el_snowの日記

日常の気になった事や思う事、気に入ったオーディオ機材のレビューを思うままに書いています。

レビューと2022の所感:iKKO OH2 結論:一流メーカーと並ぶ約1万円の佳作機

こんにちには

 

お久しぶりです。ここ1ヶ月体調を崩しておりまして、更新が遅れて申し訳ないです。久しぶりでレビューなので拙さと粗さがあるかもしれませんがご容赦いただけると嬉しいです。さて今回は予告していました通りHifiGo様より提供いただきましたiKKO(アイコーと読むらしいです)のOH2についてです。

完成度の高い佳作イヤホンだと思います。特に付属品からビルドクオリティまで統一感と洗練さがあり、1万円のイヤホンが贅沢品の一種であるということを思い起こさせました。
一流の風格すらあるフラットバランスのオールマイティ機ですが、付属のリケーブルツールを使ってケーブルを買ってリケーブルをすれば音の傾向を変化させて楽しむこともできる2段階仕様になっています。初めて中華イヤホンを買おうとしている方、または100$クラスにジャンプアップを考えている方など様々な方に特におすすめできる機種だと思います。

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左がT3Plus、右がOH2

■言い訳と2022の所感

(OH21に関してだけならば読み飛ばしてください)

○言い訳

 レビューの各論に移る前に少しだけOH2にここまで時間がかかった言い訳をさせてください。まず第一要因が私の体調不良ではあるのですが、第二に大きかったのはOH2が一聴してある程度の素晴らしさを感じたことです。つまり良さそうなイヤホンに対して状態の悪い耳で適当な記事を書くのはどうしても忍びないという気持ちが先行したことに他なりません。そして第3にはリファレンスプレイヤーをQ5sからM17に変更したことです。

 このM17というプレイヤーの再生能力はかなりの化け物だと確信して購入してはいたのですが、実際に毎日使ってみるとその化け物っぷりは異次元の領域で、イヤホンの悪さをある程度カバーしてしまうようで、なかなかレビューの記事になりません。特に音の味付けが強いっという音色では無いのですが、振動板までの全ての歪をアンプの力で強制的にねじ伏せているような感覚で音色の雑味を覆ってくれイメージです。あまり多くのイヤホンを聴けたわけでもないのですが、イヤホンという食材に対して適切な料理の旨さを提供すればここまで安いイヤホンでも音が映えるのかと感心するほどです。RPGなどのゲームで言えばLV1〜80ぐらいまでの仲間のキャラが(イヤホン)いたとすれば、全員がL51〜90ぐらいに圧縮してレベルアップしたようなイメージです(伝わりにくい)。そうこうして3週間ほど悩んでいたときに、M17を激烈に推していた有名ユーチューバー様にスペースで会話する機会があり、その事実を伝えたところ「まだM17が届いていないのでわからない」との回答を頂いたのですが、その後Twitterで「M17で聴くと大体良い音に聞こえてしまうということで買い換える前のアンプで今後もレビューする」との事を宣言していたのでかなり共感を覚えました。なので私も1ヶ月前に今後はM17という宣言を反故にしてそうしようかとも考えたのですが、じゃあまたQ5sなどの元のプレイヤーなどを今後も常用していくかと言われれば恐らくNOで、今後使わない機材でレビューし続けるのもやはり違うなと思い、やはりM17で聴き込んで基本はレビューしていこうと思った次第です。もちろんQ5sTCも今でもあのサイズであの使い勝手ができてあの音を出せるのは今だライバルがおらず素晴らしい機種だと思っているのですが、生活様式を考えると致し方ありません。

とはいえ、M17は据え置きレベルに駆動力が高く、1万円以下の機種をM17で聴くとあまりに別の音になる可能性もありますので、リファレンスをM17にするだけで価格帯に合わせたプレイヤーでも同時に聴いては行きたいと思います。というのもここ2ヶ月ほどの間でTRNのVX Proが一時期話題になりましたが、前回のレビューで書いている通り、駆動力などの有る無しによってかアンプで高音域の出方がまるで違います。それを知らない方が多いのかVX Proがボーカル向けなのか楽器向けなのか?などかなり意見が分かれる結果になったと思います。

