ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

ファーストインプレ:LETSHUOER S15 平面駆動+パッシブフィルタ の音色! A50K身震いする弩級の空間表現+高域表現力(要パワー、中間レビュー、PR:LETSHUOER)

こんにちは

今日はLETSHUOER様からPR依頼の平面駆動+パッシブフィルタ構成イヤホン「LETSHUOER S15」の(ファースト)インプレと見せかけたほぼ中間レビューです。
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モチベーション

今回、タイトルはファーストインプレとはしていますが、実はそこまでファーストではなくて何気に届いてから3週間ほど経っていたりします。発売が決まったタイミングで依頼の連絡をいただいており、発表に合わせてレビューをばと考えていたのですが、この多忙の中、同じレベル感でやると、エージングも含めてとても間に合いませんでした。

当然LETSHUOER様には許可をいただき、今回ファーストインプレという形で公開する形にしました。ちなみに他のレビューもそうなのですが、公開の前に記事を確認してもらったりは一切しておらず、自由に書かせてもらう条件でやらせてもらっています。

ということでファーストインプレとはしていますが、エージングさせながらちまちま使ったインプレの集合として、中間レビュー的なものというイメージの方が近いかもしれません。f:id:el_snow:20231202190502j:image

ちなみに価格は未公表ながらヘッドフォン祭りやポタキャラなどでも試聴展示があったようで、ある程度良いフィードバックが得られていたとのことです。ただ多くの人にとって好評価格は想像よりも高く受け止められている様に感じます。実際、私も最初はそう思った部分もあるのですが、3週間使った感想としてはA50Kの価値はあると実感できましたのでその点も書ければと思います。

ファーストインプレ(届いた時の話)

S12の後継とのことで当然S12Proよりは高い価格なのだろうと思っていましたが、構造的にPR(パッシブフィルタ)が付いているとの事で同じ様な構造のSIMGOT EA2000やEA1000が3~4万円前後A30Kクラスなので同じくらいだろうと考えていました。ただ、届いたイヤホンのケースや見た目的に只ならぬ雰囲気が出ていまして、もう少し高いターゲットなのかもと思いながら開けていました(結果としてはもう1ランク上のA50Kクラスでした)。

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かなり凝ったパッケージで、高級感と所有欲を満たしてくれそうです。

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ケースはGalileoの色違いですね。やや締めずらい点は注意が必要ですが、色と質感に高級感があり、個人的にはこれはこれでありだなと感じました。f:id:el_snow:20231202180210j:image

ケーブルについてはS12やS12Proで使われていたケーブルの線材と同じものが使われています。S12 Proと同じ様に2.5mm, 3.5mm 4.4mmのプラグ交換式なのですが、S12Proからプラグ部分がL型になり大きく品質自体も改善されています。具体的にはS12Pro付属のものはプラグの品質が悪くS12付属ケーブルから前後の音場が狭くなり音の立体感が大きく失われており音質が低下していた言っても過言ではありませんでした。そのためS12ProではTRIPOWIN Alteaなどのケーブルに交換することが結構流行っていたりします。

el-snow.hatenablog.com

で、このS15はというと、後述しますがかなりその点も改善してきており、このケーブルは自信作なのではないかと思います。また、使い勝手としてもS12Proのものはプラグが長くなりがちで使い勝手が悪かったのですが、L型になり使い勝手も大幅に改善されているように感じます。

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また、本体の筐体についてはフェイスプレートが軽量の金属、内側は3Dプリンタで作成された樹脂筐体であろうとおもいます。

f:id:el_snow:20231202180237j:image積層痕がほぼわからない点も素晴らしいですし、ステム部分の返しの造形がしっかりと作られており、好印象です。ここを3Dプリンタで作ると歩留まりが下がるのか、精密な加工ができる機材が高いのかあまりしっかりと作られている例は少ない点も好印象ですね。総じて3Dプリンタでもしっかりとコストを掛けて作られていることがわかりますね。

