こんにちは
今日はHifiGo様からPR依頼のシングルBAドライバイヤホン「AFUL MagicONE」の簡易レビューです。尚、レビュー依頼品ではありますが、趣味でやっていることもあり、いつもと同じ基準で記載しています。
結論:シングルBAドライバ条件付きTier1 一貫性のある絶品の中域
MagicONEはイヤホンの構成としてマルチドライバとシングルダイナミック構成が席捲する中、3Dプリンタやシミュレーションといった新技術を用いてシングルBAを再定義した意欲作です。
シングルBAの得意とする中域の鮮明かつ繊細で細やかな表現力という音質的な実力をしっかりと持っている上に、透明で美しい筐体に3Dプリンタで作られた造形美を持つ音導管構造が機能美と同居してます。
音色の実力だけで言えば過去のA20Kイヤホンと比べて平均的であり、一聴するだけでは際立った魅力を感じにくいですが、1BAという技術的特異点という意味で音以上に価値あるイヤホンだと感じます。特に複数のイヤホンを持っている様な中上級者には一つの方向性のマイルストーンとしてのバリエーションとなるため、オススメできるイヤホンだと感じました。
Pros(優秀な点)
◎ 一貫性のある1BAらしい繊細な中域と金属感のある高域の音色
◎ 造形美、技術力がマリアージュした高い意匠性
〇 中域の音色、分離と定位に優れたサウンド
〇 装着感も良く、品質良い付属品
〇 リケーブルによるサウンドチューニングの余地がある
ー 万人受けするフラットサウンドバランス
― 購入時に選べる4.4mm3.5mmプラグ
Cons(微妙な点)
ー 強いて言えば基礎的な性能は値段なり
ー 強いて言えばイヤホン内部が密閉型で、鼓膜へのダメージが出やすい
△ 低音のアタック感、サブベースの量感が少なく今時のチューニングではない
△ 横方向の音場を始めとして音場がやや狭く抜け感がは悪め
△ 中高域の音が解像感とエッジがきつく粗いと感じやすい
量があるので上記の結論以外は気になる部分をリンクから読んでもらえればと思います。
- 結論:シングルBAドライバ条件付きTier1 一貫性のある絶品の中域
- 動機付けなど
- 箱とか付属品とか本体
- 音質について「基準A20Kクラス」
- 周波数特性測定とか
- vs SHURE SE310
- VS KATO & BRIDGE
- インピーダンス
- ケーブルによる印象の違いについて(注意)「要」
- リケーブル関係の注意
- イヤーピースによる印象の違いについて
- 音質の総評、所感:A20K Tier3 参考価格:19800円
- Appendix 購入リンク
動機付けなど
AFULというメーカーのイヤホンの音を初めて聴くこと、そして1BAという主流ではないですが根強い人気のある1BA構成に最新技術でアプローチを入れた構成が気になったためです。この点はSPECの項目に細かく書きましたので興味があればよんでいただければ幸いです。
販路、購入先
現在、日本国内であればAmazon、eイヤホン等での購入が可能です。現在AmazonのHifigoでは14737円でセール中です。
SPEC、1BAの状況
一部のマニアに根強い人気がある1BAですが、現在の市場に1BAドライバ構成のイヤホンは殆どありません、
確たる証拠があるわけではないのですが、一般的には1BAという構成がその他のドライバ構成と比べて音質性能、価格という面でコストパフォーマンスが悪いとう説が濃厚です。
BAドライバの今の主流構成はいくつものBAを重ねたりしてイヤホンに使う用途が多いイメージがありますが、もともとは小型省電力で中域の表現が得意で補聴器に使われていた技術といわれています。それを音楽用に転用していく段階で帯域幅の狭さ、音の厚みなどの弱点をBAをいくつも積むことで解決してきた歴史があります。
例外ももちろんあるのですが基本的に1BAでオーディオ用途に使えるほどの音質を持つイヤホンは数えるほどしかなく(大体それらは名器と呼ばれていますね)、あったとしてもそれはとてもピーキーなイヤホンで、オールマイティなジャンルや用途に使えるものはありませんでした。
私もいくつか1BAの機種をもっていますし、聴いたことがありますが、ほかのドライバと比較した主観的な特徴を言えば、繊細で細い音が得意で1DDのように一貫した音作りが特徴です。
音の広がりや響き、音場感の表現が苦手で音像が中央に拠りがちです。音色には若干の金属感があり、ダイナミックドライバに比べて金属音のリアリティが高い反面、金属的な反響音が強くなりがちな部分もあります。