○レビューについて

人によってはBlogのレビューを15分程度で書き上げる人もいるようですが、私にそれだけの技術や経験が無いためか、VX Proの様なイヤホンの特性変化に対するケーブルや再生環境の違いを一瞬で見分けることはできず時間がかかってしまいます。どうしてもある程度使ってみて、機材の良さや企業イメージや広報だけで決めつけることだけでなく、実際使った悪い点などもを見つけたいという思いもあります。もちろん初期の頃のレビューなどはレビューと呼べるレベルでなく、感想を書きなぐっているだけで大層なことをは言えない身分ではあるのですが、せっかくこの様なBlogに足を運んでくれる方が10万人近いことを考えると、来ていただいた方に見合う、それに答えられる情報は「趣味だから」こそ載せていたいという思い(エゴ)があります。体も復調ぎみなのですぐに以前の更新頻度に戻るのは難しいかもしれませんができる限り記載していきたいと思います。

Twitter, Discordの今後について

 ということでここ2ヶ月ほどBlogのレビューなかなか時間がかかってしまうので書きたい思いと裏腹に筆が進まず気持ちが沈む日も多かったです。ただ、これには背景にはオーディオ用のDiscordチャンネルを開設したこともあるかもしれません、即応性の高い気づいたことや、Twitterのように誰でも見れる環境ではない場所で皆で意見を言い合える場所ががあってそこで喋る事によって昇華させようとして、それはかなり効果的に働いと思っています。一方でその言葉はTwitterのように泡沫で情報の集約力を持たず消えていきやすいのは事実ではあります。ただTwitterと異なりチャットがあり音声がありディスコミュニケーションが生じにくいという特性は非常に心地よく、2021年では色々とありましたが非常に多くの助けを得ました。この場を借りてありがとうございますという言葉を伝えられればと思います。もし今Blogを読まれている方もDiscordにご興味があればぜひSpaceやTwitterのDMなどで声をかけていただければ幸いです。

少し話は変わりますが、昨年を振り返るとTwitterでのオーディオ製品についての流行り廃りについて、エコチャンバーと揶揄したり、特定の製品の広報や担当者に噛み付く行為を見かけることや炎上することがしばしばありました。BlogやTwitterでオーディオについて意見を言うとなると私もしたくなる、していたかもしれないのですが今後はできるかぎりTwitterでは控えて行きたいと思っています。これは先程述べたようにTwitterというメディアの特徴としてエコーチャンバーは多少ありますが盛り上がりや楽しむことはソーシャルメディアとしての利点で上手に使うことが大事だと考えることと、コミュニケーションに適していないというのが理由です。特に2年間Twitterを本格的に利用してみてわかったことは「正義」という他人の剣を借りたいじめや暴行に飢えた暴徒と、一部の承認欲求に飢えた先導者が跋扈していることに他なりません。特にオーディオは論理的かつ明確理由もなく音が変わることが主観的に多くの人間が体験しているところで、客観性を証明しようとしたときにその表現に無理が出やすく、意見が別れやすいのは事実です。もちろん正当なユーザーとしての批判や業界の健全化につながる意見は言って行きたいと思っていますが上記の行為との線引は曖昧で一概に決められる物ではないのも承知しています。なので意見が異なる場合はTwitterでのリプライではなくSpace機能などを使ってより公平なオーディエンスを交えてお話をできればと思います。より良いオーディオライフを続けるためにももしまずいところなどがありましたらスペースやDMでご指導や連絡いただけば幸いです。

さて、長くなってしまったのですが、2022年の始動まで1ヶ月かかってしまったのですが、今年もよろしくお願いします(2回め)

 

■レビューした理由とか

 今回iKKOさんのイヤホンを聴くのは実は初めてで、その名前だけを少し聴いたことがある程度だったのですが、タイムラインである程度肯定的な意見が多かったこと、そして中華イヤホンの専門のレビューア様たちも軒並み高評価ということで、KZ、TRNに続いて高評価の中華メーカーのイヤホンを聴いてみたいという単純な気持ちでした。また、事前情報として例によってパッケージに女子が書いてあるとのことで日本向けのニューニングなのかまぁそのあたりも少し興味がありました。まぁ結論から言えば何も意味がなさそうな感じでそれはそれで面白かったですが、そのパッケージの精巧さ、開封体験は素晴らしいものでした。なお、機材の提供にあたり色の指定はしなかったのですが、金色を送付していただきました。色のラインナップもかなり多いのでもし購入するとすれば別の色を選んでいた可能性は高いですが、先方の自信の色なのだと思っています(笑)。 f:id:el_snow:20220202140748j:image