パッシブフィルタ(PFM)技術資料

頂いたのでそのまま載せておきますが要約するとDZ4等の一般的なイヤホンのパッシブラジエータ(PR)とは似ていますが異なる動きをしており、イメージとしては64AudioのAPExモジュールの部分がフィルターではなくラジエーターになった感じです。構造として普通のPRは鼓膜の外側のイヤホンで太鼓の様な両側が振動する構造になっており、振動増幅する構造との間に鼓膜とドライバの空気室いますが、PFMでは鼓膜とイヤホンの間が太鼓の様な両側が振動し、直接鼓膜とドライバの間の振動を調整する構造にしてあるイメージですね。

音について ファーストインプレ

FiiO フィーオ M17 DAP デジタルオーディオプレイヤー アンプ搭載 DAC搭載 ワイヤレス Bluetooth対応 バランス接続対応JVCケンウッド JVC EP-FX10L-B 交換用イヤーピース スパイラルドット++ 4個入り Lサイズ ブラック

いつものM17+JVC SpiralDot++構成を使い4.4mmでまずはLowGainで聴いたのですがS12から着実なアップグレードがされている感じです。

素晴らしいと感じたのはやはり余韻と響きで不要な響きが少ないのですが適度な余韻と美しさを感じる楽器の音の質感が見事でS15の魅力ですね。

S12から解像度が1段~2段上がり、より細かな音像がキッチリと解像してきます。サウンドバランスはS12などよりも低域及び高域の攻めた音色が落ち着き、ややフラット傾向に纏め上げられ微ドンシャリというイメージが近いです。高域についてはS12では少し刺さり気味だったという人もS15はその点も上手く調整されているイメージです。

サウンドステージも広めで横前後に広く展開されます。音像はやや高めで軽やかなサウンドステージでここは少し好き嫌いが出そうかもと思いました。

S12では寒色ソリッドで響きが素晴らしい音色だったのですが、S15ではやや寒色、ややソリッドとS12の特徴を引き継ぎながら、残響感よりも余韻や音の質感といったより堅実的かつ上質な方向性に舵を切ってきています。これによりS12よりもよりニュートラルで万人受けしやすい音の傾向になったと感じます。

S15 x S12 Pro or S12ケーブル

リケーブル関係の注意

注意:ケーブルについては測定したところ科学的には変化はあるようですが微小量であり、音質の変化に対する決定的な証拠は無く、オカルト的な要素を過分に含みます。

幸いながら私はイヤホンではケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので変化しないことを否定するものでも、リケーブルを万人におすすめするものでもありません。

一応試してみたところ、S12 Proのケーブルで失われてしまった音の立体感がしっかりと感じられます。元のS12のケーブル感じられた音の前後の立体感と同じとまではいかいのですが、前後の立体感がキッチリと出ています。寧ろS12のケーブルの弱点でもある横の音場の広がりが良くなっています。

実際のところ、個人製作で高額で売られているケーブル、有名メーカーの高級ケーブルではケーブルの線材や被膜だけでなくプラグやハンダ、コネクタ、その工法や手順までを追い込んでその構造が音づくりをしていると言われています。S12Proのケーブルではやや残念な音色になってしまったと感じましたが、同じケーブルに見えてA50Kクラスに見合うプラグにしっかりと音をまとめてきているのは流石と言って良いかと思いました。

そしてLETSHOUERとしてはこのS12に使われているケーブルの線材のポテンシャルを強く信頼しているということも伺い知れますね。

イヤーピースについて

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どうも新型の青いタイプのもちもちしたイヤーピースが付属しています。残念ながらサイズが合わずいつものJVC SpiralDot++を使ったのでわからないのですが、触った感じは装着感が良さそうでした。この部分のグレードアップもしっかりとしている様です。

ファーストインプレ纏め

届いた初日の感想としてはこんなところでS12から着実なアップグレードと万人受けしやすい音色になっている一方で気になったのは実売55Kという価格です。具体的にはやや音像が高く平面駆動型のイヤホンとして音場の広さもそれほど秀逸でないという点になるでしょうか。

というのも競合のイヤホンとして挙げた、似た構造のEA2000、EA1000と比べるとやや音場は広めであるものの大きな差では無のに値段が少しやや高めであること、そして平面駆動ではSIVGAのNightingaleなどと比べると美音であるという点は上回るもののやや音場表現と音の立体感で後塵を拝する傾向があると感じてしまいました(後日、HighGainで鳴らすまでは)。

