q8.結果が個人特定形式で非公表だと、捏造の可能性は?
- Q9.取り違え2名(8名中25%)は多すぎないか?
- Q10.ラベル識別は覚えていて間違っていないとした場合の結論は?
- Q11.ケーブルをバンドでまとめると音質に影響して正しい評価にならないのでは?
- 🐈統計用語ミニ解説
- 🐈まとめ
🐈結論
- レギュレーション①(0.5Ω差):識別性 80.0%(n=10、p=0.22)→ 結論保留
- レギュレーション②(1.3Ω差):識別性 83.3%(n=30、p=0.0091 ★★)→ 聴き分け可能
- 全体(n=40):識別性 82.5%(p=0.0042 ★★)→ α=0.01でも有意
「リケーブルで音は変わるか?」は二者択一ではなく、抵抗値差の大きさ(価格orそれ以外)に応じた連続量として理解すべき、というのが今回の最大の示唆です。
1Ω未満の微小な差では識別が難しい、1Ω以上の差ならほぼ聴き分けられる、というイメージですね😊
🐈第2回テストの実施について
テスト条件
第1回と同じ条件で実施しました。ただしレギュレーション②(1.3Ω差)に被験者を集中させ、N数を稼ぐ方針です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用イヤホン | TANGZU WannerSG2 Black(約4,500円) |
| Aケーブル(基準) | 標準4.4mm 抵抗値 1.5Ω |
| Bケーブル① | NICEHCK DuskAg 抵抗値 1.0Ω(差 0.5Ω) |
| Bケーブル② | Yongse StormRise 抵抗値 0.2Ω(差 1.3Ω) |
| 1人あたり問題数 | 5問 |
| 第2回参加者 | 5名(Bさん、Eさん、Fさん、Gさん、Hさん) |
本テストの2つの設計原則
本テストの最大の特徴は、バイアスを徹底排除しつつ、検出能力を最大限引き出せる条件で検証することです。
① プラセボ、バイアスを徹底排除
- 視覚・触覚・重量を統一(ケーブルをバンドでまとめて見た目・手触り判別不能)
- DAPの音量を毎回初期化、表示を隠蔽
- 実験補助者がプラグコネクタ挿脱とイヤホン装着は見えない位置で操作装着
- 両ケーブルを耳に掛けて触覚判別不可能なように装着
- 周囲との視覚的・聴覚的コミュニケーション遮断
② リラックスして自然に聴ける条件
- 比較的気軽に実施できるABテスト
- 自分の聴き慣れたイヤホン*1
- 自分の聴き慣れた曲
- 自分のイヤピース
- 自分のDAP
- 試聴時間制限なし、自由に操作可
ふむふむ? pic.twitter.com/VJR1zuVc2y
— JAXX0053🎧 (@JAXX0053) 2025年7月5日
また、今回の参加者のモチベーション維持のため、全問正解者には景品を出しています。結果は個人特定形式では公表しないことも合わせてアナウンスしています。
🐈テスト形式が示唆する重要な含意(識別性スコア)
第1回の結果公表後、コメントで頂いた指摘をきっかけに、評価方法を見直しました。
「事前学習→判別」形式の特徴
本テストは、事前にAとBを聴いて音色を記憶 → その後5問のブラインド判別という形式です。
本来はABXやABの変更をいくらでもできる方が良いのですが、AB装着切り替えは5分程度時間がかかり、操作の事故等で試験がやり直しになるリスクや被験者の時間的負荷を軽減するためこのようなレギュレーションとしています
この形式では、音の違いは識別できているのに、AとBのラベル割当を逆に覚えてしまう「取り違え」が起こり得ます。例えば「Aは明るい音」と覚えたつもりが、実際は逆だったというパターンですね。
この場合、結果は0/5や1/5となり、「全く聴き分けできない」結果と外見上は区別がつきません。これは事前学習形式の構造的な弱点です。
識別性スコアの導入
そこで本分析では「識別性スコア = max(正答, 5-正答)」を統計量として導入し、両側二項検定で評価することにしました。
| 正答 | 識別性 | p値 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 5/5 or 0/5 | 5/5 | 0.0625 | 完全識別 ★ |
| 4/5 or 1/5 | 4/5 | 0.3750 | 識別の傾向 |
| 3/5 or 2/5 | 3/5 | 1.0000 | 識別なし |
