el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

セリホンことat.QのAH-ES11買いました 結論:100均イヤホンの奇跡

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表題の通りです。巷で話題?のセリホンこと100円均一セリアで売られているat.Qの新作イヤホンAT-ES11を買いました。正直もう少し聴き込んでまとめてから書きたいと思っていたのですが流行になってから書くとなんかダサく感じるので(なんだそりゃ)今の段階で独断と偏見による雑感を書いておこうかと思います。そして結論ですが私としては100円イヤホン史上最高の商品であり、音質としては極まった奇跡の品だと確信しています。マストバイという言葉を聞いたことがありますが、使いたくなったのは初めてです。それぐらいの品でした。

 

まずはこのイヤホンですが、100円均一の品の一つです。これはどういう意味かというと、まぁ使い捨て目的、音がなれば奇跡みたいな代物で、とても音楽に使える様なものはありません。このセリホンはその常識を覆した初めてのイヤホンではないかと言われています。メーカーの謳い文句はこれです

 

at.Qのページから転載しています。問題があれば消します

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このように人の声が聞き取りやすいというチューニングが施されている様です。100円のイヤホンにチューニングという概念が存在したことが私としては奇跡ですが。いままで10本以上100円のイヤホンを購入してきた身として、また謳い文句だけで音は出るけど音質は💩なんだろうと思っていました。そう、聴くまでは。

 

100円のイヤホンというのは特殊でどこから書くべきか非常に悩ましいのですが、常識の範囲で話をすると、まず複数本買う必要があります。それはビルドクオリティが極めて低いものが多いので逆相(いわゆる+と-を繋ぎ間違えている)であったり左右が異なったり、そもそも音がならない(小さい)など様々な不具合がある可能性があります。(私も最終的に10本購入しました)その音がなるという次元を突破したら次は装着という問題があります。普通のイヤホンは耳にフィットするようにサイズの違うイヤピースが複数ついていたりするのですが100円のイヤホンはそんなコスト余裕がないのでいわゆるMサイズが1個だけついてきます。なのでフィットしなかったらほぼ終わりっという代物です。もちろんそのコーナーの近くに交換用のイヤーピースも売っているのでイヤーピースの予備を持ってない方はそれも購入しておくことが無難です。

 

ということは何が言いたいかと言うと普通のイヤホンであればついてくる物を組み合わせて音がなればメーカーの意図した音が鳴っているのですが、セリホンではそれができるかは耳の形次第という博打なのです。そのため、100円で変えるにもかかわらず3個で1000円、2000円するようなイヤーピースをつける羽目になります。なんだかなぁっと思う方も多いかと思います。

 

このため、このイヤホンの評価はデフォルトのイヤーピースのもの、そしてイヤーピースを交換したものの2種類以上でレビューしなければなりません。で今回はなのですがデフォルトのイヤーピースで聞いた物について言及したいと思います。

 

メインの環境:MacBookAir ->usb -> Acro L1000 ->AT-ES11

 

良かった点

印象としてはクリアな音色を持ち、ややドンシャリ傾向でサ行刺さるが概ね元気が良いというバランスで名目通り100円の常識を覆す音色でした。得意なジャンルは狙い通りボーカル物が特筆して良く、ジャズやクラシックといった楽器の音を聴かせる曲は苦手です。

ではそのボーカル良さとはなにかと言うと声が頭蓋骨というか頭の中いっぱいに響く感じで、他の価格帯のイヤホンでもなかなか知らない感覚でした。この感覚だけで1つの特徴として高価格帯のイヤホンと勝負できるなんて思いました。誰かが3、4千円クラスのイヤホンと勝負できると言っていたが言い過ぎではないと思うのはそのためです。

音場の広さは左右に展開するタイプで前後に距離感は無い、かなり近めの音像で特にボーカルの声は驚くほど近く艶っぽい、コストの制限からだろうけど、1音1音の描写は決して解像度が高いわけではないんだけど音場の広がりと響きの絶妙なバランスで成り立ってる

POPSやロックを聴くと楽器の表現はボーカルを邪魔しない程度で100円にしては十分な定位で伴奏する。先ほど述べたようにボーカルは非常に近いので生生しい、あいみょんなどの楽曲を聴くとそ歌詞に込められた言葉が滲み入る様に頭のなかにいっぱいに広がる。古めの楽曲で美空ひばりの愛燦燦などを聴くとそのしっとりとした艶の中にある力強さをかみしめることができるほどの臨場感で奏でる。いくらなんでも100円で表現できる音楽性ではないと何度も数万円のイヤホンを聴いているのでは無いかと錯覚した。初音ミクなどの合成ボーカルでもその声がまるで自分に囁いているかの様に頭に広がり自分だけのサウンドステージがそこに現れた。この表現がいままでどのイヤホンできているのだろうかと考えた時に正直浮かぶのは他社のハイエンドイヤホンだ(もっとたくさん聴かれている方なら知っているかも)。この感覚を味わいたくしばらくこのイヤホン聴き続けてしまった。

