こんにちは
今回もBA15じゃないですすみません。今回は100円ショップダイソー(DAISO)で売っている新しい300円イヤホンEVシリーズをFFさんより頂いたのでそのプチレビューです。BA15はTwitterでつぶやいている通り、M17のDCモードなどコンセントとつながっている機器で聴いていると電源周りのノイズを拾いやすいようで色々と調べています。もう少しお待ち下さい。
毎回ながら結論を先に書くと、
音質やコスパはAL−001〜AL-005シリーズやセリホンことAT-ES11、AT-EMS07と同等で予算300円のラインでは極めて優秀です。但しビルドクオリティは細かく見ればALシリーズよりやや悪く、HQシリーズの品質に近い印象です。
一方で見た目の意匠はEVANGELIONに似せており、ファンであればその出来に満足できる品だと思います。当然権利関係は気になるところですが、そのあたりはグレーと言わざるをえませんので、そういう意味で購入を考えていないのであれば個人的にALシリーズやセリホンをお勧めしたいです。
せっかくなのでアスカのプラモデルに飾ってみました。こ、これは・・・という感じです。
見ての通り、かなりそれを彷彿とさせるカラーリングですね。尚、このEVシリーズですがまだ発売したばかりの様で同じダイソーとは言え入荷の時期に差はあるかもしれません。私の近所では見かけなかったのですが関東のFFさんが見つけていただき、譲っていただく運びになりました。この場を借りて再度お礼申し上げます。
■付属品とかパッケージとか
さて、実際のパッケージ写真はこちらになります。パッケージデザインはまんまALシリーズなので色だけを変えたとも取れます。ただしネーミングはALからEVに変わっており、このアルファベット2文字のネーミングもなかなかグレーなところです。実際に機能的にもALシリーズと同じのようで曲の再生停止と通話ONOFFができるマイク付きリモコンがケーブルの分岐部に付いており、コードの長さも一般的なイヤホンと同じ120cmです。
ALシリーズ同様に音質傾向のレーダーチャートが付いており、音の傾向を買う前に把握できるようです。私自身はあまり当てにせずに聴いたのですが、後述しますが、実際に音を聴いてみるとALシリーズと一貫した評価基準でのレーダーチャートで、他のシリーズを持っているのであれば表記どおりのイメージで購入して良いと思います。
にしてもパッケージ写真もかなり色使いがグレーな感じですね。裏面を見てもカラー社と提携している旨の記載は無いように見えます。見落としでしょうか・・・鬼滅ブームのときにも緑と黒の市松模様が商標権となるか?っということが議論になったかと思いますが、その延長の話のようにも思えてきます。
実際のイヤホンを取り出して、final社のショップ限定色(パープル)TypeEシリーズをEV-001に付けるとこれはまさにっという感じです。先にこの構成を試されたFFさんも仰っていましたが公式のEVAホンよりEVA感があります(笑)。
この拡大した写真で注目したいのがハウジング中央のシルバーのリングっぽいラインのアクセントです。アルミのむき出しの表面を思わせるシルバーの表面は傷っぽくて表面が荒いです。装飾のためのキズ加工というよりも加工した面が荒いという感じで、ALシリーズと比べてしまうとやや安っぽい印象は感じてしまいました。ただそれはALシリーズと比べた場合で、300円という価格を考えるとかなり上質です。シルバーのリング以外の表面加工は非常に美しく手触りも良いです。写真でも分かるように色合いもEVAを彷彿とさせるのはもちろんのこと、光の当て方や角度で微妙に変化しておりとても300円とは思えない再現?で美しいです。ちなみにEV-001,EV-002は恐らくほぼ色違いの差しかないので(音については後述します)このあとは両方共通した特徴を言っていきます。
○RL表記について
一方で少し問題があるなと思ったのはRLの表記の見づらさです。下記の写真の赤矢印の部分に記載してあるのですが、成形で作られた微妙な突起でRLの文字を作っており、かなり見づらいです。R側はルーペで拡大していますが、これであればなんとなくわかると思います。比較用にセリホンを置いていますが、セリホンでも分かりづらいと思ったのにその上を行くわかりづらさです。
特にマイク付きの場合は左右どちらかのケーブルの途中にマイクがあればそれを頼りにLRがわかるのですが、このEVシリーズはALシリーズ同様にRLの分岐のところにあるのでそれを頼ることもできません。尚、この点はALシリーズはセリホン同等以上の視認性があったのでこの点は明確に退化しているように思います。目立たないので意匠を有線したとも取れるのですが、少しやりすぎという感じです。
