ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

雑記:DARUMA AUDIO ケーブルを聴かせて頂いた件

こんにちは

 

今日は雑記なのですが予告通りDARUMA AUDIO(ダルマ)のケーブルについて徒然に書こうと思います。今回はケーブルで音が変わるというオカルト感が強い無いようになりますので気にされる方はまた明日お会いできれば幸いです。

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さて、昨日もお伝えしましたが今回聴かせていただいたケーブルは6種類なのですがお借りしたFFさんによれば現在も購入可能なケーブルは「Ocean、骚II-SAO2-、燦爛-SANRAN-」の三種類です。購入が不可能なものを紹介しても仕方ありませんので今回は記載しませんがその他は「福袋の中身」であったり「山崎はるかコラボモデルの付属」や「トニー」と呼ばれるケーブルの様です。

 

試聴環境としては

 M17 DC TankSusie PC133 WITRN003(applemusic)

イヤホンは価格帯や最近聴き込んでいるイヤホンとして

 KZ ZAS、TRI Meteor、Letshuoer S12

JVC SpairalDot++を利用しました。

 

どの様な形式で書いて行くかは迷ったのですが、ケーブル毎にまとめさせていただきました。ポイントとしてはDARUMA AUDIOのリケーブル可能なイヤホンを持っていませんので社外のイヤホンを利用しています。また、一般的にリケーブル商品は自社のイヤホンがある場合は自社イヤホン向けに調整されていることが多いため、かなり不利な条件だと考えていただければと思います。そして今はAmazonなどのECサイトで1,000円台からJSHifiやNiceHCK、TRIPOWINなど格安のケーブルが買える時代ですのでそれらも考えながら記載できればと思っています。

特にケーブルは基本的に相性の要素が大きい割に単体の商品としては完結しないのでかなりレビューとしては難しい分類になります。今回の雑記からは決めつけなどせず全体的な傾向などを読み取っていただけると幸いです。

daruma-audio.co.jp

■燦爛-SANRAN-

【公式ケーブル材質情報】
・<合金線>銅98%+銀2%(鑫古河金属製)
・<銅導体銀メッキ線>OFC(無酸素銅)+銀メッキ加工
※右側(2芯)左側(2芯)となります。また1芯あたり上記素材を組み合わせた撚線19本の構成となります。

 

現在ECサイトから3800円で購入可能なケーブルです。日本語の発音としては「シャンラン」?っと読んでいる方が多いようです。

 

○音質とか

ZASと好相性でZASで使う分には解像度は価格以上に高く中音がやや艷やか、音場も横に広く天井もやや高い。楽器の分離もわかりやすく定位感に優れる。バランスもフラットでZASの低音から高音までのレンジの広さや元気の良さを素直に実感できる。音色も太く迫力があるが分離が良いのでダルマのケーブルとしてはエントリークラスではあるが3800円とECサイトでは中堅クラスになる価格であるがその値段に恥じない出来栄えと感じた。

そんな音場が広いZASに比べてS12やMeteorでは印象が逆転した。音場は左右と前後が狭く、上下は標準的で全体としてはギュッと詰まって狭い空間で鳴っているような凝縮感がある。全体として音がぼやけがちで相対的に他のケーブルに比べてつまらない音を出す印象があるが、ZASは広いので単に相性の問題なのだろうと思われる。Meteorではかなり狭い中で音が纏まる上に前後感の表現も絶妙にこなす燻銀の様な相性の良さだった。特に音の反響感が少なく開放感が強いので音場整う上に音色の軽快さも手伝って全体の印象はすこぶる良い。A8000の様に広い音場より狭い音場で整った音が好きという方にはMeterのコスパケーブルとして使えるぐらいおすすめしたい。

またS12は個人的に似ても焼いても食べられない音でデフォルトケーブルの方が遥かにマシでした。

 

○見た目とか使い勝手とか

見た目については変哲のない4芯ケーブルです。写真を見ればわかりますがややケーブルの癖がつきやすく硬めで取り回しはあまり良くありません。ケーブルは細く軽いいのでそれほど問題になるわけではないのですが収納などの際に広がりやすいので長く使うと気になるかもしれません。タッチノイズも無いのは好感触で、表面の質感や手触りなども十分な品質があるかと思います。

