こんにちはゆるふわオーディオのすのーです。
今日はHIDIZS 様より依頼の4BA+2SWイヤホン「HIDIZS MD4」のレビューです。レビュー依頼品ではありますが、趣味でやっていることもありいつもと同じ基準で記載しています。
結論:打ち込みとリズム感 A20K Tier1 サウンド (但し電子音に限る
HIDIZS MD4は打ち込み系の電子音と抜群の相性を誇り、この分野の音楽に限定すれば価格帯でもTier1級の個性派イヤホンです。一般的な楽曲では音が太くこもりがちで音が中央に寄るタイプで解像度と分離が良く、現在の主流のチューニングとは異なるため、好き嫌いは出やすい音色です。合わない生声、楽器とは対称的に、電子音は響きとリズム感は最高に気持ちよく、細かい部分はスイッチで調整も可能です。
装着感も無難に良くまた、ビルドクオリティも高い上にケースなどの付属品も十分です。リケーブルによるサウンドチューニングの余地もあります。かなり個性が強いイヤホンなこともあり、たくさんイヤホンを集めているような個性派のイヤホンを探している上級者や、EDM等の打ち込み電子音が好むタイプの方に強くオススメできるイヤホンです。
Pros(優秀な点)
◎ リズム感が良く、打ち込み系音楽(EDMや古めのゲーム音楽、電子音等)と抜群の相性
〇 厚く音の線が追いやすい中央に寄る音場と解像度と分離が良いサウンド
〇 SWによる4種類のサウンドチューニングが可能
〇 リケーブルによるサウンドチューニングの余地がある
〇 美しいデザイン、高いビルドクオリティ
〇 本体1年保証、ケーブル6ヶ月保証
ー BAらしい音色
Cons(微妙な点)
△ 音場が狭い
△ ややこもった印象を持ちやすいチューニング
✗ 生楽器、生声に合わない事もある音なので違和感を感じる人もいるチューニング
量があるので結論以外は気になる部分をリンクから読んでもらえればと思います。
- 結論:打ち込みとリズム感 A20K Tier1 サウンド (但し電子音に限る
- 動機付けなど
- 箱とか付属品とか本体
- 音質について
- 周波数特性測定とか
- 相性について
- 競合機種との比較
- 音質の総評、所感:A20K Tier3 参考価格:19,999円
- Appendix
動機付けなど
モチベーション
HIDIZE様からの依頼で、今回はラインナップの中から好きなものを選べたのですが、某有名Youtuberの評価極めて高かったこのMD4をお願いすることにしました。また2SWとのことで、最近SW付きのイヤホン幾つかレビューしていますのでどのような違いがあるのかこと、そして自分が少し苦手なフルBA機種であったことも逆に気になった為です。
販路、購入先
Amazonから購入できます。色が2種類あり、今回は青が送られてきました。
保証、サポート「本体1年、ケーブル6か月保証」
マニュアルからの抜粋です。
SPEC
基本的にあまり気にしない方ではあるのですが、カスタムの4BAそして2つのチューニングSWが特徴です。
箱とか付属品とか本体
開封体験 「○」
価格に見合ったそこそこ大きめのキレイな化粧箱で届きました。
中を開けると綺麗な筐体が出てきます。
フェイスプレートはこの価格としてはかなり良いのではないでしょうか。
下の段にはイヤーピースとスイッチ変更用のスティックが入っています。
その下にはマニュアルやケースがあり、ケースの中にケーブルが入っていました。
マニュアル 「日本語」
装着に関するマニュアルが図式で乗っています。やや日本語は怪しいですがケーブルの装着に迷うことはなさそうです。
チューニングスイッチの説明はカードになっています。
筐体 「両側計13.5[g]」
ビルドクオリティは素直に良いですね。シェルに埋め込まれたラメがキラキラと輝いています。
立体感のあるフェイスプレートに加えて内側の筐体も金属製になっており、表面加工も綺麗に仕上げてあります。
コネクタ 「フラット2pin」
標準的な2pinの様です。
ステム形状 「6.0-5.38[mm]」
金属製のステムです。やや太めでしょうか。
直流インピーダンス 「5.4[Ω]」
テスタ―*1で実測したところ直流インピーダンスは左右共に5.4Ωでした。
ケーブル 「2pin+ 3.5mm3極プラグ 15.7[g]」
しなやかでコシもなく癖もつきにくいため扱い易いケーブルです。
使い勝手に関しては文句ない感じでしょうか。
直流インピーダンス 「0.7[Ω]」
テスタ―*2で実測したところ直流インピーダンスはHOT、COLD共に0.7Ωでした。
A20K円近辺のイヤホンのケーブルとしてはやや大きい直流抵抗値ですね。
付属イヤーピース「3種類3セット 合計9ペア」
イヤーピースの種類は豪華ですが、3サイズしかなく、どのイヤーピースも自分にはフィットしませんでした。基本的には十分な量かとは思います。
使い勝手の評価
ホワイトノイズ 「ややあり」