5/5も0/5も等しく「完全識別」と評価する、という考え方です。
- ①順方向の聴き分け(4-5/5):音の違いを認識し、AとBのラベルも正しく記憶
- ②取り違え(0-1/5):音の違いは識別できるが、事前学習でAとBを逆に記憶
- ③識別不能(2-3/5):音の違いを判別できず、当てずっぽうに近い
🐈第2回の結果
🔶レギュレーション② Yongse StormRise(抵抗値差 1.3Ω)
第2回はこのレギュレーションに集中させました。
*一般に見た目、音色共に別傾向 約11000円



| 被験者 | 正答 | 識別性 | p値 | 属性 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| Eさん | 5/5 | 5/5 | 0.063 ★ | 20代 / 3年 / KAEI DAP6 PRO + TAP1 PRO / 違いを感じる | 完全識別 ★ |
| Fさん | 1/5 | 4/5 | 0.375 | 50代 / SP30年・ポタオデ半年 / FiiO ミドル / 違いを感じる | 取り違え可能性 |
| Gさん | 5/5 | 5/5 | 0.063 ★ | 60代 / 45年 / Hiby R6 Pro Stainless / 違いを感じる | 完全識別 ★ |
| Hさん | 3/5 | 3/5 | 1.000 | 40代 / 5年 / Shanling Q1 → FiiO BTR7 / わずかに感じる | 識別なし |
🔶レギュレーション① NICEHCK DuskAg(抵抗値差 0.5Ω)
第2回ではBさん1名でしたが、結果は意外なものに。
*一般に見た目、音色共に似た傾向 約3000円



| 被験者 | 正答 | 識別性 | p値 | 属性 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| Bさん | 1/5 | 4/5 | 0.375 | 20代 / 5年 / A&futura SE180 SEM2 / わずかに感じる | 取り違え可能性 |
Bさんの1/5、これは識別性スコアで見ると4/5になりますね。「わずかに感じる」と回答していたので、識別はできていたけれど、ラベル割当を逆に覚えてしまった可能性があります。
🐈第1回+第2回 統合分析
全参加者データ一覧(n=8名 / 計40問)
| ID | Reg. | 正答 | 識別性 | p値 | 属性 | 回 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | ① | 4/5 | 4/5 | 0.375 | FiiO M17 | 1 | 順方向の識別 |
| B | ① | 1/5 | 4/5 | 0.375 | 20代 / 5年 / A&futura SE180 | 2 | 取り違えの可能性 |
| C | ② | 3/5 | 3/5 | 1.000 | 20代男性 / DAP無回答 | 1 | 識別なし |
| D | ② | 5/5 | 5/5 | 0.063 ★ | 30代男性 / HIBY R5 Gen2 + Softears UC | 1 | 完全識別 ★ |
| E | ② | 5/5 | 5/5 | 0.063 ★ | 20代 / 3年 / KAEI DAP6 PRO | 2 | 完全識別 ★ |
| F | ② | 1/5 | 4/5 | 0.375 | 50代 / SP30年 / FiiO ミドル | 2 | 取り違えの可能性 |
| G | ② | 5/5 | 5/5 | 0.063 ★ | 60代 / 45年 / Hiby R6 Pro | 2 | 完全識別 ★ |
| H | ② | 3/5 | 3/5 | 1.000 | 40代 / 5年 / Shanling Q1 → FiiO BTR7 | 2 | 識別なし |
レギュレーション別 集計
| 区分 | n | 識別性 | p値 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| Reg.①(0.5Ω差) | 10 | 8 (80.0%) | 0.219 | 結論保留 |
| Reg.②(1.3Ω差) | 30 | 25 (83.3%) | 0.0091 ★★ | 聴き分け可能 |