■付属品とかビルドとか

 細かい付属品などの内容は毎度のことながら公式サイトなどを見ていただきたいのですが、気になった部分を掘り下げたいと思います。

前述したとおり、イヤホンの開封体験はこれはハイエンドモデル?っと思わせるほど凝っており、パッケージの紙の品質も高く初めて高いイヤホンを買ったときの体験としてはかなり満足感が得られるものだと思います。悪く言えば無駄な装飾とも取れはするのですが、パッケージデザインの女子と統一感があるのであまり下品さを感じにくいことや、その後に見る中身の豪華さもあってパッケージはこれぐらいでも良いのではないかと妙な納得感があります。下記が実際のイヤホンとケーブルなのですが、まずこのケーブルについて少し語りたいことがあります。 

f:id:el_snow:20220202144428j:image噂によればこのケーブルは単体販売されている6000円ほどのCTU-01と同じものらしいです。このケーブルの取り回しの良さはかなりのもので個人的にはSuperbax的ななめらかな手触りを感じます。特に中華のケーブルは線材への知見は溜まってきているが皮膜へのこだわりがいまいちだなんて言われていますがこのケーブルはCTU-01同じであればPE+PVC複合素材で、ちょっとそのイメージを覆す使い心地です。しなやかで取り回しもよく、曲率に対しての反発力が少なく、しばらく頬っておいても癖も付きません。その上でひっぱり剛性も強そうでかなり力を入れて引っ張ってもびくともしない感じがあります。手触りに摩擦が少なく、かといってケーブル同士が触れ合っていても密着するしたりすることもありません。被膜の材料について詳しいわけではないのですが、ぜひこの被膜はいろいろなケーブルに採用してほしいところです。また、プラグの部分も応力がかかりやすい部分には一応補強があったり、プラグの金属部は指紋はのりやすいですが塗装に高級感があり艶があるのでケーブルのしなやかさも相まって非常に高級感があります。今回は金色のイヤホンなのでこのグレーと赤の配色はかなり合っていて良いと思ったのですが、ケーブル色にバリエーションがあるのかはわかっておらず、もし別の色のイヤホンを選ばれるようであればイヤホン本体との組み合わせは気をつけたほうが良いかもしれません。また、後述するのですが、個人的にこのケーブルは取り回しや見た目と対象的にあまり音質という面では良いイメージがありません。単体で6000円するという謳い文句のわりには・・・っと思います。

 

続いて、良いなと思ったのは付属品のイヤーピースの種類やポータブル用のケースです。下記がその写真なのですが、一般的には見ない特殊な楕円の形をしたタイプがサイズ違いで6種類、フォームタイプが3種類とかなり豊富です。何度もBlogで書いていると思うのですがいままで1万円以下の中華イヤホンを買って付属してきたイヤーピースは碌に装着できた試しがありません。しかし今回のOH2に限ってはこれだけ豊富なイヤーピースがあったおかけがフォームタイプのものが装着できました。一方で楕円のイヤーピースは中華イヤホンなどに慣れている人でも少し形状が特殊なこともあり、装着が難しい印象を受けました。自分も装着できている感覚はあるものの、これが正しい音を鳴らせているのか自信がなく、結局確実に装着できるフォームタイプを選んでしまいました。ちなみにこのフォームタイプは有名なComplyの様なウレタンスポンジのみのものではなく、表面に保護膜があるタイプでフォームタイプではありますが長持ちしそうです。実際は不明ですが、初めて買った1万円のイヤホン最初はいい音で聴けていたけれど、付属してきたフォームタイプのイヤーピースが数ヶ月でボロボロになる消耗品だなんて知らず、悪くなった音で聞き続けている人を何人か見たことがあります。しかも交換品の値段の高さに閉口するところまでもセットです。メーカーとしては定期的に購入し続けてもらえるので嬉しいのですが、ユーザーとしてはかなりイメージが悪く、そういう意味でもシリコンタイプのイヤーピースが改良され標準になりつつあるのだろうと思っています。ただ、メーカーとしては一度売れてしまうとリピートが無いので開発費を回収しずらいのでSednaCrystalの様に値段を上げざる得ないとなんだか最初の問題に戻ったかのようです。。。。って脱線しすぎましたね。

