ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

簡易 レビュー:CVJ Mei 1DD2BA 2SW付イヤホン 結論:リケーブルTier1 艶やかで綺麗な中高域に華あるドンシャリイヤホン

こんにちは。ゆるふわにオーディオやってるすのーです。

ここ一週間は少し忙しく更新できずごめんなさい。今日はHifiGo様より依頼で先日発売になったばかりの1DD2BA 2SW付イヤホン「CVJ 魅 Mei」のインプレ、簡易レビューです。f:id:el_snow:20230531220302j:image

インプレ結論:A10K Tier3 参考価格:9,800円 (リケーブルTier1)

魅 Meiは艶やかで綺麗な中高域の響きを持ちながら全体のバランスが良くドンシャリにまとめられた装着感の素晴らしいイヤホンです。解像度なども価格帯相応に高く筐体の基本性能もあり、ビルドクオリティも良好です。

4種類のサウンドチューニングを変えられるスイッチを備えており、2つのスイッチがそれぞれ1つづつのBAに対応しており、ONOFFで有効無効を切り替えるという仕組みで、ハイブリッドイヤホンの構成を変えられるギミックとしてはとても面白いです。

然しながら、サウンドの傾向としては当然1DD2BAのフル状態が最も整ったバランスであり、通常のリスニング使用では他の3つの状態はほぼ不要かもしれません。

付属のケーブルはA10K価格帯としてはチープで格安中華イヤホン並の品質なため、交換を推奨します。当然ながら感覚に個人差はありますが音質面では1000円台のケーブルに交換することでも相当にグレードアップを感じやすいです。

圧倒的に無駄とも思えるSWギミック、チープな付属ケーブルと、各パーツを色々取り替えて楽しむことを前提としているロマン感じる中華イヤホンの中級者以上を狙い撃ちにした仕様です。

中華イヤホンらしいピーキーな構成なので初心者などにはあまりオススメできないのですが、ハイブリットイヤホンのBAがどのような音色(役割)をしているのか知りたい等、好奇心旺盛な中華イヤホン中級者以上にお勧めできるイヤホンです。また、個人的には割と好きな音色ですし、試みも面白く、その上で音もしっかりとしている良いイヤホンだと感じます。

Pros(優秀な点)

◎ 少年少女の心を擽る各BAの切り替えができるチューニングスイッチギミック

○ 中高域が艶やかで華があるチューニング

○ ビルドクオリティが良く、装着感が素晴らしい

○ リケーブルやイヤーピース、SW変更によるサウンドチューニングの余地がある

Cons(微妙な点)

ー 極端なチューニングが多く、DDのみの音色などは聴くに堪えない

△ 付属ケーブルの品質が悪い(リケーブル推奨)

△ 価格の割に付属品が簡素

注意:

リケーブルについては科学的に見ればごく低品質なものを除いて音質の変化に対する定量性のある決定的な証拠はありません。

このためリケーブルは貼り付けなどと変わらないオカルト的な要素を過分に含みます。

幸いながら私はイヤホンケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので万人におすすめするものではありません。

試聴環境、上流影響

標準環境*1の中で

M17DCやBTR7"AppleMusic"をメインに確認しました。

エージングは50時間ほどAGPTEKのプレイリストループしており、10時間ほど通常使用で聴き込みました。

音質とか

帯域バランス 

 SW00「低域、中域強め、高域が無い」✖

 SW10「弱ドンシャリ、中高域がやや不自然」△

 SW01「弱ドンシャリ、」○

 SW11「弱ドンシャリ、やや高域が強い」○
音色(寒暖、明暗、響き、粘度、厚み) 

 「○ ニュートラル、やや暗め、艶やかな響き、ニュートラル、ニュートラル」
音場(広狭、重心、遠近) 

 「△ 横縦上下は狭い、重心中央、やや近」
定位、音像、分離 「ー」
解像度 「ー」
低域の質について 「ー」
中域の質について 「○~〇」
高域の質について 「ー〜〇」

平均的に悪くないのですが兎にも角にも音場が狭めで、音色の中域~高域の響きが良い程度のイヤホンに感じます。色々と聴き比べてみましたが、問題なのは付属ケーブルの様で、かなり音がそこに引っ張られてしまっています。

1000円程度のHi8などで良いのでリケーブルすると明らかに開放的な音色になりますのでケーブルは交換を前提とした方が良いかと思います。

個人的にはJSHifi Zebraなんかは元の艶やかさにタイトな音色が付加されてかなり高相性だと感じました。解像度も劇的に向上するためこれならば合わせて12000円程度とA10Kランクに収まり、Tier1クラスだと感じます。
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同価格帯のイヤホンとの比較