超低音の表現や超高音音の表現が苦手で音域のレンジ感が狭く、どうしても中域~中高域の表現が主体になり、現代的な超低音から高域まですべての帯域を使い切るような楽曲ではスケール感n表現で見劣りしがちです。
また音量が取りづらく、音量を上げるほどに歪が増えやすい印象があり、音量を上げた時の音質が低下しやすいというデメリットもよく言われています。
「1BAは良い音ではある」と感じる部分も多いのですがどうしてもこのような弱点が気になり「価格に比した音質を感じにくい」です。
この様な弱点は1BAでは克服できず、それを解決するために複数のBAやほかのドライバと合わせたハイブリッド構成のイヤホンの方が価値を感じ、購入する機会が増えているのだと思います。
しかしながらハイブリッド構成には帯域の分割による音の連続性や繊細な音色表現の面でもデメリットが存在しますので「1BAが大好き」という根強いファンも生み出していたという状況だと考えられます。
そんな中、1BAの良さを残しつつ1BAを現代の技術革新によって再構築したといううたい文句のMagicONEが発売されました。
SPECによればシミュレーション技術を駆使して電子的回路を最適化すると共に、今までの技術では作れなかった長い音導管を3Dプリンタを用いて作ることで実用化を果たしたとのことです。
便宜上、音導管と書いたのですが、図の通り、どうやらこの長い管は「BAの後ろ側」につながっているようで、直接音ではないようです。この辺りはSHUREのローパスフィルタと異なる構造ですね。
保証「1年保証」
日本語の説明書に1年保証の記載があります。
箱とか付属品とか本体
開封体験
裏面はスペックなどが書いてあります。
付属品は豊富です
マニュアル「日本語部分あり」
筐体本体にRLの記述があると書いてあったのですが実際の本体に記述が無い点は少しきになりました。
筐体 「両側計7.9[g]」
本体のビルドクオリティは十分に高く、軽い上に、表面の加工、見た目の質感、手触りやデザインバランスもしっかりとしている様に感じます。1BAのイヤホンとしては大きめですが一般的には小さいですね
多層構造になっておりフェイスプレートは美しいです。
内側にはベントがありませんが、音響フィルタがあるのが見えますね
内側のステム側には空気穴のベントがありません
RLの刻印が無いのですが1BAの時点で上級者向けという感じですですね
3Dプリンタで作られたと思われる音導管は長くうねって気泡無く透明な筐体な収まっており、その佇まいは美しいです
四角い無機質な空気室に生物の様な管が同居してるアンバランスな造形美は、見るものを圧倒する言いしれぬ魅力があるように思います
このビルドクオリティだけでも十分以上の価値があると思わせる出来ですね
コネクタ 「2pinフラット」
ステム形状 「5.48‐5.48mm」
ステムは返しが無いタイプなので、イヤーピースの選択によってはすっぽ抜けます
太さなどは一般的なので問題ないと思います。
直流インピーダンス 「L36.2 , R36.3[Ω]」
最近のイヤホンとしてはやや高めでしょうか。
ケーブル 「フラット2pin 4.4mm4 or 3.5mm」
購入時にプラグのタイプを選ぶことができます。ケーブルはかなり品質が良く2万円クラスでもかなり良いケーブルです。
線材が透けて見えますが綺麗です
重さ 「29.3[g]」
少し重量感はありますが許容範囲かなと思える重さです。やや太めではありますがしなやかで柔らかく使い勝手は良好です。
直流インピーダンス 「HOT0.1,COLD0.1[Ω]」
スペックとしてもかなり良好です
タッチノイズ 「やや少なめ」
付属イヤーピース「2種類3サイズ 合計6ペア」
いつも通り残念ながらどのイヤーピースも自分にはフィットしませんでした。
使い勝手の評価
ホワイトノイズ 「ほぼ無し」
ややホワイトノイズが出やすいM17のMAXヘッドホンモードで最小ボリュームで聴いてみたが、ほぼホワイトノイズはありませんでした。実用上は問題ないかと思います。
寝ホン 「❌」
本体が小さ目で良いのですが内側にベントが無いので寝フオン仕方次第については鼓膜を痛める可能性があります。音漏れなどはありませんし小音量にも向いていますが、寝フォン自体には向きません。
音漏れ、遮音性 「1〜2割程度」
指でステム側を抑えて遮音してみましたがベントから漏れはかなり少ない様に感じました。
逆に遮音性も素晴らしく、周囲の音の遮断性能は中々に高いです。
ポーチ、ケース 「セミハードタイプ」
金属製のハードタイプが付いています。丁度良い大きさですが傷がつきやすいので注意が必要でしょう。形状的にTRNブランドのものと同じですね。
音質以外の総評(付属品、ビルドクオリティ等) 「A +」
