ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

レビュー:HIDIZS XO 3.5mm/2.5mmドングルDAC 結論:キレ良く元気で音場が広いデザイン性重視DAC(*2.5mm端子/大音量派/PC向け PR:HIDIZS)

こんにちは

ゆるふわオーディオのすのーです。今回はHIDIZS様より依頼がありましたUSB-C端子のドングルDAC「HIDIZS XO」の簡易レビューです。レビュー依頼品ではありますが趣味でやっておりますのでいつも通り記載します。f:id:el_snow:20230724051530j:image

結論:キレ良く元気で音場が広い(*2.5mm端子/大音量派/PC向け)

HIDIZS XOは手頃な価格でゲーミングデザインのイルミネーションを採用しつつキレ良く元気で音場が広い音質も兼ね備えたドングルDACです。主流ではありませんがコンパクトで軽い2.5mmプラグのバランス駆動(差動)に対応しており、3.5mmでのカジュアル用途から、バランス駆動での本格サウンドまで幅広く対応しています。

競合のDACアンプと比べると発熱が多めなことや、OSのボリュームと連動するタイプなのでカジュアル用途に合い、ゲーミングノートPCなどと合わせるなど薄くコンパクトな設計とデザインを両立させるような用途にピッタリです。本格的にオーディオ全振りであれば他の競合の選択肢も候補になりますが、バランス端子の音色はゲーミングデザインありながら本格的サウンドな点は秀逸でこれらの用途で考えられていた方にオススメできるドングルDACです。

Pros(優秀な点)

◎ キレが良く元気なサウンドチューニング

〇 音場が広く迫力があるサウンド

〇 2.5mmバランス端子の音色が秀逸

〇 薄く小型な設計、デザインが秀逸

〇 本体1年、ケーブル6か月保証

ー ゲーミングデザインのイルミネーションが綺麗

ー Windows用ソフトウェアによりオーディオ遅延設定がある(未確認)

Cons(微妙な点)

ー イルミネーション発光オフ設定が無い

ー パワフルだが流石にヘッドホンなどは厳しい(音量は取れる)

△ 3.5mmアンバラランス端子のサウンドはイマイチ

△ 発熱、消費電力が大きいためモバイルより、デスクトップ向け

△ ドライバ、アプリケーションなどがやや不親切

△ 独立ボリュームが無いため小音量設定が難しい

モチベーションとか

正直、HIDIZS様からは現在発売しているアンプはどれかお願いしたいとの事だったのですが、HIDIZSのアンプはどれも聴いたことが無く迷っていたところ、HIDIZSの情報収集に長けていた方が、XOが各所で結構絶賛されているとのことで、それほど凄いのならばと、このXOを受けさせていただくことにしました。

SPECとか

下記Amazon サイトに記載があり、3色から選べます。

Hidizs XO Single-ended & Balanced MQA Donglewww.hidizs.net

HIDIZS-XO-PC-23030903

HIDIZS-XO-PC-23030906

HIDIZS-XO-23030913

HIDIZS-XO-23030926

外箱

色は指定しなかったのですがグレーが届きましたす。

f:id:el_snow:20230720204656j:image

裏面はスペックが記載してあります。f:id:el_snow:20230720204725j:image

箱の中身

スライドするとプラスチックケースがでてきます。ちょっと安っぽいですがケースと考えると質感はそこまで悪くないと感じます。

f:id:el_snow:20230720204713j:image

開けると本体が入っています。

f:id:el_snow:20230720204733j:image

他は、マニュアルUSB-CtoC OTGケーブル、CtoAケーブル(規格違反の専用品)、ハイレゾシールも付いています。

f:id:el_snow:20230720204747j:image

マニュアル

多言語マニュアルで日本語部分があります。若干日本語が怪しいですが解読に問題はありません。

f:id:el_snow:20230720204803j:image

ボタンやイルミネーションの意味が記載してあります。

f:id:el_snow:20230720204816j:image

ドライバは本体には付属しませんが、WindowsMacandroid共に挿すだけで一応は使えました。DSDは音源を持っていないのでわかりません。

付属ケーブル CtoC(OTG方向アリ)

HIDIZSマークがある内側が黒の方向がHOST側、紫色の無地側がXO側になっており、逆に挿すと認識しません。この点はマニュアルに記載が欲しかったですね。

f:id:el_snow:20230720204611j:image

本体

側面はOFF状態では黒いのですが、側面は赤、青、緑の三原色のLEDが入っているのかゲーミング的に光ります。
f:id:el_snow:20230724050328j:image