 

○まとめ

今回聴かせて頂いた購入可能なケーブルの中でも最も安価なこともあり、ビルドクオリティについては気になるところがありましたが、ZASなど相性の良いイヤホンでは光る性能を見せてくれたように思います。3つのイヤホンで共通する項目が無いわけではないのですが感想が大きく異なることからイヤホンを選ぶ傾向があるケーブルの様です。断定はできませんがどちらかと言うと多BA機のイヤホンと相性が良いのかもしれません。

 

■骚II-SAO2-

【公式ケーブル材質情報】
・銅銀合金

 

現在ECサイトから6,800円で購入可能なケーブルです。日本語の発音としては「サオツー」っと読んでいる方が多いようです。

 

○音質とか

ZASでは硬質で解像度高めな寒色系のサウンドになるようです。低音から高音まで概ねフラットなバランスではあるのですが、ほんの少し高音が伸びる印象があります。音場はZASらしい横に広いタイプでやや上下と前後が狭く、音の重心はやや低く響きは豊かです。音の迫力も十分で開放感があり「KZらしい暑苦しさ」は少なく概ね好相性です。ただ値段を考えるともう一歩踏み込んだ音質の変化が欲しかった。

MeteorではZASでの傾向を概ね踏襲しており、硬質で解像度高めの寒色系サウンドに加えて、音の広がり方も似ています。スッキリとした見通しの良いサウンドではあるのですがMeteorの潜在能力と競合製品を考えると相性は並み程度かもしれません。

S12では様相が代わり、かなり相性が良い様に思えました。全体的に寒色で高い解像度のケーブルと、空間表現が上手くて基礎力の高い平面駆動イヤホンの相性が相当に良いのかと思います。解像感が大きく向上する上に音全体にキレと疾走感を足してくれ、全体として1〜2クラス上のイヤホンと感じれるほどのアップグレード感があります。低音は付帯音や残響が少ないため硬質ですが量感をそれほど損なわず聴かせてくれるのでグルーブ感が良く、デフォルトケーブルでは今ひとつだったテンポの早い曲調にも対応できます。また、高音域の綺羅びやかさも特徴の一つだと思います。全体を通しても一つ一つの音の輪郭がハッキリとするばかりか、定位感も向上するので音をひとつひとつを追うことも容易です。

一方で少し気になる点があるとすれば中音域の質感で解像度よりも解像感が高すぎる所です。一聴すると解像度が高い様にも聞こえるのですが良く聞くとその中身は粗々しく、音源によっては画像処理で言うエッジ強調処理を施しすぎて輪郭が目立ちすぎている画像の様です。元気が良いサウンドなのでノリよく音楽を聴きたいという場合はあまり気にならないかと思いますので、そこを許容できれば今回のケーブルの中で最高の選択肢だと思います。

 

○見た目とか使い勝手とか

見た目については写真以上に実物はマットで内部配線っぽい?ので人を選ぶ印象です。個人的には80年代っぽいデザインで個性を感じて好きなのですが、年齢などの世代等によって好き嫌いは別れる気がします。また、このタイプのマット調は使い込みによって表面が摩耗したり皮脂がこびり着くことがあり、変性して見た目が変化してしまう事があります。このケーブルが必ずそうなるとは限りませんがそこを懸念する方もいるかも知れません。

スライダやプラグ、コネクタも色が揃ったマット調に仕上げられており、表面の加工も丁寧です。聴いたのは4.4mmでしたが4.4mmにしてはプラグの重さも軽く使い勝手は良好です。

ケーブルは少し太くやや硬めですが意外としなやかで低反発で取り回しは良好です。絡まりやすいということもなく手触りも良好で、全体を通しても軽い方なので価格に見合う品質はあると思います。表面の質感や手触りなども良く、全体としても価格に見合った十分な品質があるかと思います。

 