ややホワイトノイズが出やすいM17のMaxGainヘッドホンモードで最小ボリュームで聴いてみたところ、ホワイトノイズありました。ただそこまで大きくは無い気にならないレベルだと思います。
寝ホン 「✖」
本体はやや厚みがある程度なので厚み的には問題無く寝フォンができるのですが、内側のベントが無いタイプなので気圧が抜けず鼓膜に負担がかかります。寝ホンには向いていません。
音漏れ、遮音性 「2割程度」
指でステム側を抑えて遮音してみましたが2割ほど音漏れしていました。静かなところで大ボリュームで使うと流石に聴こえるかもしれませんが、少な目だと思います。
タッチノイズ 「一般的な範囲」
ポーチ、ケース 「ハードケース」
革張りのハードケースが付いています。見た目にも質感が良いのですが、手触りも上質です。
中はこんな感じで収納に余裕があります。
チューニングスイッチを変更する治具兼、ブラシが付いています。実用性は十分です。
音質以外の総評(付属品、ビルドクオリティ等) 「〇」
A20Kのイヤホンとしては概ね良いのでしょうが、たスイッチの変更についての説明もない点はきになります。他にも欲を言えばイヤーピースのサイズ展開はもう少し増やしてほしいですが3種類付いているので普通の方はフィットするかと思います。
本体の意匠は綺麗でビルドクオリティも高いので素晴らしいと思います。
音質について
ファーストインプレッション
ファーストインプレッションとしては音場が狭く、音抜けもわるくややこもった印象があり、正直あまり良いものでは無かったです。その後、エージングしたりしたのですが全く印象がかわらず合わないのかなとも思いかけたのですが、特定のジャンルEDM、打ち込み系にものすごく合うチューニングで、音にエフェクトを掛けた音色だと思うと一転して印象が良くなりました。詳しくはこちらの記事を参照ください。
競合機種との比較について
同価格帯Tier1機ではLETSHUOER S12、REGATO BRIDGEなどがライバルになりますね。現在ではやや価格帯が上になってしまいましたが水月雨Moondrop KATOなども近い価格帯の機種になりますね。
エージング(バーンイン)
箱出しから300時間ほどAGPTEKによるプレイリストループでエージングさせた他、通常の使用として計10時間程度使用しました。エージング前後で大きな変化は感じていませんが、若干音抜けは良くなった様な気がします。
試聴環境、上流影響
標準環境*3を使っています。
M17DC, BTR7, Xperia10iv, MAC直指し等、色々と使ってみましたがあまり上流に依存せず、安定した音を奏でてくれました。抵抗値が小さいため機材を選ぶかと思ったのですがあまり大きな変化はありませんでした。
一方でボリュームは大きめのほうが映える曲が多くM17DC、ゲインL、3.5mm ボリューム40〜55で使うことにしました。
スイッチによる変化
SW 01 バランス(出荷時、レビュー構成)
出荷時かつバランスという名前というだけあり、4つのスイッチの中では最もニュートラルな音色です。最近主流の音のバランスではないのでというよりこれがMD4のバランスかと思わされる音色です。
SW 00 高音域
01に比べて全体的に音量が下がり中域から下の厚みが減りスッキリするのですが高域の抜け感がよくなるわけでは無いので音色のバランスが変わるというだけの変化だと感じます。低域の量感的にはどちらかというとこちらのほうが一般的なサウンドバランスに近い気がします。このバランスよりも01のほうがMD4の良さが活きる構成だとも感じます。
SW 10 雰囲気
4つのバランスで最も音場は広い気がします。音がまろやかな感覚になる点も聴きやすさを補助してくれる感覚です。しかしながらカマボコタイプのサウンドバランスになるとも言え、解像感が低く個人的には寝フォンなどに聴くときには良いバランスだと感じました。
SW 11 低音域
標準の01と比べてそこまで大きな変化はありません、やや低音が強く存在感が出るようになったかなという印象です。空気感はこちらの方が支配されている感覚がありボリューミーですが音のキレは01の方に分があるように思います。
まとめ
スイッチについては複数試してみたのですが好みは01か11(標準 or 低音少なめ)でしたが、1どれも一長一短で上手くまとめられています。基本的にMD4が気に入ったという前提であと少し痒いところで手が届く感じですね。
レビューについては標準01を使用しています。
帯域バランス 「低音~中音重視」(スイッチ01)
全体的に低域〜中域が強めのタイプです。スイッチの変化は上記の通りなのですが、高域まできっちりと鳴らしてくれる点は価格帯でもしっかりと抑えるべきところは抑えてくれていると感じます。
音色(寒暖、明暗、響き、粘度、湿度、厚み) 「△〜◎」
結論から言えばかなり人(ジャンル)を選ぶ音色です。