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続いて、革のケースなのですが、これはいるのか?っという意見も多いのですが、高級イヤホンの初心者?にこそ上質なものを付属させてほしいと思っている派なのでこのクラスのイヤホンにそれなりのケースをつけてくれていることは嬉しい限りです。というのもイヤホンの故障の第一原因はなんと言っても断線で、その断線の要因の殆どはプレイヤーに指したまま同時に雑に扱われる事によって発生する応力などです。メーカーとしては使わないときはポーチに入れて欲しいという気持ちを込めてポーチなどを付属させているのでしょうが、1万円以下のイヤホンについているケースは100均で買えるケース以下の作りのお粗末なものがほとんどです。数々の付属ポーチを見てきましたが正直自分はこのケースに入れるぐらいならばそのままプレイヤーに巻くだろうなぁといつも思います。自分自身もハイエンド価格帯についてくるようなケースでなければ入れたことがありません。持論ですが、高級なケースやポーチがついていれば必然的に抜いてしまう様になるものでゴミのようなポーチをつけるならば少しでも安くして欲しいとさえ思っています。また脱線しましたが、OH2のように高級感のある革(金属は傷がつきやすいのでNG)ケースは非常に好感が持てます。

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最後に地味に嬉しかったのが上記のMMCX用のケーブル脱着アダプタです。Finalのものが有名ですがiKKOも作っていたのですね、特許は大丈夫なのかと不安になりましたがどうも両側にクリアランスがあるFinalに対してこちらは片側にしか無いようでその点で差別化されているようです(知財を読んだわけではないです)。なので使いにくいのかもと思って実際に使ってみるとイヤホンによっては逆にFinalのものより境目が狙いやすい場面もあり、悪くはない印象です。今の所単体で購入すると1000円近いものですのでかなり嬉しい付属品だと感じました。ただ、もちろんあると嬉しいだけの付属品ではあるのですが、普通の一般人はリケーブルなんてしません(断言)。なぜなら最初に付けてあとは断線するまでそのままのはずだからです。まぁつけ間違えした初心者が取り外し用に付けてあるという言い分もあるかと思いますが、それにしてはコストが見合わないことと、このOH2、個体差かもしれませんがMMCXアダプタが他のイヤホンより緩く結構ちょっと引っ張っただけでMMCXコネクタが外れます。。。なれた人にはほぼ不要と言いきっても過言じゃないです。まぁまた深読みのしすぎかもしれませんがこれはメーカーから「リケーブルして楽しんで欲しいイヤホンだよ」というメッセージの様に思えます。まぁということでこんなことも試させてもらいました。(音については後述)

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その他、良いなと思う部分は本体のビルドクオリティ、そして薄さですね、かなり薄く軽いことでかなり装着感が良好です。この厚みならば多くの人は寝フォンをしても問題ないのではないかと思います。また、金色が届いたときはこんな派手なイヤホン使えるかなぁと思っていたのですが、実物を見てみると表面加工の精度の良さなどもあり落ち着いた上品な黄色という感じで所有欲を満たしてくれます。このあたりはケーブルの見た目も良さなどもあって統一感というか良いイヤホンを使っているという実感ができます。

 

○気になった点

これは本体MMCXコネクタの精度でしょうか。自分の手にした個体はなぜかL側の精度が悪いのかやや外れやすく、少しのテンションでも取れてしまうことがありました。ケーブルを交換しても症状にに変わりが無く、右側はそのようなこともないので個体差のようです。さらに両側に言えるのですが、回転側のクリアランスが広いのか回転抵抗が少なくちょっとの力でイヤホンがくるくる回ります。回転抵抗が少ないのは嬉しいのですが、自重でさえ回ってしまうので、イヤホンを耳から外す度にベストなポジションからずれてしまうので使いづらくて仕方がありませんでした。ホットボンドなどで固定する力技などもあるのですが、基本的にMMCXは装着時に若干回転する方向にも調整できることで装着感を向上できる規格だと思っているので、少し残念です。不良の範囲なのかはわかりませんが、もちろんあまり想像できませんが、くるくる回りやすいほうが使いやすいという人もいるかもしれませんし、普通に音が鳴っている以上普通の人であればこれは仕様だろうと思う範囲なので特に問い合わせはしていません。このあたりは使う人を選びそうです。

 

まとめると、非常に付属品が充実しており、初めて1万円台のイヤホンを購入するっという初心者にも、ケーブル交換をしてさらなら高みを目指す中華イヤホンジャンキー達にも合う構成になっており自分で使ってよし、人に送って良しという感じです。

 

■音質とか

正直繰り返しになりますが今回に関しては時間を置いていることや、メインプレイヤーが変わっていることを考慮していただければ幸いです。また、今回に限りMMCXの変換コネクタを付けるほどリケーブルを推奨していることを考えて同価格帯のケーブルにいくつか変更した感想も述べたいと思います。