音について 現在 「覚醒!優勝!!!!(*''▽'')」

えー、その後3週間ほどかけてエージングし続けてちょこちょこと使っていたのですが、初日に聴いたいつものM17+JVC SpiralDot++構成を使い4.4mmは良かったところまでは良かったのですが、設定がLowGainであったことが圧倒的に間違いだったことに気付きます。エージングの効果は今のところあまり感じませんがやや音の重心が下がった様な気もします。

 

S15は駆動力、Gainが必要ですね。

 

M17をヘッドホンモード(HighGainの上の設定)にしただけで一気に音場が広がり音の重心が少し下がり、やや高い程度になりました(笑)。

S12でも同じなのですがGainが少ない時、音の前後の立体表現が大きく見劣りします。S15も同じようにLowGainで聴いていると音の重心が少し高いだけでなく音が後方に溜まってしまい、A50Kクラスとしてはややこじんまりとした音の表現になっていました。

ヘッドホンモードにしたS15はNightingale並またはそこに肉薄するほどに広がった音場表現は分離や定位も見事です。また、平面駆動型らしくチャイム系の楽器にある超高域の表現はとても優秀で、余計な付帯音が少ないため透明度が高く透き通るような音色でありつつ実在感がある音色に纏められています。ストリングス系の弦の響きなども美しすぎてゾクゾクとさせられる表現力です。

高い解像度を維持しつつも中高域の刺さりを感じやすい帯域が抑え気味にチューニングしてあり、金属感を感じさせないフラットな高域の表現力は見事の一言です。

 

S15はS12の様に駆動力が低いアンプなどと繋いでもP2PlusやNightingaleなどの様に「明らかに鳴っていない」という変な音にならないという点が魅力ではあるのですが、ぱっと聴いてもS15がしっかりと鳴らせているのかの判断が難しいイヤホンではないかと感じます。

このため、今後店頭などの試聴機が展開されると思いますが出来る限り駆動力があるモードで鳴らしてみて欲しいと感じました。勿論、今S12を素晴らしい音で鳴らせていると感じている人は全く問題ないと思います。

vs THIEAUDIO Hype2 

現時点で音質だけで思うところは解像度、低域の表現力はHype2が優勢、空間表現と高域の表現力はS15が優勢な気がします。付属品や使い勝手などはS15が優勢でしょうか。本レビューではもう少し突っ込んで聴き比べてみたいところです。

el-snow.hatenablog.com

色々と書こうと思ったのですが、しっかりと聴いてからの方が良いでしょうし、他のイヤホンについては本レビューで言及したいと思います。

周波数特性

左右差

流石にマッチングが良いですね。

vs S12 Pro

S12Proと比べるとやや低音が、中高域が弱くなっており、その代わり超高域が少し強くなっていますね。概ね聴感上での変化に近い感覚です。

インピーダンス特性

見事にフラットです。Melodyなどと比べると違いは一目瞭然ですね。インピーダンスがS12 Proから倍の近い27Ωぐらいになっています。やや駆動力が必要な環境にターゲッティングしているということなのかもしれません。

箱とか写真

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ファーストインプレ、中間レビュー纏め

いやはや、最初はS12以上の素晴らしいイヤホンには纏め上げらているもののやや強気すぎる価格設定だと感じたのですが、普通の環境でも鳴らせ、きちんとした環境ではしっかり価格帯の役目を果たすという平面駆動イヤホンとしてLETSHOUERの技術力を感じさせられたりもしました。また、S12やS12 Proと異なり、今のところリケーブルの必要性一切感じない点も完成度の高さを感じます。

ということでファーストインプレ、中間レビューの結果として、A50KとS12からかなりお値段が上がってしまいましたがそれを納得できるレベルの音には纏めてくれていると感じます。

 

正式なレビューでは更なるエージング、アンプでの違い、リケーブルやイヤーピースの変化、余裕があれば他の競合イヤホンとの比較なども試してみる予定なので暫くおまちください。当然ながら、エージングや聴きこむことでファーストインプレとは意見が変わることもあるのでご注意くださいね。いやーこのS15素晴らしいです。

peing.net

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