ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

雑記:ゼンハイザーSENNHEISER IE300の偽物に気をつけて! スーパーコピー?

こんにちは

 

今日もお昼寝しすぎたので雑記です。ただ今回は表題の通りIE300について精巧な偽物が出回っているので注意喚起です。

 

あまり明るくない方に少しだけ説明をすると、ゼンハイザーSHUREなど有名イヤホンメーカーのイヤホンをeイヤホン等で買取ってもらう際に購入証明を求められたことがないでしょうか?実際に求められることが多いのですが、これはそれらのメーカーの商品の精巧な偽物が出回っているからです。

ではこの偽物というのはどこで作られることが多いかというとやはりこれは中国市場が多いようで、これは元々そのメーカーの製造国が中国であることが関係していると言う噂があります。理由としては作っている下請け工場からの情報の持ち出しの可能性や、いわゆる工場の居抜き、国自体がこのような著作権や商標権に寛容という体制の問題、高級イヤホン自体が偽物と見分けることができる人が少ない(見た目でなく、音が問題)ということもあると思います。。

そしてこれらは昔であればメーカー単位で作られ、日本国内に入ってくるという可能性は少なかったと思うのですが、今ではAliexpressなど中国系のサイトでIE800ssやSE846DIYと言った先程の偽物が簡単に購入することができる時代になってしまいました。そして実際Aliexpressは偽ブランド品が溢れていると様々なメディアから指摘を受けているのも事実です。

オーディオ愛好家であれば、昔であればこういう偽物は品質が悪く精巧さに欠け見た目もチープであること、そして音も悪いため聴けば一発でわかるので問題無い部分もあるのですが、年々偽物の品質が向上してきているのは危ぶまれていました。本物そっくりの偽物としてK3003などが出回っているというのは有名な話ですね。

これらの下地があった上で、先日の0328セールでゼンハイザーのIE300が6000円ほどで売られているのを見つけました。本物かどうかは定かではないのですが、本物であれば安すぎてお買い得ですし、もし偽物でも最近の偽物はどの程度の品質なのかが気になったため、購入してみました。

そして先日届いたのですが、この製造品質には驚きました。下記が写真です。

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IE40Proの偽物を確かめたときには流石に印刷物の見た目の品質がやや悪かったり、イヤホン本体に少しバリがあったりとちょっと品質が悪そうだなぁという雰囲気があったのですが全くもってその様な雰囲気はありません。あまりの安さから限りなく怪しいという気持ちは拭えませんが、本体には本物であり2年保証と書いてありますし、残念ながらIE300の本物は持っていないので、開けた時点では偽物とは断定できませんでした。

 

そして肝心の音を聞いてみたところ、残念ながらこれは偽物だと確信しました。確かにゼンハイザーっぽい音の広さは持っている雰囲気はあるものの音の解像度の低さ、定位の詰まりかた、とても3〜4万円するイヤホンとは思えません。ただ、では今までの売られていたIE80やIE40pro、IE800sのようなレベルの低い音かと言われれば全くその様なことは無くドンシャリで非常に高いレベルので音が纏まっています。これは初めて使う人は普通に騙されてしまうレベルだと思います。

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IE300の周波数特性(LR平均)

実際にF特性を取ってみてもかなりの強ドンシャリであるもののグラフの形には破綻がありません。

*ちなみにIE800などの偽物の周波数特性グラフは上記とは比べ物にならないぐらいめちゃくちゃです

 

本物のIE300は持っていませんので他の方のリンクですが、低域、高域の持ち上がりが少なく形状はほぼフラットで別物です。

Squiglink - IEM frequency response database by Super* Review

ということで、購入したIE300は聴感的にもデータ的に偽物であることがほぼ確定です。

 

ただ、これの恐ろしいところは見た目の形状、品質などはほぼ完璧ということです。もちろんMMCX端子でリケーブルすることもできました。つまり、悪意のある人間であれば、本物と偽ってこの偽物IE300を売る可能性があるということです。特に保証が受けられなくなる中古市場は極めて危険です。

 

結論として、ゼンハイザーの商品は知識と耳に自信がなければ信頼できる購入先からの購入を強くおすすめします。そして中古などでIE300を購入しようとしている方は本物であるかどうかをきっちり確認してください。また、IE300を購入されても、未来にもしも手放す可能性がある場合はレシートを残すなど偽物でないことを証明できるものを残しておくことを強くオススメします。

たとえば下記のAmazonでも普通に開くとAmazon発送でない場合がありますので、その他の発売元を探し、発送先がAmazonやeイヤホン、大手電気メーカー等であるかを確認してください。

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↑リストからAmazonを探す(400円ほど高いですが安心です)。

 

今回は私がIE300を試聴済みであり、かつF特性を測ったので偽物とほぼ断定できる結果になりましたが普通は購入前に知ることはできないので怖いとは思います。なのでパッケージや付属品などの見た目などでの真贋判定方法がわかればまた、記事にしたいと思います。

 

ではまた明日。

 

■Appendix

〇測定環境 

ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4

ソフトウェア:REW V5.20.5

INPUT:Scarlett Solo XLR (VXLR+)192KHz24bit

OUTPUT:ADI2DAC fs (3.5mm IEM端子、DJ44C併用)768KHz32bit 0dB

カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用

イヤーピース:AET07 Mサイズ

〇測定パラメータ

 入出力バッファ512K、Acoustic Reference

 出力音圧レベル:−12dB

 Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz

 カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み