| 全体 | 40 | 33 (82.5%) | 0.0042 ★★ | 有意 ★★ |
★ p<0.05 / ★★ p<0.01
レギュレーション②の経過
| 回 | n | 識別性 | p値 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 10 | 8/10 (80.0%) | 0.2187 | サンプル不足 |
| 第2回 | 20 | 17/20 (85.0%) | 0.0199 ★ | α=0.05で有意 |
| 合算 | 30 | 25/30 (83.3%) | 0.0091 ★★ | α=0.01でも有意 |
第1回単体ではN不足で有意水準に届いていなかったのですが、第2回で20問追加することで明確に有意性が出ました。N数を増やすことの大事さが分かる結果ですね😊
- 合算で p = 0.0091 となり、α=0.05はもちろんα=0.01(厳格基準)でも有意
- 「偶然」では1%以下の確率でしか起こらない結果
- 6名中3名(D・E・G)が満点で個別有意性に近い水準
- Fさんを取り違えと解釈すれば、6名中4名で識別性あり

🐈考察
抵抗値差と聴き分け閾値

なぜ抵抗値差が聴き分け可否を決めるのか?物理的なメカニズムから考えてみます。
ケーブル抵抗 + アンプ出力抵抗 = 出力側インピーダンスとなり、これがイヤホンの周波数特性に直接影響します(ダンピングファクター変化)。
TANGZU WannerSG2はDDシングル構造で、共振帯域を中心にインピーダンスが変動します。出力抵抗が大きくなると:
- インピーダンスピーク帯(低域共振 / 高域)の音圧が上がる
- 全体としてドンシャリ寄りに変化
- 制動力が下がり低域がやや膨らむ
0.5Ω差では特性変化は約0.1〜0.2dB程度、1.3Ω差では0.3〜0.5dBに及びます。1dB前後が知覚閾値とよく言われていますので、1.3Ω差は明確に検出可能領域に入っているわけですね。
本テストの母集団(リケーブルの違いを感じると自認するオーディオ愛好家)にとって、ケーブル抵抗値差の聴き分け閾値は概ね0.5Ω付近に存在する可能性が示唆されます。 高インピーダンス帯域を持つマルチBA / 低能率ヘッドホンでは閾値がさらに低くなる(より小さな差で検出可能)と推測されます。
個人差・属性と聴き分け

注目ポイント① Gさん(60代・経験45年・5/5満点)
年齢による高域聴力低下が懸念される最高齢層ですが、長年の訓練と耳の使い方で、若年層を上回る判別精度を示しました。「経験>生理的聴力」という示唆ですね😊
注目ポイント② Fさん(50代・SP30年・ポタオデ半年・1/5)
「違いを感じる」と回答しつつ1/5。取り違えと解釈すれば識別性4/5になります。SP経験豊富でもIEM聴感に「慣れて」おらず、AB割当の記憶を逆転した可能性が示唆されます。ジャンル経験の転移は限定的ということでしょうか。
注目ポイント③ 自己申告と識別性の整合性
- 「違いを感じる」と回答した4名(A・E・F・G) → 識別性は4/5以上が4名全員
- 「わずかに感じる」(B・H) → Bは識別性4/5、Hは3/5
自己申告は識別性と正の相関を持っており、「感じる」感覚は実際の判別能力と整合する、と言える結果でした。
🐈テストの限界と次回への改善案
本テストの限界
- サンプルサイズ:Reg.①はn=10と小さい。「結論保留」状態のままで、より大きなNでの再検証が必要
- 取り違えの判別不能:1/5を「単なる不正解」か「取り違え」かを区別できず、両方の解釈が並存
- 1人あたり試行数:5問では個人レベルの統計検出力が低く、5/5以外は有意性に届きづらい
- イヤホン依存性:TANGZU WannerSG2 1機種のみで、他機種での再現性は未検証
次回テスト改善案(あくまで案)
- 段階的な抵抗値差:0.3 / 0.5 / 0.7 / 1.0 / 1.5Ω等で閾値を精密に求める
- 1人10〜20問へ拡張:個人レベルの有意性が出せる試行数に
- 取り違え検証の追加:自信度併記、または同方向の出題で識別の一貫性を確認
- AB識別 → ABX形式へ:事前学習に依存しないABX形式なら取り違えバイアスを構造的に排除できる
🐈所感

🐈よくある質問(FAQ)
第1回公表後と今回の中間で、たくさんの質問やコメントを頂きました。代表的なものをまとめておきます。
Q1.なぜこのブラインドテストを行うのですか?
