こんにちは、ゆるふわオーディオのすのーです。
今日もGiitaさんからお借りした機材のケーブルレビューというか雑記なのですが、 今回はTRIのiONEというイヤホンに付属するWolframというケーブルについてです。
ちなみにこの白いぬいぐるみは息子が気に入っているPONOSのゲームニャンコ大戦争のマスコットキャラです。
ちなみにiONE自体はできれば明日にアップする予定です。
〇ケーブルレビューの注意
注意:ケーブルによる音の変化はオカルト的な要素を過分に含み、科学的に見れば音質の変化に対する決定的な証拠はありません。幸いながら私はイヤホンではケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので万人におすすめするものではありません。
気になる方は読み進めるのを中断いただければ幸いです。
■音以外の要素
〇動機とか
iONEというTRIのフラグシップイヤホンをお借りしたのですが、そこに付属していたのがこのWolframです。iONEを様々なケーブルで聴くとこのWolframとの相性が相当に悪く感じ、他のイヤホンに使うとどうなるのだろうという好奇心を持ったからです。
このような機会をいただきましたGittaさんには感謝申し上げます。
〇スペックとか
公式サイトでも見ていただければと思います。
〇重さ 「35.5g」
3.5mmてすが、4.4mmのSpaceCloudとほぼ同じ重さです。最近の重量級ケーブルと比べればこんなもんかって感じですね。
〇コネクタ 埋め込み2pin 「0.79mm」
外側に溝がある埋込2pinですが個体差か若干仕様より太めでした。
問題はコネクタ周りに付けられている癖が強いことでかなり硬めになっていることに加えて角度が斜めになっています。ちょっと人を選ぶかもしれません。
〇プラグ
幾つかDAP等にプラグを指してみましたが接触不良なども無く挿し心地も良好でした。
〇導体
布巻きの胴体で癖がつきやすく硬いです。
分岐前の芯材の直径をノギスで図ると5.12mm、で分岐後であれば3.96mmでした。Nicehckの龍鱗並とまでは行きませんが似たようなレベルの使い心地です。
〇スプリッタ&スライダ
スライダは摩擦で止まっているだけのものですが、被膜の適度な摩擦でホールドできるようです。室内利用でざっと使った感じは滑り落ちてくることはありませんでした。高級感があるように思います。
○抵抗値(直流インピーダンス) 「0.2Ω」
テスタ―*1で実測したところ直流インピーダンスは0.2Ωでした。このクラスのケーブルとしてはやや高めの値です。
〇その他、まとめ
価格もそれなりにするケーブルなのだと思いますが、価格相応の見た目と言われるとよくわかりません。
■音について
〇環境
M17(DC) -> 「」-> イヤホン ->SpiralDot++ or Render
評価基準は5段階で、細かく決めてはいないのですがなんとなく以下のい感じです。
◎:標準ケーブルと比べて高相性かつ魅力的な音
〇:標準ケーブルと比べて高相性又は、良相性かつ魅力的な音
ー:標準ケーブルと比べて良相性又は魅力的な音、
△:標準ケーブルと比べて魅力を引き出さない組み合わせ、又はコスパが悪い
✖:標準ケーブルと比べて魅力を引き出さない組み合わせかつコスパが悪い
〇CCA HM20 ⇒ 結果:「△」
BAとDDのハイブリットであるHM20です。リケーブル推奨のSタイプHM20は基本的にどのケーブルにも合いやすいのですが、正直微妙でした。
解像度は高めですが、音が全体的に明るく、音色そのものの厚みが少ない傾向があり、音像が高い事もあって音の軽さが気になります。
音場は適度に広いのですが音の前後の厚みが無いのでどうしても薄っぺらい音像のイメージが拭えません。
解像度は高いのにどうしても活かしきれてない印象があって相性はいまいちだと感じました。
〇TRI iONE ⇒ 結果:「△」
TRIのフラグシップ1DDイヤホンであるiONEはGiitaからお借りしているものなのですが、当然ながらこちらも試してみました。
