こんにちは
今日はタイトル通りイヤホンのインピーダンス特性用にソフトウェアデジタルオシロ 「DIGILENT Analog Discovery 3 」と「Impedance Analyzer」を買ってその動作確認をしたのでその雑記です。
HIDIZS MD4のレビューはほぼ書き上がっているのですが、折角なので今日届いた「Impedance Analyzer」で測った結果を載せたいと思ったので明日に延期することにしました。
DIGILENT Analog Discovery 3
商品としては下記のページの商品になります。これは何?っと言われれたらこれはソフトウェアオシロスコープ、ファンクションジェネレータ的なものと答えます。
個人用のオシロスコープとしてはREGOL DS1054を使っているのですがファンクションジェネレーターが無いのでずっとイヤホンのインピーダンス測定ができず、やきもきしていました。個人で買うには場所を取るし、インピーダンスアナライザ的な使い方となると値段が高いものも多く(安いものは測定しながらのスイープができません)、何が良いのか色々と逡巡していましたDIGILENT Analog Discoveryが1桁万円の価格で欲しい機能を全て持っている様で、試しに買ってみることにしました。
日本だとマルツ電波などから購入できます。
アマゾンだとこちらでしょうか。ちょっと一つ古い型のDiscovery2しかありませんね。
イヤホンのインピーダンス特性を測定してみた
ということで、こんな感じでイヤホンを繋ぎ、測定します。
〇測定環境
ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4
:DIGILENT Analog Discovery 3 + Impedance Analyzer
ソフトウェア:WaveForms 3.20.1
ケーブル:MIX16 4.4mm 2pin
出力:50mV
Resister:10Ω〜100Ω
QKZ VK4
状態としてはまずイヤホンの先に何も付けない開放系で測りました。このイヤホンのスペックの抵抗値は16Ω±15%、直流抵抗の測定値は18.6Ωでしたが、周波数毎に測ってみると以下の様になりました。
見てわかるように2kHzと5kHzにインピーダンスの山があります。おそらく物理的な共振があるのかと思います。なので指でステムを塞いでもう一度測定してみると、ピークの山が4kHzと9kHzにシフトしました。
こうして見ると、イヤホンは耳の穴の中の体積によって、アンプからみたときのインピーダンス特性が変わっている可能性があるということがわかります。
耳の共振で音が変わるという話もありますが、それ以上にアンプによっては本当にイヤホンが鳴らしている音が違うという可能性がありそうですね。
KZ AS16
同じ様にAS16もステムを塞いだ場合と開放の場合で2種類取ってみました。スペックは15Ωになっていますが実際の値は1kHz付近の最小値だけが15Ω程度になっています。全体を見渡たしたインピーダンスの起伏は15Ω〜65Ωと、スペックの3倍以上の変化があります。これはアンプに取ってはかなり大きい起伏だと思います。もしかすると出力抵抗が大きい廉価なアンプなどでは音色が大きく変わっているかもしれません。
ちなみに青のラインが開放、黄色のラインが塞いだ状態です。原理はよくわかりませんが、BAでも外耳道の体積によって鳴らしやすさが変わる様です。こちらについてもう少し調べてみようと思います。
HIDIZS MD4
ということでMD4の開放状態もついでに取ってみました。スペックでは8Ωになっていたので概ね一致しているでしょうか。
MD4も変わるようであれば外耳道を模した負荷が必要なので、711カプラに装着してカーブを取ろうと思います。
まとめ
ということでDIGILENT Analog Discovery 3 + Impedance Analyzerでスペックに近く形状もそれっぽいインピーダンスカーブを取得することができました。あとはイヤホンの状態で抵抗値も変わりそうなのでそのあたりを詰めれば有意義なデータになりそうな気がしています。
なお、DIGILENT Analog Discovery 3 + Impedance Analyzerですが、このBlogの広告収入も足しにさせてもらいましたので問題なければこの調子でレビューデータにするつもりです。
と、気づいたら12時を回っていたので今日はこのあたりにしたいと思います。ではまた明日。