 

FiiO M17(AppleMusic 非DDS、非DC) → 3.5標準ケーブル → 標準スポンジ 

 

 その他:Apple MacBookPro Late2013(以下MBP)、Intime M鼓 3.5mm(以下M鼓)、FiiO LC-3.5B(以下LC)、Tripowin Altea 4.4mm(以下Altea)

 

*視聴曲は今までと同じプレイリストを利用しています。

 

○帯域バランス
概ねフラットだがほんの少し超高音域は弱め。MBPなどアンプが弱い場合は1万円でこの音?っと思えるほど全体的に中庸な音、若干音量を上げても歪が少なく破綻無く音量が上がるので新しい音が聞けるバランス。このバランスに関しては今回準備したケーブルではあまり傾向の変化は無かったです。

 

○音色
ややタイト目で中華としてはやや暖かめの音だが、全体としては寒色より。響きや音の厚みは少なく、味付けも少ないが、生感が無いというほどでも無く弱点は少ない印象。一方でこのイヤホンでしか聴けないという音ではなく最初の1本やこれから遊んでいく1本としては良いが、沢山イヤホンを持っている人に取ってユニークさを感じる部分は少ない。ここに関しては標準ケーブルの特徴もある程度あるようでどのケーブルに変更しても若干音色が華やぐような明るさがあるので、リスニングライクな音を求めている場合は標準で付属するケーブルではややつまらなさを持つように思うが、逆にモニターライクな音を求める場合は標準が最も正確に音を捉えられると感じました。

 

○音場
標準ケーブルでは横に広くやや音像は近く暑苦しさがあるよくある中華イヤホンの系譜を感じる。音色はフラット傾向なので音が近いほうが好きという方にはおすすめできる。また音の重心は低めでかつ上下の広がりはあまりなく天井が低く感じる。一方でケーブルをM鼓やLCに変更すると音の重心が上がり全体的に華やかな音像に変わる、左右がほんの少し狭くなる一方で大きく上下に広がりが生まれるためあまり標準のケーブルは好みには感じなかった。また、近すぎると思えた音も適度な距離感になるためそこが気になる人はリケーブルをおすすめしたいです。


○解像度と定位
ダイナミック一発の1万円クラスでは十分かかなり良いレベルで音の輪郭や位置がはっきりとしている。JAZZなどでウッドベースとピアノがかぶりがちな場面でも聴き分けが用意などはこのクラスでは素晴らしいと感じた。一方で解像度で優位になりがちなFH3などBA搭載型のクラスと渡り合うにはリケーブルなどの一工夫が必須という印象でAlteaなどではかなり解像度が上がり、渡り合えると感じた。一方で、先程紹介した音場の改善効果が見込めるLCではあまり変化がなかったが、M鼓の場合は音像のぼやけや特に前後向けた音の響き方の不自然さが目立つ結果となった。



○低域

フラットな特性というには十分な量感があり、かもなく不可もない量感がある。アンプがMBPなど貧弱な場合にはやや量感の不足を感じるかもしれない。質感としてはかなりクラスでは良質で、アタック感とリリースの速度感は良好で重さないが質量はある感覚の音はこのイヤホンの利点の一つだと思う。一方で上位の機種と比べればこの価格帯特有の若干の歪は感じるので厳しく見ればベース音などの音色はやや濁りを感じる場合もあるので過度な期待は禁物ではあるが、中高域に影響は少なくフラットな音色も相まって様々な場面で使える良質な低域と感じた。


○中音

音色の重心の低さと近さをどの様に評価するかによって評価が分かれる部分だと思われる。特にボーカルが近いと感じやすく、その上で艶や艶やかさは控えめなので冷静に音を聴くという方面に秀でていると感じた。一方で逆にそれが気になる場合はリケーブルをすれば音像すこしだけ遠くなり、適切な距離感で音色が艶やかになるのでとてもリスニングに適した心地よい音色になる。ケーブルの交換で音を楽しむことを見越したかのような音色は面白かった。


○高音

全体を通して高音域は量感、質感、伸び、響きともにやや押し負けているように思う、今回用意したアンプ、ケーブルすべての組み合わせでその傾向は変わらないかった。とはいえ、弱すぎるとか出ていないというレベルではなく、低音から中音までのフラットな音色を上から添えるような優しい高音のためチープ感は少ない。また、所謂女性ボーカールなどの中高域部分も十分な量感は確保しているので主に広域主体の楽器をよく聴く方にはあままりおすすめしづらいかもしれないが、それ以外では全体としてフラットでオールマイティさが目立つバランスだと感じた。

