ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

インプレ:TRI x HBB KAI 結論:A10K Tier2 低音とボーカルが楽しい傑作リスニングイヤホン(簡易レビュー)

こんにちは

今日はFFさんからお借りしているTRIのKAIの数日使ったインプレ(簡易レビュー)です。いつもどおり長いので気になる方は、読みたい箇所を目次から飛んで読んでいただければ幸いです。

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■インプレの結論:A10K Tier2 参考価格:10999円

〇Pros(優秀な点)

・派手で楽しく響きの良いHBBチューニングサウンド

・ゴージャスで高級感があり、十分なビルドクオリティ

・コンパクトで必要十分な付属品

〇Cons(微妙な点)

・「派手すぎる」と感じる人もいる賛否ある見た目

・マニュアルやRL表記が無いので初心者には勧めづらい

■動機付けなど

界隈で概ね好評なこともあり、元々興味があった機種でした。しかし多忙なこともあり購入まではできていなかったのですがFFご厚意でお借りすることがでました。先日からTripowinのLambusなど同価格帯のイヤホンのレビューを開始しており、そのライバルとなるKAIについては早々に評価を固めて置きたいと考えたこと、そして先日からのAmazonブラックフライデーセールでは特価8,599円となったことが決めてです。

■SPECとか

いつも通りSPECについてはあまり興味がないので気になる方はAmazonなどの商品ページから読んでいただければと思います。

■箱とか付属品とか本体とか

開封体験

今回は箱ごとお借りしましたので一応箱の写真も載せておきます。

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見ての通りこのクラスのイヤホンとしてはかなりコンパクトな構造になっています。必要十分なものがケースと箱に全て収められています。写真の箱の中に入っているのはクリーニングクロスとブラシ、イヤーピースです。イヤーピースは未開封だったので私も開封していません。

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ケースの中にゴールドのイヤホンとケーブルが入っています。正直このパッケージを見ると他のイヤホンのでかい箱が無駄なのではないかと思えてきます。

〇筐体

折角なので手持ちのA10Kイヤホンと比べてみました。左上から水月Aria snow、右上がHzSound 心鏡Pro、左下が今回のTRI Kai、右下がBQEYZ Topaz

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角度を変えるとこんな感じです。

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厚みはTopazよりは薄い感じでしょうか。

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1DD機種としてはかなり大きめなことがわかります。

・ステム

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ステムは少し大きめでかえしが付いているタイプです。ノギスでの実測で6.23mmでしたので少し太めかと思います。本体をいくら探してもRL表記はありませんでした。

・重さ

両側合計で16.3gで、少し重めではありますが一般的な重さだと思います。

・リケーブル端子

少しだけ窪んでいますがフラット2pinも付くタイプです。

〇ケーブル

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どうせなのでケーブルも比べてみました。心鏡Proはマイク無しケーブルです。並び順は同じですが左下がKAIになります。

・重さ

18gで標準付属ケーブルとしては重めではありますが一般的なケーブルとしては軽い部類かと思います。

・クロストークチェック

AID2DACで確認しましたが問題になるクロストークはありませんでした。

〇イヤーピース

今回は開封していませんので不明です。

〇寝ホン

かなり筐体が厚く大きいこともあり、あまり向きません。

〇遮音性、ノイズキャンセル

内側、外側にベントが空いているためそこそこ漏れます。指でステム側を塞いだときに体感的に5割り程度は漏れているイメージでしょうか。

〇ホワイトノイズ

手持ちの機材でホワイトノイズが気になったことはありませんでした。

〇ケース

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同じくケースも比較してみました。BQEYZのケースのみチャック部が樹脂製なので弱いです。AriaSnowはサイズが小さくぎりぎりなので、それ以外は実用性が高く、必要十分という感じですね。