本体のビルドクオリティをどう取るかですが、A20Kのイヤホンとしてビルドクオリティ、付属品などは十分ではないでしょうか。
気になったのは内側のベントが無い点で、寝フォンはもちろんのこと鼓膜へのダメージがあることもあるので、使い勝手で注意は必要かもしれません。
音質について「基準A20Kクラス」
ファーストインプレッション
ファーストインプレはこちらを御覧ください。
基本的には最初は1BAのデメリットが目立った感じでしたが、構成などを詰めると良さを実感できるというものでした。
競合機種との比較について
競合としては同じ1BAのイヤホンSHURE AONIC3などになるでしょうか。その他の構成となるとTruthear NOVA、RAPTGO bridgeなどのハイブリッド構成でしょう。
エージング(バーンイン)「変化あり」
箱出しで5時間ほど使用した後、1000時間程エージングし、通常の使用として5時間程度使用しました。エージング前後でやや高域の鋭さや明瞭度が上がった印象があり、中域高音の表現力も増した気がします。総じてBAにはエージングは不要という通説がありますが個人的には効果を感じました。
鳴らし易さ「LowGainが合う」
ボリュームはかなり取りにくいのですがLowgainの方が歪が少ない感覚があるサウンドです。Gainを上げるよりもボリュームを素直に上げる方が好印象でした。
メイン評価環境
M17 ”AppleMusic” -> 標準ケーブル-> イヤホン「ブラックノズル」 -> SpairalDot++
H Gain ボリューム35前後で使い評価しました。4.4mmバランス版でしたがそれでもかなり鳴らしづらく大ボリュームで聴く場合には音量不足となる方もいるかもしれません。
帯域バランス 「フラット~やや高域より」
万人受けしやすい概ねフラットですが、良く聞けやや中高域が強く~中域重視の弱カマボコバランスです。過去のシングルBAとしてはかなり音域が広いですが、シングルDDや多BAと比べるとややレンジが狭めな部分は残ります。
音色(寒暖、明暗、響き、粘度、湿度、厚み) 「A+」
寒暖:寒色
明度:やや明るい
響き:普通
余韻:やや少な目
粘度:ややあっさり
湿度:ややドライ
厚み:やや薄め
速さ:普通
概ねファーストインプレの通りですがエージングの効果か、中高域に感じられた明瞭感の不足感が無くなり高域まで音色が良く伸びます。音色の一体感のおかげか音色が細やかで稠密で精細です。ただし、音にはやや粗さがあり、音像は鮮明で明瞭なのですがどことなく解像度の限界が見え隠れする感覚です。
密閉度の高さから周囲の音の静かさは見事で音が聴きとりやすく鮮明です。
特に中高域の音色は場合によっては音割れするような音の表現の粗が出てしまうので、音源との相性はある程度重要です。一方で、ではMagicONEが悪いのかと言われると、どちらかと言えばそのほかのイヤホンがその粗を隠してしまっているような鳴り方なのではないか?という感覚も感じさせます。
どりらにしても1BAにしか出せない音色の感覚が確かにあり、同価格帯でもそれ以外の価格帯でもこのイヤホンだけの個性の強さをしっかりと感じられる良い音色です。
音場(広狭、重心、遠近) 「C+」
音場 左右:やや狭め
音場 上下:一般的
音場 前後:一般的
音像高さ:一般的
音像近さ:一般的
解放感:抜け感少なめ
この価格帯のイヤホンとして狭めで密閉感がある音場表現かと思います。1BAイヤホンとしてはやや広めで開放感の演出が上手くはあるのですが新技術の効果は音場表現とは違う部分なのだろうと思わされました。
定位、音像、分離 「A」
狭めの音場なこともあり最初は評価が低かったのですが、エージングの効果か静寂な音場表現なりに音像は素晴らしく。浮かび上がる様な表現という言葉が似あいますね。この価格帯でも十分によいと思います。
解像度 「B+」
解像度はこのクラスとしては一般的でしょうか、シングルBAと考えると素晴らしいですね。多ドライバを使ったBRIDGEやNOVAなどと比べればやや厳しいですが単純な解像度よりもやや高い解像感や音のエッジのキツさが粗っぽさを演出している感覚があります。
低域の質について 「B」
量感は一般的な範囲ですが、1BAという特性を踏まえると質感は上々でしょう。深く重いであったり、鋭くアタック感があるという方向性より、BAらしく響かせるという表現が近いですね。こう言う表現はハイブリッド構成に任せてBAの一貫した音色を楽しみたいと言う方には最高のスパイスだと感じます。
中域の質について 「A+」