人間の聴覚はリラックス度や慣れに強く影響されます。本テストは「もし普段通りの環境でテストしたら、本当に聴き分けできないのか?」を検証するもので、これまでの研究の盲点を埋める試みです。
Q2.視覚以外(手触りや装着感)で判断している可能性は?
● 視覚に入るケーブル部分は一纏めにして触覚・重量を統一(手触り、重さで判別不能)
● DAPの音量表示とプラグ周りを隠蔽
● 抜き差し・装着は被験者から 補助者が見えない位置で実施
● 片側だけが接続されているイヤホンを補助者が見えない位置で両側を耳に装着しケーブルの装着感が同じになる状態で実施
● 実験補助者と被験者の言語コミュニケーションは次の試験に行くかどうかの最低限(補助者とのコミュニケーションも不可能)
● ABの順序は毎回ランダムに決定(周囲とのコミュニケーションは不可能)
● 実施はオフ会の中で行われており、不正をしていないかを第三者が監視
● 第3者と被験者はコミュニケーション不可
被験者が判別不能な設計です。
Q3.「識別性スコア」って都合よく解釈してない?
両側検定(識別性スコア)は片側検定より厳しい基準で、有利な解釈ではありません。
Q4.イヤホン1機種だけで結論を一般化していい?
ただし物理的に予測できるのは、SG2のようなDDシングル型より、インピーダンス変動の大きいマルチBA型ではより小さな抵抗値差でも識別できるということ。
つまり「他機種で再現しないかも」ではなく「より敏感に検出される可能性が高い」のが妥当な予測です。次回はマルチBAやヘッドホンでの追試も検討中です。
Q5.「違いを感じる人」だけ集めたら結果が偏らない?
これは「識別能力の上限値テスト」として機能します:
- 敏感な人々が好条件で識別できなかった → 一般人はまず識別不可
- 敏感な人々が識別できた → そのケーブル差は明確な変化のベンチマーク
Q6.0.5Ω差の「結論保留」は中途半端では?
Reg.①は被験者2人のみで、「聴き分け可能」とも「不可」とも結論できないサンプル数です。「正答率50%だから聴き分け不可」と断言する方が、実は根拠が薄い判断です。
次回のテストでは0.5Ω差に被験者を集中させるなど検討しています。
Q7.全問正解者に景品を出すと結果が偏らない?
むしろ景品なしの被験者は、退屈や疲労から真の能力を下回るパフォーマンスを示すことが知覚研究で知られています。景品は被験者の真の能力を引き出す装置として機能しています。
Q8.結果が個人特定形式で非公表だと、捏造の可能性は?
- 被験者自身も事前に正解を知らない(視覚遮蔽下で実施)
- 補助者立会いの下で記録
- 5問という少ない試行で景品取得は確率的に困難
Q9.取り違え2名(8名中25%)は多すぎないか?
- 心理学研究での混同率:初聴音色を記憶する際のラベル混同率は20〜30%と報告されており、本テストの25%(8名中2名)はこの範囲の中央値
- 該当被験者の属性:B・Fいずれも「音色記憶の参照点が弱い」属性(Bは「わずかに感じる」自認、Fはポタオデ歴半年)。ランダム発生ではなく構造的に説明可能
- 結論への影響:仮に「単純な誤識別」と解釈しても、Reg.②は正答率73.3%(p=0.008)、全体67.5%(p=0.019)でいずれも有意。解釈変更しても主結論は揺るがない
Q10.ラベル識別は覚えていて間違っていないとした場合の結論は?
- Reg.①(0.5Ω差):5/10 = 50.0%、p=0.62 → 聴き分け不可(チャンスレベル)
- Reg.②(1.3Ω差):22/30 = 73.3%、p=0.0081 → 聴き分け可能(α=0.01でも有意)
- 全体:27/40 = 67.5%、p=0.019 → 有意(α=0.05)
どちらの解釈でも主結論「1.3Ω差は聴き分け可能」は揺るがないのがポイントです。
Q11.ケーブルをバンドでまとめると音質に影響して正しい評価にならないのでは?