〇その他、総評

1万円の機種ということを考えると必要十分なものが全て入っています。マニュアルが無いこと、RL表記が無いことを踏まえると中級者以上を対象とした割り切ったイヤホンですね。おそらくはケーブルはイヤホンに装着している状態で届くのでそれを考えるとギリギリ初心者でもOKでしょうか。中級者以上にとっては必要十分なイヤホンかと思います。

■音質について

〇ファーストインプレッション

いや良い音でした、HBBらしい弱ドンシャリでありながら中域もきっちりと主張してくれる楽しい音だと実感します。いろいろな方のレビューから勝手に思っていた想像よりも暖色系ではなかった点や、もっと響きなどでごまかす印象かと思っていましたが全く異なり驚きました。

エージング(バーンイン)

お借りしたものなので不明です。

〇環境とか

MBP15Late2013  -ADI2DAC-> 標準ケーブル-> KAI -> SpairalDot++

Xaomi 11T Pro  -BTR7-標準ケーブル-> KAI -> SpairalDot++

M17DC(TankS4) -標準ケーブル-> KAI -> SpairalDot++

GV301Q -標準ケーブル-> KAI -> SpairalDot++

M17をベースにBTR7などでも聴いてみました。

帯域バランス

低音がよく映える弱ドンシャリバランスです。4機種の中ではAriaSnowが一番フラット寄りなのですが残りの3機種の中でkaiは低音と中音が目立つバランスです。

音色(寒暖、明暗、響き、粘度、厚み)

寒暖で言えば概ねニュートラルですが4機種の中では最も暖色系かと思います。明るさは一般的ですが4機種の中ではやや暗めの方だと感じます。響きは適度な残響感がある伸びる自然な音色を持っています。このため音色は厚みがあってこの価格帯では豊かです。4機種の中ではTopazに次いで響きがあるタイプです。乾いているTopazに対してややウェットさがあるので4機種の中ではバランスが良いタイプになります。丁寧で落ち着きのあるAriaSnow、硬質で元気な心境Pro、響きとキレと空間表現のTopaz、適度な響きとつや感のKaiという感じでしょうか。

音場(広狭、重心、遠近)

価格帯としては横にかなり広く上下前後は一般的な音場です。音像の重心は中央付近ですが近めで迫力があります。4機種の中で最も音像が近くドンシャリなこともあってボーカルが入った楽曲が適度に映える空間表現を持つイヤホンかと思います。Topazの音像の高さと開放感や、AriaSnowや心鏡Proの正確性な表現とは異なる方向性で魅力を持った表現です。

定位、音像

定位と音像表現は価格帯を考えれば十分な実力を持っています。やや響きや艶感がある音色で厚みがあるので捉えにくい感はありますが、よく聴き込めば価格帯として十分以上に鳴らし分けできています。このあたりはAriaSnowや心鏡Proが上手いですが大きな差ではありません。むしろ横の音場の広さを加味するとオーケストラなどの楽器が横に展開される様は一番得意かもしれません。

解像度、分離

価格帯として十分な解像度を持っています。響きや艶感のせいもありやや濁った印象になりやすいですが解像度は悪くありません。一方で分離感はやや苦手で響きや余韻と一緒に音の一体感出す表現を売りにしているイヤホンだと感じます。

低域の質について

低域の量感はやや多めですがスピード感も悪くないためか心地よい楽しい低音だと感じます。一方で余韻や響きについてはやや多く、中域の様な艶感も少ないのでやや寒色よりの音色だなと感じます。個人的にはこの4機種の中では量感のこともありますが一番楽しく聴けるリスニングよりの低音だとも感じます。

中域の質について

中域はキッチリと主張できるだけの量感を持っている上で、やや艷やかな響きが付加されているのか中域は色めきだつような感覚があります。音が厚く近いこともあり、中音域のボーカルなどの音色は太く、エネルギッシュで良く映えます。ドンシャリバランスでありながら中域も得意なチューニングの上手さを実感できる中域です。4機種の中では一番迫力がある中域表現なのでそこが気に入るかも評価のポイントかと思います。