動画がアップできないので割愛しますが、様々な調光パターンがあります。
f:id:el_snow:20230724050335j:image


f:id:el_snow:20230724125744j:image

残念ながら光り方はパターンがあるだけで、切り替えることはできますが、自由に変更したりはできません。また、OFFにすることもできませんでした。ゲーミング的なPCと合わせる分には良いのですが、個人的にはOFFのモードが欲しかったです。

重量「16.5g」

重さとしては本体のみで16.5g、付属ケーブル含めて21.3gとドングルDACとしては一般的な重さです。参考に同じドングルDACのSHIOは本体16.9gケーブル含めて21.2gなのでおなじぐらいですね。

当然ながらバッテリー内蔵アンプH2は本体のみ150g、BTレシーバーDACアンプのBTR7は69.4gで、それらと比べるとXOはかなり軽量です。

本体比較

先日購入した激安高コスパDACアンプAiyima H2、高音質BTレシーバーFIIO BTR7、高コスパ高測定値DACアンプTruthear SHIOと比べてみました。


f:id:el_snow:20230721065429j:image

こうやって比べると小ささが目立ちますね。
f:id:el_snow:20230721065436j:image

厚みはBTR7、SHIOの3分の2ぐらいですね。4.4mmプラグ分の厚みでしょうか。
f:id:el_snow:20230721065442j:image

横から見てもシャープなフォルムです。
f:id:el_snow:20230721065449j:image

マイク「なし」

防水「なし」

消費電力「0.75~1W」

Amazon で売っているYOJOCK USB電圧電流チェッカーで消費電力を測ってみました。

環境としてはWindowsPCとAndroidを用いてAppleMusicを利用し、バランス接続でRAPTGO Bridgeを使って音を出してみました。

 

384KHz Red

 音量50% 0.95W

 音量5% 0.91W (適正音量)

96KHz Blue 

 音量50% 0.88W 

 音量5% 0.85W (適正音量)

48KHz Green

 音量50% 0.8W

 音量5% 0.72W (適正音量)

 

参考ですが、96KHzの適正音量時の他のアンプの消費電力は概ねこんな感じです。

 SHIO 0.45W

 H2 0.1W

 BTR7 0.12W

 Mooriver2 0.6~1.0W

 

結果としては比較機種と比べてかなり消費電力が高めです。一般的なドングルDACとしても消費電力は高い様で、発熱も高い様です。発熱は室温25度、15分ほど音楽を再生させると本体がそこそこ暖かくなります。夏の室外で1時間ほど使うと低音やけどしそうなぐらいの温度にはなるので、消費電力的にもモバイル用途での利用というよりは空調の効いた部屋でのデスクトップ用途の方が合うドングルDACかと思います。

ドライバについて「Windows用、ダウンロード必須」

PCMであればWindowsMacAndroidどれもドライバ不要で動作するようです。

drive.google.com

付属はしませんが上記のサイトからダウンロードできます。

アプリ画面はこんな感じで、クリックすると即時周波数なども変更できる様です(よくわかりませんがインジケータの色は変わりません・・・)。DSD音源は持っていませんが、DSDに対応するのであろうと思います(未確認)。また、音の遅延が本当に少なくなるかは未確認ですがBufferSizeもフレキシブルに変更できるようです。

側面の光り方の調整などもできません。いずれにしてもなんかちょっとあまり作りこまれている感じは見受けられませんのであまり期待しすぎない方が良さそうです。

安定性について

発熱はありますが長時間動作させても特に問題はありませんでした。XOだけの問題ではありませんが、複数のUSBDACなどを繋ぎ変えていると稀にボリュームがMAXになってしまうことがあります。挿脱を繰り返すような使い方よりもPCなどに挿しっぱなしで使う方が合う様に思います。

音量範囲 「急峻」

システムの連動タイプのボリュームで、個別のボリュームは持ちません。人間の聴力の変化に合うようなLogスケールの変化ではなく、線形な変化です。このためボリュームが小さい時の変化量が大きいです。このため感度が高めのイヤホンなどではかなり使いにくくWindowsでRAPTGO BRIDGEなどではバランス2.5mmでボリューム「2/100」、アンバランス3.5mmでボリューム「3/100」が適正ボリュームだったりします。Androidでも最小ボリュームから一メモリの地点で、スマートフォンなど頻繁に指で操作するような機種で小ボリューム利用は少々使いづらいかもしれません。