寒暖はやや暖色傾向の音色ですがやや金属的な音色も響くこともあり寒色と捉える人もいるかもしれません。明るさはニュートラルからやや暗めの範囲です。響きはやや多めですが広がる音ではなく狭い空閑を意識させられます。粘度は低くやや乾いおり、音の厚みは太く厚いです。
特徴はやはりデッドな狭めの空間で鳴っている感覚がある音色で、響くのですが周囲の空間に吸収されて目の前の音に集中できるような音像表現です。当然ながら音色は異なりますが方向性としてはSHUREの音作りの系譜を感じます。
生録音の曲は生音とは全く違う音色で鳴ったりしてしまうのですが、逆にEDMなどの打ち込み系の音の音色とはこの価格帯とは思えないほど気持ちの良い音色を鳴らしてくれます。この価格帯までのイヤホンでここまで合うイヤホンはほぼ無く、A20Kまでで打ち込み系の曲を聴くなら私はMD4をまず選びたいと思うほど素晴らしい相性だと感じました。
一方で音場が狭いこともあり小音量にはあまり向かない点は注意が必要かと思いますが、音量を上げた時にしっかりと細かい描写が見えてくる点は流石というところです。
音場(広狭、重心、遠近) 「×」
前後、上下は一般的かやや狭めですが、左右は狭くサウンドステージとしては凡庸な表現です。音像の高さは標準的で前後の距離感はやや近めです。
競合のイヤホンと比べて全体的に音場が狭く、空間表現のスケールが小さいのでリスニングとして空間表現を重視する方にはかなり厳しい音作りと感じます。描き分けはしっかりとしているのですがどの音もほぼ中央に音色が寄るのでモニター的な空間表現と感じます。
また、特徴として全体的にボーカル楽器共に生音の再現が苦手な印象があり、生収録の音源は価格帯を考えると違和感がある音色になることが多いです。逆に打ち込み系のキレのあるDTMなどでは見事なまでの個性とリズムを感じられる音色です。
定位、音像、分離 「○」
価格帯として良い音像定位の良さと分離感かと思います。音場は狭く、空間表現も小さく纏まってしまうのですが1つ1つの音は高い解像感でしっかりとしており、楽器やボーカルなどを描き分けています。
解像度 「○」
音のコントラスト(解像感)の低さはやや気になりますが解像度はしっかりと高く、音の表現は緻密で、その細部までを把握できます。分離や定位の良さも相まって一つの楽器の音色を追う様なモニターイヤホン的な使い方では音の線が追いやすいです。高い解像度と分離力も相まって音場表現のディスアドバンテージを打ち消してくれる音色表現だと感じます。
低域の質について 「○〜◎」
低音はアタックが弱くエネルギー感はありつつ響きで魅せるタイプの低音です。一般的にBAらしい低音と言われればその延長線にある低音表現です。深い部分からしっかりと出ており、量感と厚みと引き換えに立ち上がりの遅さは感じさせるものののサウンドのビートのリズムは素晴らしく、タイミングの遅さは感じさせません。また、不快に感じさせない聴感上の歪みの少なさや、気持ちの良い響きの低音表現は素晴らしく、最近流行りとは真逆ですがA20Kクラスとしては十分な低域表現と感じます。この表現は平面駆動であるS12や、ダイナミックドライバのKATO、ハイブリッドのBRIDGEのどれとも異なる表現力で、総合的には甲乙付け難いと感じます。
中域の質について 「○」
中域の量感は一般的な量感で、解像度が高く細かい描写が得意です。素晴らしい点としては中域の音色に高域や低域の音色が被らない所で、狭い空間ではあるのですがしっかりとした描写が楽しめます。若干中高音は反響した音色が詰まった様な印象を与えており、音の広がり的にも抜けきらない感じがあります。具体的に言えばボーカールものなどの中高音はやや物足りない音色だと感じやすかったり、バイオリンやピアノなども違和感がある音源がいくつかありました。逆にサイケデリックなトランス曲などは見事なまでの表現力で脳汁が出るという様な心境にさせられる気持ちよさの音色を出してくれます。
高域の質について 「ー」
高域の量感は十分にあるのですが、空間表現に乏しく方向や位置の表現は狭苦しさがあります。一方で表現の粗さは無く低音を強めにした設定でもしっかりと高域の存在感を感じさせてくれる点は流石です。
女性ボーカルのサ行などの歯擦音はほぼ刺さらず、キツめ高音表現とは対照的な鳴らし方だと感じます。
生音の高域はあまり相性が良くないのですが、ビープ音の様な打ち込み系の高域表現は気持ちの良い倍音を感じさせ見事です。
周波数特性測定とか
左右差
スイッチ変化
01 vs 00
01 vs 11
01 vs 10
vs KATO
vs BRIDGE
vs S12
インピーダンス特性
青ラインがステム開放、赤ラインが711カプラ装着、黄ラインがステムを塞いだ結果です。
マルチBAらしく、インピーダンスの起伏は大きめでしょうか。
相性について
アンプ(上流)による印象の違いについて 「特殊」