繊細なでありながら着色なくありのまま克明に描写する中域と言うイメージです。音の連続性があるためか付帯する音に雑味がなく細い音にも関わらず明瞭に聴き取ることができます。
中高域に行くにつれて音割れの様な音の荒が感じられ、別の意味で生々しい録音の真に迫る感覚を感じます、この感覚はハイブリッド構成やダイナミック構成のイヤホンでは感じられ無い個性で、今の時代、1BA好きでなくとも一度は聴いてみる価値があるなと思わせる音色です。
高域の質について 「A」
金属感のある音色で鈴の音色などはスッと伸びる明瞭な音色が特徴ですね。音場に静寂性があることに加えて量感がそこそこあることもあり、高音好きか癖になるなり方でもありますね。定位が良く高音の、輪郭は凛としています。
女性ボーカルの中高域にかけての表現などはややノイジーで荒々しいため賛否があるかも知れませんが個人的には個性的で良いと感じました。
周波数特性測定とか
左右差
概ねフラットでしょうかやや10KHz以上の数値がか強めでしょうか。
vs SHURE SE310
往年の名機SE310(同じ1BA)の機種と比べてみましたが、ちゃんとドンシャリになっていますね。
VS KATO & BRIDGE
比べるとMagicONEの低音、中高域がやや少なく、それ以外はほぼ同等です。相対的にMagicONEが中低域、超高域が強めになるかと思います。
インピーダンス
10KHzに大きなインピーダンスのピークがあるほか、高域に行くに従って大きくインピーダンスが上がっていきます。再生環境によっては高域の量感は変わるかもしれません。
ケーブルによる印象の違いについて(注意)「要」
リケーブル関係の注意
注意:ケーブルについては測定したところ科学的には変化はあるようですが微小量であり、音質の変化に対する決定的な証拠は無く、オカルト的な要素を過分に含みます。
幸いながら私はイヤホンではケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので変化しないことを否定するものでも、リケーブルを万人におすすめするものでもありません。
BQEYZ Dew (PR:BQEYZ) [A]
音量が上がり、解像度がやや上がる他、解像感が下がり、中高域の音割れするような感覚が無くなりますね。音場はやや近づき下がるととともに横が大きく広がって概ね普通からやや広い程度まで広がります。
全体のバランスとしては優しい音色にしてくれる感じです。全体的に隙が無いのですが、元々の解像感の高い浮かび上がる様なて良い定位感が少なくなってしまうのでそこはトレードオフでしょうか。
標準ケーブルの時に感じた中高域の粗さが少し目立たなくなるのでその点も良いと感じます。
NICEHCK PurpleMoon(PR:NICEHCK) [B+]
音像がやや下がり適度な音像の近さになります、音の抜け感、解放感がある一方でやや音色はどんよりした暗めな音色の方向に振れます。
音場感は横に少しひろくなりますがそれほど変わりません。解像度などは申し分ないですがやや暗めと伸びが悪くなるためそこまで良い相性とは思いませんでした。
標準ケーブルの時に感じた中高域の粗さが少し目立たなくなるのでその点も良いと感じます。
NICEHCK SWEETLIFE(PR:NICEHCK) [B+]
音が近くなり、音色はよりきめ細やかになり輪郭がマイルドで滑らかさが感じられます。ボーカル域を中心に品のあるシルキーな音色が強調される感覚がありますが、音場は全体的に狭くなるのでトレードオフですね。
個人的にはかなり好きな相性です。標準ケーブルの時に感じた中高域の粗さが少し目立たなくなるのでその点も良いと感じます。
NICEHCK AceOrpheus 4.4mm[A+]
https://s.click.aliexpress.com/e/_DlGdukl
解像度が少し上がるほか、横の音場が広がり少し解放感が出る感覚があります。全体的に湿度感があがりウェットな音色にドンシャリと低音と高域がでる感覚です。
少し暗めな傾向ですが明瞭感は残っているのでバランスは良好です。前後の音の立体感はやや減るのは気になりますが、音色の上品さや余韻の良さがあるので相性は良い方だと思います。また、中高域の音の粗さが少し目立たなくなる方向な点も良いと感じました。
JSHiFi Warriar [B]
2000円程度で買えるアップグレードケーブルです。解像度は似たようなものでしょうか、音像がやや近くなり音の解像感が強くなり、さらに輪郭がはっきりとしますね。標準との違いは迫力が出る点とパワフルで元気な感覚を受けるところでしょうか。中高域の粗さはそのままかさらに目立ち易いので注意が必要ですが味変としてはありだと思います。