その他の楽曲は概ね苦手ではあるが十分に鳴らすことができるためEDMや東方、JAZZ、クラシックなども値段なりにバランス良くける。

オケを聴くとウッドベースやフルートなどが強くドンシャリのバランスを意識されされる。前後の展開がないのかなり退屈な印象ではあるがそれなりに低域に締まりがあるので下品な感じにならないのが好印象だった。楽器の表現力はさすがにキツイ値段なりというかそれでも値段以上な気はする。楽器の音色自体が1、2ランクほど安っぽくなる感じは受けるがイヤホンが100円と考えたときに他のイヤホンでクラシックが聞けるかと言うと聴くに絶えないので奇跡的なレベルかと思われる。

ジャズはピアノについては全音階を鳴らしたのは驚きを隠せなかったが、サックスの生々しさ、ドラムの距離感などはちょっとつらく、平面的かつ抑揚が弱い、その場所にいるという定位感がぼやけているので聴けないことは無いがやや面白くない印象を受けた。ただこれも100円ということを考えれば奇跡的な音色だとは思われる。クラシックにも言えるが情報量多い楽曲を分離良く処理しきれてないなぁという印象。これは100円という低価格な素材でイヤホンを作り上げたデメリットがそのまま現れている印象を受けた。

東方やEDMについては左右の音場をしっかり使って音を分離して頭の中に響かせてくるのと、ボーカルと同じ様に特定の帯域が頭の中に気持ちよく響き、独特な余韻がある。特に低音がやや強いこともありメリハリがでて気持ちがよい、加えて楽器の分離が苦手とは言っても100円とは思えない定位感で鳴らしてくることと先ほどの特性が相まってノリ良く聴ける。これも奇跡的な配分だ。

また、メーカーの謳い文句である人の声が聞き取りやすいっという点でドラマCDを聞いてみたがこれがまた、本当に聞き取りやすい。こもらず頭の中ではっきりと響くので音楽以外の語学学習等でも能力を遺憾なく発揮すると思われる。

という具合で音に関しては110円の範疇を超えてなお絶賛としか言いようがない。ではそれ以外の点で良い点もあげたい。

まず安い、これは言わずもがな110円で買えるのは気軽以上のものはない

次に軽く小さい点である、これは個体がプラスチック個体であることと今流行の1DDで構成されているため個体が小さいのだ先ほどのコストの面を踏まえて寝フォンや外出時などある程度雑に扱ってもコスト的なダメージが小さい

次に、イヤーピース交換ができる。このセリホンは標準のイヤーピースもついているが社外品も付けられる構造になっているので好みのイヤーピースに交換可能である。耳になじまなかったひとも安心できる設計だ。

 

いまいちな点

音の面で言えることは少ない、ほぼ満点といって差し支えない

音意外の面では色々と問題があるなぜなら私は最終的に10本のセリホンを購入したのですが完全に正常に動いたものは3つだけでした。

残りの7のうち4つは左右の音量バランスが崩れておりボーカルが右か左に寄っていました。残りの3つは逆相でした。壊れていたものがなかったのは救いですが正直ビルドクオリティに関しては100円レベルです。

このため、音質目的で新しくこのセリホンを購入しようとしようと言う方は最低2個、できれば4つほど購入することをお勧めします。

その他の点ではプラグがメッキされていないのでプラグノイズが出やすいです。

ケーブル自体が安っぽく(安い)のでとても絡まりやすいです。また一般的なイヤホンケーブルの1.2mではなく、1m分しかケーブルがないので短いと感じるひとがいるかもしれません。

 

さて、まとめですが、このセリホンことAT-ES11が110円のイヤホンが奏でるサウンドの新しい基準になると確信しました。この音のチューニングレベルはK3003を彷彿とさせたのも理由の一つです。もちろん解像度や定位、1音1音の正確さや響きは比べるまでもないのですが、100円でできる範囲の極まったチューニングという意味では非常に近いものを感じた。

実際に分解したのですが使っている部品は他の100均のものと違いはありませんでした。それなのに音の出来が他の100均イヤホンと根本的に違うのです。100円という商品の性格上原価はおそらく30円以下でしょう。この30円でイヤピ、ドライバ、ハウジング、ケーブル、3.5mmジャック、梱包これらを作る必要があります。その上でこのチューニングをどうやってなしえたのかは私には想像尽きません(今までのat.Qのイヤホンはこれを作るための試作品だったのでしょうか?)。確実に意図したこの音作りは30円程度の部品でできる音質の限界を知り尽くし、デメリットを消す様にメリットを生かせる様に作り上げた奇跡の一品だと思います。

10年前の1万円のイヤホンが今の1万円のイヤホンと比べると音が悪いっというようにイヤホンは日進月歩常に音質を技術によって向上させてきました。今回このセリホンは100円の音の限界はこれだと打ち出したかの様な気さえします。

私はこれをメーカーのエンジニアが聞いた時の感想が気になって仕方がありません。それに対抗する音作りの矜恃を見せるのか、3000円以下のイヤホンは全て無くなるのか、、、新しい時代の幕開けを感じています。

まだ聞いてことがない方はぜひ手にとって聞いてみて欲しいです。

 

次回はイヤピを交換したり、ハウジングを分解したりしたのでそれについて書きたいと思います。