良い上流を使う事でより良い音が楽しめるイヤホンですが、そこまで変化が大きくないというより相性のほうが大きく感じた機種です。
ケーブルによる印象の違いについて(注意)「ー」
注意:
リケーブルについては科学的に見ればごく低品質なものを除いて音質の変化に対する定量性のある決定的な証拠はありません。
このためリケーブルは貼り付けなどと変わらないオカルト的な要素を過分に含みます。
幸いながら私はイヤホンケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので万人におすすめするものではありません。
M17 "AppleMusic" -> 「 」-> イヤホン -> SpairalDot++
NICEHCK MeetAlice 4.4mm 「◎」
MeetAliceの導体: 6N銀メッキ高導電性銅!!!
— NICEHCK Earphones (@hckexin) 2023年6月12日
もともとこの導体はシンガポールに輸出されたもので、ハイエンドケーブルの製造に使われています❤ https://t.co/cTNhXJbZaq
実売2,600円ほどで売られていた低価格ケーブルを購入してみたので装着してみました。2600円とは思えない音色で低価格の雄、NICEHCK を感じさせる驚きのコストパフォーマンスです。
2段ほど音色がクリアになり中域から高域にかけて晴れやかな明るさと寒色系の空間を感じさせてくれます。解像度も2段ほど上がったでしょうか。
特に低音について量感の良い響きや余韻が元々あったのですが、その音色の混濁が少なくなり音の輪郭がしっかりとすることで余分すぎた付帯音が取り払われたかの様です。音場も横に広くなり解像度の高さと相まって素晴らしいバランスです。
2600円ならばかなりアリではないでしょうか。
NICEHCK SpaceCloud 4.4mm 「◯」
MeatAliceから比べると音が近く迫力があり、音の重みがあります。横の音場はほぼ同じでしょうか。解像度はやや高く流石のSpaceCloudという印象です。かなり出来が良いSpaceCloudですが、MeatAliceの値段を考えるとコスパはあまり良くないと感じてしまいますね。
標準ケーブルから考えると音の解像度は大きく向上しており良いのですが、なにか物足りない感覚もあり、MD4のやや暖色の音色とSpaceCloudの音色の方向性があまり合っていないのかもしれません。
NICEHCK FOURMIX 4.4mm 「○」
前の2本と比べると明らかに音場が狭くなります、一方で音の解像度は上がり、音は太く中央で力強くなります。音色はあくまですっきり元気になるのでMD4の持ち前のビートの良さが活きるケーブルです。
音の狭さは強調されるてしまうのでより人を選び易いピーキーさは出るのですが、清々しいほどに中央に集まる音の塊はパワーたっぷりでこれはこれで個性があって良いと感じます。
Yongse EliteAgMax8 4.4mm「◎」
非常に広い音場に高い解像度、解像感が手に入ります。低音の主張はやや弱くなり中高域の主張が強くなってしまいますが、全体のバランスは取れる方向だと思います。全体的に明るくなってしまうのですが、定位や音色の描写が上手く、元々高い分離感は更に磨きがかかる感じです。
標準ケーブル 「ー」0点
こうやって比べてみると標準ケーブルは相性は悪くないのですが、解像度が高くない点は少し気になりました。標準のケーブルも悪くないのですが伸びしろもあるイヤホンでしたので標準の音色が気に入らなかったのであれば交換を推奨したいです。
まとめ
個人的に標準ケーブルは悪くないのですが音質を重視するのであれば交換する価値はあるかと思います。音質重視で言えばAgMax8 を、コスパではMeatAliceが良かったです。
競合機種との比較
vs LETSHUOER S12
音場の広さ音の立体表現、リケーブルでの伸びしろで言えばS12に軍配が上がりますが、音のリズム感やビートの良さ、打ち込み音源との相性の良さでいえばMD4が一点突破で優勢です。
万能で卒なく良い音を楽しみたい場合はS12ですが、打ち込み、EDMなどが好きな方や音のリズム感を重視される方はMD4がオススメです。
Moondrop KATO
今ではランクが違うのですが元々はA20Kということで比較すると、美音系、で響きを綺麗に乗せて弱点をできるだけ削ったKATOに対して、MD4はやはり打ち込みEDM、リズム感が得意で、対称的な機種の様に思います。
KATOの本体は20gを超えて重く、少女の絵柄のパッケージのKATOに対して、本体は軽くスイッチで好みに寄せられ、硬派なパッケージな点も逆ですね。
RAPTGO BRIDGE