ホワイトノイズ 「ほぼ無し」

Bridgeで耳を澄ましましたが気になるレベルではありませんでした。超高感度のイヤホンでもない限り問題にはなりにくいかと思います。

まとめ

発熱と消費電力が多い点と調光できない点は不満ですが、ゲーミングノートなどのデスクトップ用途と考えれば付属品も揃っており、まずまずという感じです。総じて1万円と言う価格を踏まえてもビルドクオリティも良好だと感じます。特にイルミネーションなどはゲーミングノートPCなどと相性が良く遅延の少なさなどの調整機能を踏まえると必要十分だと感じます。

 

音について

f:id:el_snow:20230720204608j:image

ファーストインプレッション

最初は3.5mmでMD4と合わせて聴いたのですがドングルDACとして極まった個性は感じないものの必要十分な音質でかつ元気な音色という印象でした。次に2.5mmのバランスケーブルでRAPTGO Bridgeで聴いてみるとより鮮烈でキレ良く元気な音色を広い音場を聴かせてくれました。また、バランスの音色は素晴らしく、かなりバランスとアンバランスの音質差はあると感じました。

接続機材

上流(トランスポーター)

 SONY Xperia 10iv、ASUS Flow X13 GV301Q、Xiaomi 11T Pro、Apple MBP15Late2013、FIIO M17

上記の組み合わせの内、Xperia10iv とM17ではUSB転送時の内部ボリュームが16bit伝送なのかわかりませんが、小音量時(イヤホン適正音量時)にノイズが発生してしまいましたので高感度の機材でのリスニング目的としては注意が必要です。

下流

 RAPTGO Bridge、64Audio Nio、水月雨 竹II、SIVGA LUAN、ゼンハイザー IE900、CVJ freedom

帯域バランス 「フラット~ややドンシャリ

ボリュームが独立でない機種の特徴でもありますが、やや高域と低域を強調した音色と感じやすいです。

音色 

寒暖: やや寒色傾向

明暗: ニュートラル~やや明るめ

響き: ニュートラル~やや多め

固液: やや硬め

乾湿: やや乾燥

厚み: フラット

 

特徴

スピード感があって乾いており勢いのある音色です。ややドンシャリな音色も相まって元気が良くノリが良いサウンドが得意です。派手で開放が感があり抜け感の演出が得意なので、やや粗い傾向はありますが良いアクセントとも言えます。

空間表現

音場左右:広め

音場上下:やや広め

音場前後:ニュートラ

重心前後:やや近め

重心上下:ニュートラ

音場はやや広く前後の音色表現が得意です。極めて広い訳では無いのですが広がりを感じやすいです。

解像度、定位、分離 

解像度については価格として一般的なレベルだと感じますが、広めの音像表現が得意で定位と分離感の良さに長けています。

駆動力

ここはあまり高くは無い様で、3.5mm端子のSIVGA LUANなどのヘッドホンで聴くと音量は取れるのですが明らかに音が伸びずアンプ、ヘッドホン双方の良さが活きないと感じます。

バランス・アンバランスの違い「2.5mmバランス駆動がおすすめ」

明らかにバランス端子2.5mmの方が音質が良いです。この価格帯の2.5mm端子付きのDACを考えているぐらいなので大丈夫かと思いますが、3.5mmの音色だけで良い場合はTanchjim SPACE Liteなどの3.5mm専用のドングルDACを購入する方が良いかと思います。

特に違うのは音場の広がりと分離でバランスではやや音が団子になりやすくバランスでは解像度も上がり分離感や音場の広さを堪能できます。可能であればバランス駆動で利用されることをオススメします。

と、最後にXOスペックを眺めていて気付いたのですが左右の音のセパレーションが76dBと一般的なアンプと比べてもかなり悪いですね。3.5mmの音が中央に寄りがちでイマイチなのもこの辺りの影響かもしれません。
参考

ドングルDACとして

ドングルDACですのでAiyima H1と接続してDACとして利用してみました。出力もしっかりとしており、素直な音色を出してくれている印象でミニミニ遊びなんてことも普通に楽しめました。ドングルDACとして使う時もサイズ感が小さく薄いのは嬉しいですね。特にトランスポーターとして使う場合は音量を最大にすることができるのでXperia10iv などでもBit欠けが無くDACできるのは魅力的です。