○まとめ

6,800円という価格はECサイトで購入するイヤホンケーブルとしてはミドルハイクラスになり、それ相応の期待値を持って試聴に望んだのですがS12との組み合わせでは良い意味で裏切ってくれました。共通するのは硬質で解像度が高く寒色傾向というところかと思いますが、ややイヤホンを選ぶ傾向があるのだろうと思います。特にハマると強いという意味でらS12との組み合わせでは値段に恥じない性能を持っていますのでダルマのイヤホン以外で上記の様な傾向のケーブルを探されているのであれば良い選択肢になると思いました。

 

Ocean

【ケーブル材質情報】
・N6 OCC

 

現在ECサイトから8,800円で購入可能なケーブルです。WEBサイトのラインナップを見る限り通常販売品としてはフラグシップケーブルという位置づけになるのでしょう。にしても不思議なのですが一般には公式サイトの説明は高級なケーブルほど材質などの情報を細かく記載する傾向があるのですが全く逆で高いケーブルほど説明が少ないのは面白いですね。分かる人だけが買ってくださいということなのでしょうか。

 

○音質とか

価格も1万円に近く、ダルマのフラグシップケーブルですのでまず最も高額なS12から試してみました。音色のバランスとしては低音の量感が増すタイプのケーブルで、他のケーブルと比べると低音以外のボリュームが少し下がったかの印象すらあります。全体の音色としてはほんの少し暖色傾向があり、SAO2の様にフラットバランスでわかりやすい派手さは無く全体としてかなり堅実でシックな音色です。

特筆すべきはやはり解像度と滑らかさで、SAO2のような解像感は無いのすが、楽器やボイスの細やかな音を表現する解像度を持っています。そこに加えて更に余韻を付加する事で一つ一つの音を綺麗に描写してくる印象です。音源は選ばない方向性ではあるのですがどちらかと言うとSAO2と対象的にゆったりした曲調で真価を発揮するタイプだと思います。

音場としては上下左右の広さは普通です。前後も平面駆動独特の表現の上手さを損なわずに丁寧に音を鳴らす方向性です。全体を通してもデフォルトのS12のケーブルと比べてもアップグレード感があるのは当然ながら、SAO2と真逆のアプローチの音を出してくるとは思っていませんでしたので最初は驚きでした。私はそこまで好きな組み合わせではなかったですが、この方向性の音はこれでアリで好きな人もいると思わせる組み合わせでした。

続いてMeteorに交換して聴いてみたところケーブルの傾向としては概ね傾向を踏襲している部分はあるものの音場表現と音色は異なる方向性でMeteorの強みとSAO2がうまく噛み合わさっていません。Meteorに限れば解像度の伸びは今回聴き比べをしたイヤホンの中では一番高いと感じたものの、残念ながらイヤホンの能力をオミットしている感覚がありました。例えばSpaceCloudやGreenJellyなどの他社製ケーブルと比べると解像度等は迫るものがあるが、やや音場が狭い上に音がくぐもった音色になる傾向がある点は気になりました。全体を通して強く感じるのはMeteorとの相性の悪いことで正直に言うと自分には面白みの無い音に感じました。ケーブルの素性は良いのにMeteorと特性が噛み合っておらず、本領発揮に至らないというのは伝わってくる組み合わせでした。

続いて今回のイヤホンの中で一番安いZASと組み合わせて聴いたのですが、最もOceanと相性の良いイヤホンだと感じました。ZASの強みでもあるサブベース帯域にOceanの強みのベース域が組み合わさリ深い低音に更に力強さが加わります。そして中〜高域はZASのポテンシャルを引き伸ばしつつ丁寧な色付けをすることでハイハットシンバルの輝きまで余す所無く鳴らしてくれます。ZASは元々はこんなイヤホンだったのでは?と錯覚するほど完成度が高い音色を奏でてくれます。高い解像度、広い音場、迫力に加えて丁寧さを兼ね備えた音色であり、その上微かな響きと余韻と艶が全体的に音場を包み、定位の破綻もありません。Oceanの良い点とZASの良い点がまるでパズルのピースの様に上手く噛み合わさった印象で、全体を通して中華イヤホンとしては概ね隙がない音色と言って良いと思います。