○ケーブルについて
また、ケーブルの品質がやや悪化していることも気になりました。ALシリーズと似たケーブルのように見えるのですが実際に触ってみると手触りも悪くややベタつきを感じます。同じ様に扱っているにも関わらず、ALシリーズやセリホンは絡まないのに、このEVシリーズのイヤホンはケーブルが絡まってしまうという現象を何度も経験しました。手持ちのALシリーズは半年ほど前に購入したものなので現在ALシリーズとの品質差はわからないのですが、手持ちのALシリーズと比べると低品質になっているのは間違いないです。
○装着時に発生するドライバの異音
装着に際して密閉型で気密性が高いためかintimeイヤホンのように「ペコ」っという音がします。特にこれはイヤーピースを社外品の高品質のものに変えたときに発生するようです。実際にイヤーピースの頭を指で密閉して押すだけで少しクリック感があります。intimeではたしか一応は不良では無いとの見解だったとおもいますが気になる方はいるかもしれません。この現象についてはEV-002の右側ドライバのみどうやっても異音がしないので個体差の影響があるのかもしれません。ALシリーズではこの様な異音などは全く無かったと記憶しているので品質面での変化を感じます。
○マイク性能について
マイク性能はマイク付きセリホンAT-EMS07やALシリーズと同等でかなり300円にしては聴き取りやすいです。
■音質とか
まずざっと確認したところEV-002とEV-001はかなり似通った系統ではあるものの、両者は異なっており、EV-002の方が低音の量感が少ないため帯域バランスが良い、一方でRLの音量バランスを確認すると音像が左に寄っており不良品のまたは個体差の可能性あるようだったので001をベースに述べたいと思う。
ALシリーズは5本買ったがこのようなRLの音量の差はほぼ無かったため品質については少し疑問が残った。
○視聴環境
Xperia10II(AppleMusic)-> EV-001, EV002 -> SpairalDot++
○帯域バランス
中音、低音が強いバランス(EV-002はドンシャリ)
尚、標準のイヤーピースだとフィットしないので低音が抜けてカマボコと感じやすい
○音色
やや暖色より、ボーカル帯域が刺さらないのでボーカルが聴き疲れしにくい
○解像度
ALシリーズと同等で今であれば値段なり、当たりのセリホンと比べてもやや悪い、音が団子になりやすい
○音場
値段なりで上下左右前後共に広くはない、音はやや近めで迫力がある
○定位
値段としてはALシリーズと同等だが、絶対性能としてはかなりゆるい
○音像
基本的に中央だが、ボーカルはやや高い位置にあるため狭苦しさは少ない
○低域
音色はかなり緩くぼやけているためか特にベースラインの音は聴き取りづらいが、量感が豊富で特に超低音域はこのクラスでの再生能力は驚く
○中域
モヤつくやや癖のある音だが刺さりは相対的に少なく、迫力はあるが疲れない不思議な中音域、声は聞き取りやすい
○高域
量感はあまりないが女性ボーカルの中高音もしっかりと伸びる上、ハイハットなども癖無くは鳴っており悪くない
○気になったところ
300円の価格を考えれば突出した弱点らしい弱点は無い。強いて言えばモヤつく中域(3KHz前後らしいです)は人によっては、籠もった音という感想を持つ人もいるかもしれないと感じた。
○所感
音だけを見ると他のALシリーズ、セリホンと比べても同等という印象。パッケージのレーダーチャートは見ないで音を聴いたが、上記に書いた様にほぼレーダーチャート通りの感想になっていたのは望んだチューニングなのだと感じた。300円という価格はALシリーズが定番となった今ではインパクトが薄いが、300円ではこれぐらいの品質の音は出せるのだというダイソーの充実したラインナップの一つになったと感じる。
■まとめ
音質やコスパはAL−001〜AL-005シリーズやセリホンことAT-ES11、AT-EMS07と同等で予算300円のラインでは極めて優秀です。但しビルドクオリティは細かく見ればALシリーズよりやや悪く、HQシリーズの品質に近い印象です。
一方で見た目の意匠はEVANGELIONに似せており、ファンであればその出来に満足できる品だと思います。当然権利関係は気になるところですが、そのあたりはグレーと言わざるをえませんので、そういう意味で購入を考えていないのであれば個人的にALシリーズやセリホンをお勧めしたいです。