高域の質について

しっかりとした量感がある高域で女性ボーカルなどのサ行などについて概ね刺さらず普通に良いという高音域です。ただ競合の4機種はどれも高域表現が絶妙に上手く、比べてしまうとやや不利かなとレベルにはなってしまうかと思います。とはいえ絶対評価で言えば悪くなく、価格帯としては十分な表現ではないかと思います。

■測定とか

〇SPL周波数特性グラフ

vs 水月雨Moondrop Aria snow

KAI vs AriaSnow @1KHz

AriaSnowと比べると低音が出ており、超高域が少なめですね。

vs BQEYZ Topaz

KAI vs TOPAZ @1KHz

Topazと比べると概ね似ていますが、Topazは8〜9kHzのピークが強めです。

vs HzSound 心鏡Pro

KAI vs 心鏡Pro @1kHz

中低域〜低域は似ていますが中域〜高域はKAIの方が落ち込んでいますね。

 

■相性について

ジャンルの得意不得意

中域の迫力からボーカルものとの相性が抜群だと感じました。

アンプ(上流)による印象の違いについて

アンプによって低音のキレの良し悪しが変化する感覚がありますが中音域の音色の良さは概ね同じです。

上流には比較的影響されず楽しめる機種だとは感じましたが流石にノートPC直刺しなどでは物足りない印象が強かったです。価格も価格ですのでBTR7などのオーディオ用のBTアンプぐらいは使うとより楽しめるバランスだとは感じます。

ケーブルによる印象の違いについて(注意)

いつも通り幾つかリケーブルを試してみた感想を書きます。

注意:尚、ケーブルについては科学的に見れば音質の変化に対する決定的な証拠はありませんので、オカルト的な要素を過分に含みます。幸いながら私はイヤホンではケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので万人におすすめするものではありません。

環境

 Xaomi 11T Pro  -BTR7-「    」-> KAI -> SpairalDot++

〇デフォルトのケーブルについての補足

見た目や取り回しなどは良いのですがオーディオ的には交換した方がより良いと感じられるケーブルでした。

〇BIGMANGO Zebra 4.4mm

低音の主張が弱まって中音と高音が目立つ様な帯域バランスになります。解像度や定位なども向上するので全体としてのアップグレード感もあるため、音色のバランスが極端に変わるので初心者にも変化を顕著に感じられるケーブルです。特に低音の量感が多いと感じている方にはお勧めできるケーブルですね。

〇NiceHCK SpaceCloud 4.4mm

元々横に広かった音場が上下にも広がることで広大な空間を手に入れることができます。サウンドのバランスは標準ケーブルから大きく変わらない上で解像度も高く定位も良くなります。音色はやや寒色系に寄るため今の中華イヤホンとして暖色系な音色が気に入っている場合はあまりお勧めできません。しかし寒色寄りに寄せたいのであればアップグレード感が大きいのでオススメできる構成だと感じました。

〇BQEYZ Rime(Winter付属ケーブル) 3.5mm

BQEYZ Winterに付属しているデフォルトケーブル「Rime」です。元々広かった音場感が上下に更に広がり、音像がやや高くなることで解放感が出ます。低域、中域にしっとりとした艶感がさらに乗った上で解像度も高くなることで元々得意な中域がより生感が増します。低域も得意なKAIですがそこに無駄な残響が減りタイトさが出て程よいキレが出る印象です。またサブベース帯の深い沈み込みがより実感でき、比較的苦手な高域もしっかりと鳴らしてくれます。HEXAでもモノトーンから鮮やかに色付くような楽しい音色の変化がありましたがKAIではよりその良さを高めあう様な変化です。