SIMGOT EA500

標準のケーブルを付けた状態では圧倒的にEA500の方が完成度が高いです。しかしながらリケーブルを前提で考えれば、解像度ではハイブリットの良さ光り、互角レベルまで行ける様に感じます。EA500はノズル交換、Meiは2つのSWが付いていますし、いかにもハイブリットなMei、1DDの一体感のあるEA500と方向性が大きく違います。そこに加えて、ややドンシャリのMeiに比べてEA500はフラット傾向ですのでそのあたりも判断材料になるかと思います。

el-snow.hatenablog.com

Truthear HEXA

HEXAも標準のケーブルが淡白かつ卒ない傾向があるためリケーブル推奨機種ですが、価格差もあるためか標準状態でも音場感や解像度など全体的に分が悪いです。リケーブル後はHEXAに肉薄するほど解像度も上がり音場も広くなります。HEXAはどちらかと言うとモニター寄りの音色ですが、Meiは艶やかで楽しい音色な点も差別化ポイントになると思います。また、もちろんSWがありサウンドチューニングの余地がある点もMeiのアドバンテージです。

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CCA HM20

もはやA10Kのイヤホンでは?っというぐらい値段が下がらないHM20ですが、後期のHタイプと比較すると、音の厚みが薄めなのがHM20、厚めなのがMeiでしょうか。標準ケーブルのままではHM20と比べてもやや厳しい音場感と分離感です。リケーブル後で言えばやや解像度は負けてしまいますが、纏まりのある音色と程よい分離感があり、Meiは小構成のハイブリットイヤホンの良さが活きています。国外の価格もHM20に近いところがありますし、SWというギミックもMeiを選ぶ理由になるかと思います。

el-snow.hatenablog.com

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KZ x HBB PR2

PR2の出来が良く、リケーブルTier1としたこともあり、比べてみましたが、かなり互角だと感じます。どちらともに標準ケーブルの質が悪く、リケーブルしなければ損をしていると感じるほど相性が悪いです。同じケーブルで比べるとドンシャリで華があるサウンドのMeiに対して、PR2はややフラット傾向で寒色なサウンドで卒がありません。個人的には甲乙つけがたい出来だと感じますがややMeiの方が解像度が高い様に思います。el-snow.hatenablog.com

その他測定値

基本測定とか

筐体重さ「11.7[g]」
筐体抵抗(直流インピーダンス) 「21.[Ω]」
筐体ステム形状 「5.95-5.15[mm]」
筐体リケーブル端子 「QDC2pin」
ケーブル 重さ 「13.2[g]」
ケーブル 抵抗値(直流インピーダンス) 「0.6Ω」

寝フォン適正「◎」

SPL周波数特性測定とか

*2

左右差

かなりマッチングが良いです。

イヤーピース比較

SW変化

かなり聴感上と一致します。00のグラフはちょっとやりすぎですね。01、11は好みで選んで良いレベルの差ですね。

製品の写真とか

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1年保証が付いています。f:id:el_snow:20230520044556j:image
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おわりに

当然標準ケーブルでの評価ですが、個人の主観的な好みで言えば83点、私が客観的だと思う好みの点数としては85±7点(PR2と同じ点)です。価格帯と音のレアリティ、付属品等ユーザビリティを考慮した総合的なランクはA10KでTier3、リケーブル前提であればTier1としました。

標準付属品の品質、リケーブルしたときの音質を考えると標準ケーブルとの相性の悪さでかなり損をしていると感じます。

Meiを購入されたらSWを変更して遊ぶのはもちろん、ケーブルなども交換すして遊ぶと更に楽しめる様に思います。いやーやりすぎぐらいなピーキーさがありますが、全ONの音色は良くできていますし、満足度も高いイヤホンです。

 

最後に、このような機会を頂きましたHifiGo様には重ねて感謝申し上げます。

CVJ Mei 1DD + 2BA Knowles Balanced Armature Hybrid In-Ear Earphonehifigo.com

 

 

*1:

M17DC(PL50) "AppleMusic" -> 標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

M17"AppleMusic" -LDAC-> XD05BAL -標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

iphone12"AppleMusic" -A1749->  -> 標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

Xaomi 11T Pro"AppleMusic" -LDAC-> BTR7 ->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

MBP15 Late2013"AppleMusic" ->ADI2DAC->A90->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

MBP15 Late2013"AppleMusic" ->ADI2DAC->L70->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

MBP15 Late2013"AppleMusic" ->E50->L70->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

MBP15 Late2013"AppleMusic" ->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

GV301"AppleMusicプレビュー" -標準ケーブル-> Aiyima H1 ->標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

GV301"AppleMusicプレビュー" -標準ケーブル-> イヤホン -> SpairalDot++

Xperia10iv"AppleMusic" -標準ケーブル->  イヤホン -> SpairalDot++

Xperia10iv"AppleMusic" ->SHIO -標準ケーブル->  イヤホン -> SpairalDot++

*2:

〇測定環境 

ハードウェア:Apple Macbook pro 15 Late2013 BigSur11.6.4

ソフトウェア:REW V5.20.13

INPUT:MOTU M2 IN1 XLR (VXLR+)192KHz24bit

OUTPUT:MOTU M2 OUT 6.3 to 3.5mm

カプラ:IEC711クローン 刻印( IEC60318-4 Type E610A)※100〜10KHz用


イヤーピース:Final TypeE Black Mサイズ

〇測定パラメータ

 入出力バッファ512K、Acoustic Reference

 出力音圧レベル:−12dB

 Length:2M(10.9sec) 、192kHz、0〜20,000Hz

 カプラキャリブレーションファイル適用、SoundCardキャリブレーション実施済み