同じスイッチ付きですが、微調整の役割のBRIDGEに対してMD4は大きく変化があります。BRIDGEはドライバ構成もピエゾや骨伝導ユニットもありその複合的な音色は価格帯トップクラスと言って過言では無いかと思います。装着を選びやすい点も注意が必要です。また音質は横に広く芯のある深い音色をややこざっぱりした音色であるBRIDGEに対して、MD4は厚みのある音色で中央でリズムを取ることに長けた音色を作ります。
かなり方向性の違う音色なのすが、MD4の音の方向性が好きであれば一点突破でオススメできます。
音質の総評、所感:A20K Tier3 参考価格:19,999円
個人の主観的な好みで言えば78点、私が客観的だと思う好みの点数としては90±6点です。A20Kという価格帯と音のレアリティ、ユーザビリティを考慮した総合的なランクはTier3としました。一方でEDM等の打ち込み音楽好きにはTier1レベルでオススメできます。
いくつもイヤホンを持っている様な上級者向け(特化型の個性を重視する)の機種だと感じました。個人的にあまり好きなバランスの音色では無かったのですが手持ちの300近い機種でもここまで打ち込みに合うイヤホンは無いと断言できるほど良かった点もあり、新しい境地をひらくこともできたと感じています。
最後に、このような機会をいただきましたHIDIZS様に感謝申し上げます。
Appendix
購入リンク
*1:KYORITSU KEW MATE MODEL 2000 オフセット除去
*2:KYORITSU KEW MATE MODEL 2000 オフセット除去
*3:
M17DC(PL50) "AppleMusic" -> 標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
M17"AppleMusic" -LDAC-> XD05BAL -標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
iphone12"AppleMusic" -A1749-> -> 標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
Xaomi 11T Pro"AppleMusic" -LDAC-> BTR7 ->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
MBP15 Late2013"AppleMusic" ->ADI2DAC->A90->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
MBP15 Late2013"AppleMusic" ->ADI2DAC->L70->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
MBP15 Late2013"AppleMusic" ->E50->L70->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
GV301"AppleMusicプレビュー" -標準ケーブル-> Aiyima H1 ->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
Xperia10iv"AppleMusic" -標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
Xperia10iv"AppleMusic" ->SHIO -標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++
*4:
〇測定環境
ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4
ソフトウェア:REW V5.20.13
INPUT:MOTU M2 IN1 XLR (VXLR+)192KHz24bit
OUTPUT:MOTU M2 OUT 6.3 to 3.5mm
カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用
イヤーピース:Final TypeE Black Mサイズ
〇測定パラメータ
入出力バッファ512K、Acoustic Reference
出力音圧レベル:−12dB
Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz
カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み
*5:
〇測定環境
ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4
:DIGILENT Analog Discovery 3 + Impedance Analyzer
ソフトウェア:WaveForms 3.20.1
ケーブル:MIX16 4.4mm 2pin
出力:50mV
Resister:10Ω〜100Ω