標準ケーブル[B]
実質として標準ケーブルもかなり良いものが付いていると考えて良いかと思います。音色に不満が無ければ下手なリケーブルであればしない方が良いかもしれません。個人的には横の音場の狭さと中高域の粗さが気になる組み合わせになっているのでそのあたりは変更する方が好みでした。一方で音の静寂さや輪郭や定位などは標準とは思えぬほど良い点は気に入りました。
まとめ
ということで基本的にはリケーブルは不要に仕上げられていますので完成度の高さが伺い知れます。更なる音質向上を目指すのであれば個人的にAceOrpheusとDewがかなり良い印象でした。
イヤーピースによる印象の違いについて
一応下記構成でイヤーピースも変更してみました。
M17 "AppleMusic" -> 標準-> イヤホン -> 「 」
標準イヤーピース 「ー」
JVC SpiralDot++(音場、高域、低域重視) 「B」
今回のデフォルトイヤーピースです。普通の相性だと思います。
AZLA SednaEarfit Max (ボーカル重視、低刺激)[A]
音場は十分で解像度も高いですね。低域がしっかりと出てくれるので音の厚みも増すのでSpiralDot++に比べて相性が良い様に思います。迫力や臨場感も秀逸で個人的には良い相性だと思いました。
日本ディックス COREIR コレイル BRASS Pentaconn [B]
低音が弱く高域は綺麗に伸びますね。横の音場は少しせまくなり、低域を減らして高域の金属感を出したいと言う場合にはありかと思いますがそこまで相性が良いとはおもいませんでした。
DIVINUS VELVET (PR:HiFiGO) 「B」
中域のボーカルがやや前に出てくれます。横の音場は狭くなり、やや暖色感がでることがポイントでしょうか。シルキーな音色になるのは良いのですが全体に定位感や分離が悪くなる感覚があり、音の纏まりを重視する場合は良いですが、そこまで相性が良いとまでは思いませんでした。
SpinFit OMNI [A+]
音場が上下左右に広く、音像も適度な距離感で、分離や定位も素晴らしいですね。付帯音の少ないシングルBAの特性を着色無く出してくれているのかもしれないと感じました。とても実直な音で今回試した中では抜群の相性だと感じました。
まとめ
バランス重視ならSpinFit OMNI一択という感じで、中域ボーカル重視ならSedna MAXが良いと感じました。
音質の総評、所感:A20K Tier3 参考価格:19800円
個人の主観的な好みで言えば89点、私が客観的だと思う好みの点数としては91±6点です。A20Kという価格帯と音のレアリティ、ユーザビリティを考慮した総合的なランクはTier3としましたが、1BA音色好きには条件付きTier1としました。
1BAという厳しいレギュレーションの中で何処まで戦えるのか?A20Kという現代的な多ドライバイヤホンや新世代の1DDがひしめく価格帯で真っ向勝負した意欲的なイヤホンでしたが、全体的として少し前のA20Kのイヤホンの水準レベルに達していますし、中域の音色の良さという1BAの個性もきっちりと感じられる点は好印象でした。
最近はA20Kともなるとかなりレベルの高い機種が増えているため、現代の技術をもってしても追いつくのがやっとという技術的な限界も感じられましたが、1BAでしか出せない音の連続性を感じさせられ、1BAに拘らず、新たな技術革新が今後のイヤホン開発にも活かされていくであろうことを感じさせてくれます。
そしてAFULは初めてじっくりと聞くことができましたが高い技術力を持った集団であることを実感させられました。同じようなアプローチで水月雨がデジタル面で1BAに挑戦していましたが個人的にはAFULのアプローチの方が音質的にも技術的にも面白みを感じました。もちろん価格帯が違うと言われればそうなのですが、その見た目だけで技術的なインパクトがあるMagic ONEは価格を納得させられるだけの材料になっているようにかんじました。
今回はHiFiGo様からAFULのDACの方の話もいただいておりますので引き続きMagicONEとの相性を確認したいと思います。
最後に、このような素晴らしいイヤホンをレビューする機会をいただきましたHiFiGo様に感謝申し上げます。
Appendix 購入リンク
↑匿名なので良かったら気軽に質問ください~
↑ランキングが確認できます。*オーディオランキングは復活しないので日記カテゴリになっていますが、クリック頂けると励みになります。よろしくお願いします。
↓はてなスターいただけると励みになります。よろしくお願いします。