このRimeはどのイヤホンに付けても想像以上の良さを発揮してくれており、他社の1万円を超える中華フラグシップクラスと同等の出来栄えのケーブルだと感じます。

Makuakeの早期購入ではプラグ交換式になって7800円で購入できます。現時点ではイヤホン本体以上に付属ケーブルの評価が高いので気になって応援したい方はおすすめだと思います。

www.makuake.com

〇JSHiFi 白龍 4.4mm

横が狭くなり縦の音場が広がりがちな白龍ケーブルなので横に広いKAIと相性が良いのではないかと組み合わせてみました。結果としては縦の音場が広がったのですがやはり少し横が狭くなりました。音が明るくなったうえで厚みがでて音像が高くなりボーカルが目立つ特徴がそのまま出ておりその傾向が好きな方にはお勧めできる構成だと感じます。

〇NiceHCK LitzPS 4.4mm

標準ケーブルから比べると音が綺麗に整理されたうえで寒色になり音が鋭くなります。超低域と超高域の量感が増えてドンシャリバランスがより強化されます。個人的には楽しくキレのある音になった感じで好きな音になりました。ただイメージとしてはRimeと似た傾向で、悪く言えばRimeから音を冷たくして解像度を落とし、上下の音場を狭くして音像を落としたた感じでしょうか。好き嫌いはあると思いますがRimeの方が落ち着きがあって余裕がある音色なので、予算があってどちらかと言われればRimeの方がお勧めです。

 

イヤーピースによる印象の違いについて

環境

 Xaomi 11T Pro  -BTR7-標準ケーブル-> KAI -> 「」

JVC SpiralDot++(音場、高域、低域重視)

今回のデフォルトイヤーピース

○Spinfit W1(中域、低域、解像度重視)

相性は良好です。中域と低域の解像度と質感が向上して音色としては1ランク上のイヤホンの音色と感じることができます。音場はSpiralDot++から比べると横が若干狭くなります。音色の傾向からどちらも合うイヤーピースなので好みで使い分けて良いレベルだと感じます。

○Moondrop 清泉 Spring Tips(中域重視)

やや低音の量感と響きが減った感覚があり、ボーカルがより際立つようになります。個人的にはボーカルを主体で聴くにはこれも悪くないと感じましたがピーキーなので使いどころが難しいかもと感じました。

○AZLA SednaEarfit Vivid(コストパフォーマンス重視)

SpiralDot++の音場を少し狭くして音色に少しだけ色気をだしたような音色です。標準のイヤーピースがうまくフィットしなかった場合などに十分に使えると思います。

 

所感

いやはや、派手なデザインとは裏腹に、コンパクトな箱から始まり絶妙なチューニングバランスでA10Kでも王道を行く見事なチューニングだと感じました。高音の表現については競合の3機種に譲る部分ではあるのですがそれ以外についても一般大衆が好みそうな楽しい音色を追求したような音色です。標準状態でもかなり作りこまれた完成度の高いバランスですが、イヤホン筐体の性能が高くケーブルやイヤーピースなどのチューニングでも楽しめる余地があります。

これが今は8000円台で購入できることを考えるとかなり満足できるイヤホンになるのではないかと思います。

■結論 A10K Tier2 低音とボーカルが楽しい傑作リスニング機

〇Pros(優秀な点)

・派手で楽しく響きの良いHBBチューニングサウンド

・ゴージャスで高級感があり、必要十分なビルドクオリティ

・コンパクトで必要十分な付属品

〇Cons(微妙な点)

・派手すぎると感じる人もいる賛否ある見た目

・マニュアルやRL表記が無いので初心者には勧めづらい

〇最後に

KAIを貸していただきましたFFさんには深く感謝申し上げます。

 

 

■Appendix

〇測定環境 

ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4

ソフトウェア:REW V5.20.13

INPUT:MOTU M2 IN1 XLR (VXLR+)192KHz24bit

OUTPUT:MOTU M2 192KHz24bit 3.5mm変換

カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用


イヤーピース:Final TypeE Black Mサイズ

〇測定パラメータ

 入出力バッファ512K、Acoustic Reference

 出力音圧レベル:−12dB

 Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz

 カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み