当然ながらiONEの付属品なのですがこちらもあまり相性の良さを感じませんでした。
狙った音作りが高域寄りで線の細さが出る音色なのかと思いますが、このケーブルと組み合わせるより他のケーブルの方がよりiONEの良さを引き出せると感じます。どちらかというとiONEの音色は付属ケーブルで強く色付けされていると感じます。
〇LETSHOURE S12 Pro ⇒ 結果:「○」
平面駆動型のS12 Proもできればリケーブルさせたい機種です。元々完成度が極めて高く素晴らしい基本性能をもつ機種ですが、Wolfram合わせても良い相性です。
音の解像度が高く、キラキラとし高域の音色の良さも引き立ててくれます。空間表現のプレゼンテーションも適度な横の広さ、適度な上下、適度な音像であり、組み合せが難しいだけで素性は良いケーブルなのだと思わされます。
ただし、ケーブルの価格がイヤホンの価格とほぼ同じであり、他のケーブルと比べるとややコストパフォーマンスは悪いように感じます。
〇Simgot EA500 ⇒ 結果:「◎」
ここまでの流れであまり良い組み合わせが無く半ばあきらめていたのですが、EA500に装着すると驚くほどの透き通る音色と音の厚みを両立しており、その上で音場も適度に広く見事な組み合わせでした。
解像度、及び解像感も高く、適度な抜け感で開放的な音色でもあります。やや低音がぬるく広がることで表現力が不足する感覚はありますが、EA500の元の実力イメージ通りと言えばその通りなのでそこまで不満はありません。
一方でボーカルなどの中域は艶感と響きが両立したのか絶妙な生々しさがあり、聴いていて心地が良いです。イヤホンの値段よりもケーブルが高い組み合わせではありますが素晴らしい相性だったと思います。
〇64Audio Nio ⇒ 結果:「✖」
LegacyPremiumCableとほぼ同じ値段の高級ケーブルとういことで、Nioにも試してみました。結果としてはかなりイマイチで高域は綺麗といえばキレイなのですが音が平面的な上に音色が薄いことで全体として寂しい空間表現になってしまいます。
ちょっと相性としては微妙かと思います。
〇SeeAudio Rinko ⇒ 結果:「○」
シンバルやチャイムなどの楽器を中心とした高域が目立つバランスになります。尚、刺さると思われるかもしれませんが声の帯域あまり大きな変化が無いように感じます。元々帯域バランスがW型で高域が強めではありますが、解像度の高さと高域の音色はかなり秀逸な響きです。個人的には低域より高域が目立つ方が好きなバランスなこともあり好感触です。
イヤホンの値段の1.5倍以上する点を除けば好きな相性だと感じます。
音の変化まとめ
・解像度が高め、音色はきめ細かい
・音像の重心は高め
・明い音色
・ややクール系
・癖が強い
・音の前後の立体感が少ない
・やや乾いた響きを持つ
・イヤホンとの相性が出やすい
■まとめ
龍麟の様に使い勝手を犠牲にしたピーキーなケーブルですが、音色の個性としてもかなりピーキーでイヤホンと人を選びやすいケーブルだと感じました。基礎力の高さは感じるものリケーブル等の音のチューニング上級者にオススメのケーブルになるかと思います。
特にiONEでは標準ケーブルに採用されていますが、とりあえず自社の高級ケーブルを付けておこう的なイメージすら感じる相性の悪さを感じます。
EA500の様にハマれば強いのですが、大体のケーブルとは相性が悪いと感じてしまったのは少し残念な結果です。もし、このイヤホンと合うよ!っという話があれば是非コメントや質問箱などで連絡いただけると嬉しいです。
尚、付属していたイヤホン本体のiONEは後日レビュー記事にしたいと感じていますが、リケーブル推奨の機種だと感じています。
最後に
Giitaさん、このような機会をいただきありがとうございました。
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*1:KYORITSU KEW MATE MODEL 2000 オフセット除去