 

○おまけUTWS5

UTWS5に装着した音色ですが、個人的にはかなり良いバランスだと感じました。MBPなどと比べても上も下もしっかりと音色が出ており、軽いことやMMCXのりケーブルツールがついていることで簡単にこういうリケーブルの遊びも楽しめるのは素晴らしいと思えた。

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全体を通して実際ケーブルで変わる部分はあるが、現行の一流メーカーの1万円台の定番機種と比べても十分に魅力的な音だと感じた。そこに加えて非常に面白みのある構成があるため、本当にあらゆる場面で使い勝手がよさそうなイヤホンだと感じました。

 リケーブルについてはかなり話題が荒れがちではあるのですが、イヤホンにシールを貼ることと同じレベルのオカルト要素でありながら、ポタオデ業界ではリケーブルによる音の変化は皆寛容になっているところがあります。じゃあ本当に音が変わらないかというとF特性ではほとんど変わることはありませんし、それを信じて低品質のケーブルを本体に付属させれば残念な音になってしまうのは目に見えています。なのでオーディオメーカーとしてはコネクタ代やサポートを考えればリケーブルさせないという方向で低価格機を作ってきたわけですが、中華メーカーはそれを逆手(?)に取って標準は低品質ケーブル、リケーブルで本領発揮という2段階構成で商品を展開させている節があります。しかしイヤホンのリケーブル端子2pinやMMCXは貧弱なことが多く、故障の原因でもあり新しい規格に以降させたいという気持ちはあるものの今度はケーブルの選択肢が少ない、コネクタが高いという別の問題が立ちはだかります。そこに対して各メーカーはMMCX端子そのものを改良したりしてきましたがFinalはA8000と同時期に安全にリケーブルするアシストツールを付属させるという選択肢を持たせたわけですね。ただ、これは18万円もする高級機だったわけですが、そして今回iKKOはこの1万円クラスのOH2でリケーブルアシストツールを付属させてきました。これでどれだけMMCXリケーブルに対する障壁が下がるかは未知数ではありますが低価格×リケーブルは中華イヤホンの独壇場ですので今後の展開をウオッチしていきたいです。とはいえ2pin市場も数年前の規格乱立から市場が変化して0.75〜0.78互換の2pinに絞られて来た感じもあります。日本からは日本ディックスのpentaconn規格に期待したいところではあるのですが、プラグの価格を高級機向けに絞っており、普及させようという意思が見えず、様々なメーカーや個人からは日本ディックスへの恨み節をよく聞きます。これはメーカーにちゃんと届いているのでしょうか?。個人的には日本を応援したい気持ちがありますが規格戦略としては過去の半導体や車業界などの規格で負けているという事実を見つめ直して、価格や量産戦略を見直してまともな勝負をして欲しいと思っています。また、話がそれました、すみません。
 なお、リケーブルする前の音としては個人的な好みリスト的にはTier3というところでしょうが、リケーブルのしやすさを考慮した設計を踏まえればTier2あたりの音が妥当かもしれません。また、おすすめのケーブルとしてはAlteaかLCあたりはかなりリスニングよりになり、このクラスのイヤホンを買う人であれあば4.4のバランスが欲しいなんて人も多いのでこちらの2本はリケーブルにおすすめです。

 

■纏め

繰り返しになりますが、完成度の高い佳作イヤホンだと思います。特に付属品からビルドクオリティまで統一感と洗練さがあり、1万円のイヤホンが贅沢品の一種であるということを思い起こさせました。
一流の風格すらあるフラットバランスのオールマイティ機ですが、付属のリケーブルツールを使ってケーブルを買ってリケーブルをすれば音の傾向を変化させて楽しむこともできる2段階仕様になっています。初めて中華イヤホンを買おうとしている方、または100$クラスにジャンプアップを考えている方など様々な方に特におすすめできる機種だと思います。

最後にこの様な忌憚のない意見を述べることができるレビュー機会をいただきましたHifigo様、iKKO様に感謝したいと思います。

気になった方はぜひ以下のHifiGoのリンクからご購入ください。今であればバレンタイン特別版があるようです。

IKKO OH02 IEM + Gift Baghifigo.com

IKKO OH02 IEM + Gift Bag Earphone HiFiGo

にしてもこの画像は面白いですねw