フィルタスイッチ

正直かなり小さい変化です。バランスとアンバランスの違いと比べると大きく違うので変化に気付ければラッキーで、ギミックとしてイルミネーションの色が違う程度に考えておく方が無難です。

音についてまとめ 

3.5mm用としては微妙ですが、2.5mmバランス駆動を前提とすればかなり良い音質を実現している機種だと感じました。特にキレが良く音場が広いことは特にスピード感のある曲とも相性が良いですし、音色の傾向としては音がはっきりしており音場が広めで定位がはっきりしているのでゲームなどの目的にも良いと感じました。

f:id:el_snow:20230720204638j:image

競合機種との比較

メインは手持ちの機種にはなりますが競合となりそうな機種と比較してみます。

vs Aiyima H2

 

3.5mmであれば音の太さなど癖の強さを差し引いてもAiyima H2に分があります。2.5mmであれば互角かと思います。音に関しては互角ですが一方でH2はサイズも重さも10倍程度大きく重いです。またデザイン性や機動力などもXOが優れているでしょう。また、2.5mmはプラグ自体も軽く小さいので2.5mmのバランス端子が魅力と思える場合はXOを選んだ方が幸せになれると思います。

vs FIIO BTR7

 

非常にコストパフォーマンスに優れたBTレシーバDACアンプですが、価格が高いことそして大きいことはXOと比べるとデメリットになるかと思います。2.5㎜と4.4.mmでバランス端子が異なりますが、バランス駆動に限れば音質の差はそこまで大きくありません。3.5mmが主体でBTレシーバー機能が欲しかったりバッテリー消費をさせたくない場合などはBTR7が良いですが、デスクトップ用途で2.5mmバランス端子用途ではXOはコストパフォーマンスに優れます。

vs Truthear SHIO

コストパフォーマンスに優れたバランス対応のDACアンプです。ファームウェア変更なしで比較すれば、3.5mmはSHIOの方が完成度が高く、バランスは互角程度に感じます。ファーム変更した場合はややSHIOが有利でしょうか。ただ音色の傾向が全く別方向でSHIOは暖色しっとりで、解像度高いけれどもやや音場が狭くゆっくりとした音色です。XOのキレがよく元気で音場が広い音色とは比較対象になりにくいですね。

またSHIOの弱点は4.4mmのジャック精度なので、2.5mmバランスに魅力を感じるのであればXOが選択肢になり得るかと思います。

所感

正直3.5mm端子の音色を聴いた時はボリューム連動なこともあり、そこまで界隈で評価されている理由がわからないと思ったのですが、バランスの2.5mmの音色を聴くとなるほどなと思わされました。特に弱ドンシャリで歯切れが良いサウンドなのでオーディオヘビーユーザーの様に長時間聴きこむような使い方より、音楽を一時的に良い音で聴いてスカッとするような使い方に最適だと思いました。遅延の量をコントロールできるなどゲームなどの用途にもぴったりです。ただ、消費電力が多いのでスマートフォンなどに接続して使う用途だとバッテリードレインが多いためあまりオススメできません。

バランス端子は4.4mmが市場覇者にはなりましたが、2.5mm接続はプラグサイズが小さく軽いというメリットがあるため、しぶとく生き残るような気もします。SHIOと比べてもこの薄さは実現4.4mm搭載機では実現できないと思います。

ちなみに今回使ったIEMで一番相性が良いなと思ったのはSENNHEISER IE900で2.5mmバランス端子が付いていたことも大きいのですが、その取り回しのよさと音色の良さには舌を巻きました。2.5mmの機材は今後新しいものはそれほど発売されないでしょうし、そういう意味でも気になっている方にはありだと思いました。

 

最後にこのような機会をいただきましたHIDIZS様に感謝申し上げます。

■Appendix



APPENDIX

peing.net

↑匿名なので良かったら気軽に質問ください~

el-snow.hatenablog.com

↑リルタイム更新版です

↑ランキングが確認できます。*オーディオランキングは復活しないので日記カテゴリになっていますが、クリック頂けると励みになります。よろしくお願いします。

はてなスターいただけると励みになります。よろしくお願いします。