- 反対派の立場との自己矛盾:「音は変わらない」と「バンドで音が変わる」は両立しません。立証責任は反対派側にあります
- 実験設計の対称性:A・B両方を同条件でバンド固定。仮にバンド効果Xがあっても、観測される差 = (A+X) − (B+X) = A − B でバンド効果は数学的にキャンセルされます
- 物理的根拠:オーディオ周波数(~20kHz)・短ケーブル(約1m)では、バンド締結による抵抗値・静電容量変化は測定限界以下。信号経路は変化しない(バンドは外皮を束ねるのみ)
- 実使用との整合性:通常のIEM使用でもケーブルは耳掛け部分で束ねられており、本テストのバンド固定は実使用条件と大差ない
🐈統計用語ミニ解説
「p値とかαとかよく分からん」という方向けの解説です。本記事を読み解くキーワード3つだけ、身近な例えでサクッと理解できるようにまとめました(*'▽')
n(サンプルサイズ):テストの規模を表す数値
「何回テストしたか」を意味します。1人=5問なので、6人ならn=30、8人ならn=40。
身近な例え:コインを10回投げて表が7回(n=10)と、100回投げて表が70回(n=100)では、後者の方が「偶然じゃない」と確信できますよね。nが大きいほど結論の信頼性が上がるわけです。
p値:「偶然で説明できる確率」
「もし本当は何の能力もなくても、偶然でこの結果が出る確率」を意味します。
- p = 0.05 → 偶然で起きる確率5%
- p = 0.01 → 偶然で起きる確率1%
身近な例え:サイコロで6が連続5回出たら「イカサマ?」と疑いますよね。これは「偶然で起きる確率は0.013%」と直感的に判断しているのと同じです。pが小さいほど「偶然ではない」と言えます。
α(有意水準):判定のボーダーライン
「p値がここより小さければ偶然じゃないと認める」という基準値です。
- α = 0.05 → 標準的な基準(5%)
- α = 0.01 → 厳格な基準(1%)
身近な例え:新薬の認可では「効果なしの偶然で起きる確率が5%以下」が一般的な認可基準。医療では1%基準も使われます。p < α なら「有意」と判定するわけですね。
n=30(30問テスト) / p=0.0091(偶然なら0.91%でしか起こらない) / α=0.01より小さい → 厳しい基準でも「聴き分け可能」と判定
🐈まとめ
- 1.3Ω差(Reg.②):明確に聴き分け可能。識別性83.3%、p=0.0091でα=0.01でも有意
- 0.5Ω差(Reg.①):N不足で結論保留。識別性80%は高いが、p=0.22で有意水準に届かず
- 全体:識別性82.5%、p=0.0042でα=0.01でも有意。集団としての聴き分け能力あり
「リケーブルで音は変わるか」は二者択一ではなく、抵抗値差の大きさ等に応じた連続量として理解すべきです。今回の試験では従来の「聴き分けできない」とされてきた論文が前提としてきた、不合理な実験条件(無響室・特殊ベスト・初聴指定楽曲・厳しい時間制限)に対する反証として、リラックスして自然に聴ける条件を整えれば、ブラインドテストでも識別が可能であることが確認できました(*'▽')
もちろんサンプル数の問題、機種依存性の問題は残っていますので、第3回ではこれらの課題に取り組むことも検討しています。抵抗値だけが音質を語る要素ではないのですが、もし0.5Ω付近に閾値があるとすると、もっと小さな抵抗値差での精密な閾値探索も興味深いところですね😊
私もこの分野の専門家というわけではないので、間違いもあるかもしれません。引き続きみなさまのご意見をお待ちしています。Xでも色々コメントいただけると嬉しいです🐈
合同主催のJAXX 0053さん(@JAXX0053)、参加いただいた皆様、本当にありがとうございました(*'▽')つ
ではでは~
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*1:本当はイヤホンも聴きなれたものを使いたかったのですが、コネクタ側の規格の問題とイヤホンへのダメージを与える可能性などがあり、イヤホンはこちらで準備しました