強いてSpaceCloudやGreenJellyなどと比べて弱点を上げるとすれば、音像がやや低く音像が近いこと、そして開放感が一枚落ちることで暑苦しさがでてしまいがちなことです。つまりはZASの強みである元気の良いサウンドはおとなしくなる方向性ということでしょうか。SpaceCloudやGreenJellyなどが弱点を補いつつも良い点を伸ばしてくれる方向性だとすればOceanは強みと弱みを補い合い中華ゴリラサウンドとして調和を目指す方向性です。ケーブル本体の価格差を言ってしまうと元も子もないのですが、8800円というケーブルの価値は十分に感じられたケーブルでした。私個人の感想としてZASのリケーブルの好みとしてはNiceHCKのSpaceCloudとGreenJellyには一歩劣ると感じましたが、価格も安いこともありOceanが好みという方も多いかと思えるケーブルでした。

 

○見た目とか使い勝手とか

見た目についてはGreenJellyの紫版かと思わせるドぎつい紫色です。GreenJellyでも言ったのですが私の場合は複数本ケーブルを持っていますのでこの色合も合っても良いかなと思えるのですが、初めて買うには少し抵抗感がある色合いかもしれません。ケーブル線材の表面をよく見ると半透明になっておりほんのりと中の導体が透けて見え、角度によってキラキラと輝いています。審美的かつ機能美に溢れており、このクラスのケーブルを始めて買う方に所有欲は満たしてくれるように思います。

スライダやプラグ部はSAO2と同じパーツの様ですがコネクタ側についてはトープラ製と酷似したプラグが採用されており、トープラ製だとすれば耐久性や音質については折り紙付きだと思われます。

ケーブルは少し太くいのですが、GreenJellyなどと同等でしなやかで取り回しは良好です。絡まりやすいということもなく手触りも良好で、全体を通しても軽い方なので価格に見合う品質があるかと思います。表面の質感や手触りなども良く十分な品質があるかと思います。

 

○まとめ

8,800円という価格はECサイトで購入するイヤホンケーブルとしてはほぼハイクラスになりますがそれ相応の実力を持ったケーブルでした。共通するのは高い解像度とやや低音の量感が強く、やや暖色ではあるもの落ち着いて纏まりのある音色と言ったところかと思います。

相性の悪さを感じたMeteorは私の好みから外れているだけで、ケーブルとしての素性の良さ感じ取れたのでその性能は折り紙付きだと思います。そして3種類の中のイヤホンでは最も安価なZASが最高相性であり、低価格帯から高価格帯まで広い範囲で使えるケーブルなのであろうと感じました。

他社のケーブルと比べても価格に恥じない性能を持っていますのでSAO2同様にダルマのイヤホンを持っていなくても上記の様な傾向のケーブルを探されているのであれば良い選択肢になると思いました。

 

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ということでケーブル3種類について簡単に記述させていただきましたが、昨日申し上げた通り中々に面白い音がしました。特にDARUMA AUDIO以外のイヤホンでも良相性の組み合わせがあり、競合のケーブルメーカーと比べても競争力を持っていることがわかっただけでなく、聴き比べを通してとても素晴らしい音楽体験ができました。確かにDARUMA AUDIOのファンが一定数いらっしゃるのも納得いった次第です。

ちなみに私はOcean、骚II-SAO2-は音だけでなく、癖も少なく使い勝手も良いので気に入りました。

また全体を通していつも実感しているところなのですが、ケーブルは絶対的にどのイヤホンに付けても必ず良いというものは少なく、あくまでも相性みたいなところがどうしてもついて回ります。

そういう意味ではリケーブル市場は、その相性が出にくいもの、イヤホンの伸びしろをより引き出す傾向があるものほど高いケーブルになっているように感じます。

 

良い耳を持っているわけでも、良い文章を書けるわけではありませんが今後のケーブル選び、イヤホン選びの一助になれば幸いです。

ではまた明日。