ゆるふわオーディオ日記(blog)

気に入ったイヤホン、ヘッドホン、アンプ等のオーディオ体験を日記ブログとして思うままに書いています。ゆるキャラ、モフモフ、ポフポフ、ふわふわが大好きです。2年で400本ぐらい機材が増えてレビューBlogになりつつあります💦。アフィリエイトはレビューとかプレゼント企画の資金にさせてもらっていますニャ。

レビュー:DUNU HAYABUSA ULTRA リチウムマグネシウム1DDイヤホン 結論:A30K 1DD Tier1 スッキリ肉厚で広い音場を持つ高水準サウンド #PR DUNU JAPAN

こんにちはゆるふわオーディオのすのーです。

今日はDUNU JAPAN様よりPR依頼のリチウムマグネシウム合金ダイアフラム採用の1DDイヤホン「DUNU-TOPSOUND HAYABUSA ULTRA 」(海外名Falcon Ulatra)のレビューです。

尚、レビュー依頼品ではありますが、趣味でやっていることもあり、いつもと同じ基準で記載しています。
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結論:A30K 1DD Tier1 スッキリ肉厚で広い音場を持つ高水準サウンド

HAYABUSA ULTRAは今注目されている軽量合金「リチウムマグネシウム振動板」の採用を謳う1DDのイヤホンであり、スッキリとしたサウンドに肉厚の音色と広い音場を持っている高水準のイヤホンです。高い解像度や広い音場など価格帯の水準をしっかりと満たしつつサウンドバランスも弱ドンシャリで万人受けしやすいチューニングです。さらに2種類のチューニングノズルにより音の傾向を変更することもできます。

本体は重めですが薄く小さく纏められておりMMCXプラグのおかげもあり装着感は良好で普段使いはもちろんのこと、寝フォンにも向きます。

ケーブルはやや癖がつきやすいタイプでプラグはL字タイプのみですが3.5mmと4.4mmバランスを付け替えられるプラグを採用する他、イヤーピースやケースなど豊富で豪華な付属品も魅力です。

4万円近い高価なイヤホンですがバランスの取れた優秀なイヤホンであり、2年保証と保証期間も長いため初心者をはじめとして様々な用途での利用に推奨できます。これらを総合的にみて1DDのイヤホンを探している方にはまずおすすめできる素晴らしい完成度のイヤホンです。

Pros(優秀な点)

◎ スッキリとした音色に温かみと厚みがしっかりある肉厚な音色

◎ 音場、解像度、分離と定位と全体的に高水準の優れたサウンド

〇 弱ドンシャリの万人受けするサウンドバランス

〇 チューニングノズルの変更により暖色傾向サウンドにも変更可能

〇 意匠性、装着感、ビルドクオリティと優れた品質

〇 筐体は薄くベントがあり、寝フォンに向く

〇 リケーブル不要なサウンドチューニングであり変更の余地がある

〇 選べる4.4mm3.5mmプラグ

〇 2年保証

ー ハイブリット機と異なる音の一体感に優れたサウンド

ー 豊富な付属品

Cons(微妙な点)

ー 強いて言えばプラグがL字タイプのみ

ー 強いて言えば中級者以上が好みやすい個性が強烈なチューニングではない

ー 強いて言えばMMCXコネクタ採用筐体

△ コネクタの接続、装着に関するマニュアルや注意書きが無い

△ 本体が19.6gと重い

△ ケーブルの癖が残りやすいタイプ

px.a8.net

そこそこ量があるので上記の結論以外は気になる部分をリンクから読んでもらえればと思います。

動機付けなど

前回の記事、モチベーションなど

このイヤホンに採用されている「リチウムマグネシウム合金ダイアフラム」ですが、材料の分野に明るいわけではないのですが、これ最近注目されている合金素材なんです。良くオーディオの技術は技術革新が少ない、バイオやら金属ダイアフラムなんて昔からある素材を使っているなんて言われることがありますが、このリチウムマグネシウムに限っては近年になり製造コスト、耐食性、強度の課題を克服し、やっと実用化に至りはじめた素材と言われています。最近10年程度の研究からリチウムマグネシウム合金は現実的に安定して存在できる構造用金属材料中もっとも密度が小さい唯一無二の材料であり、室温において汎用的な金属材料に勝るとも劣らない力学特性を示し、軽この分野の論文は増加の一途だと言われています。

つまり、何が言いたいかというと今だこの素材のダイナミックドライバのイヤホンは数少なくそれだけ新しい音色を示してくれる可能性が高いということです。

また、iKKOはOH5に同リチウムマグネシウム合金振動板をイヤホンとして初めて採用していると謳っており、その音色の評価はかなり高い様です。

つまり、気にならないわけ無いですよね?w

私は気になり、2つ返事で受けてみました。

el-snow.hatenablog.com

販路、購入先

現在、日本国内であればAmazon、eイヤホン等での購入が可能です。最近はAmazonについては怪しいストアが増えているためeイヤホンのリンクを記載しています。

px.a8.net

SPEC

dunu.jp

額面の謳い文句なんかは公式サイトを見てください。

ベリリウムコートDDでもその質が重要なんて言われていましたが、同じようにリチウムマグネシウム合金にも様々な種類がありますし、そのグレードは様々のはずです。

ちなみにこの振動板の密度はベリリウムを凌ぐ軽さですが音速(ダイアフラム材料中の音の伝播速度)はベリリウムに劣ります。とはいえマグネシウムが主体の金属であり合金のリチウムの配合比率によっては水に浮くレベルのものがあり、この振動板の金属によってもたらされる音色は新たなものだと思われます。

今回DUNU-TOPSOUNDが採用しているものがどのようなものか見たわけではないのですがピュアメタリックと称しており、所謂ベリリウムドライバで言うピュアリチウムマグネシウム合金に相当するであろうと思います。

ちなみに同じリチウムマグネシウム合金のダイナミックドライバはHAYABUSA ULTRA以後にも3例ほど発表されており、水月雨MOONDROP Starfield 2、ddHiFi Janus3(E2023)*水月雨がチューニングしたと言われています、SIMGOT EA500LMとなり、最初の2つについては試聴済みですが価格なりの差をしっかりと感じ取れる完成度になっていました。

保証期間「2年」

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箱とか付属品とか本体

開封体験 

価格を考えると結構あっさりしたパッケージです。

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海外パッケージなのでFALCONになっていますが日本語版はHAYABUSAとなっています。

このあたりも日本語版は日本語になっているはずです。

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付属品はこんな感じ

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交換プラグ、ノズル、ノズルのリングも付属しています。

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マニュアル「あり 英語、中国語のみ、*プラグのみ日本語の解説あり」

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Googleレンズによれば2年保証が付いています。f:id:el_snow:20240121155949j:image

筐体 「両側計19.6[g]」

若干重めですが本体はかなり小さいです。本体のビルドクオリティ高く、この価格帯だと当然ではありあすが良い事ですね。やや重さがありますが本体はかなり薄い上にMMCXの回転機構があるため装着感は良好です。f:id:el_snow:20240121155741j:image
ノズルを取ったところですがRLの刻印、そしてノズルの内部にメッシュがありゴミが張り込まないようになっています。
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コネクタ 「mmcx」

最近の中華イヤホンではかなり少なくなりましたがMMCXは高級機種では現役ですね。

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ステム形状 「6.18‐5.4mm」

一般的な範囲でちょうど良いサイズでどのようなイヤピでも普通に装着できそうです。

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ちなみにノズルによって長さが違うようで音の調整はこのノズルの長さでもされているようです。
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内側はスポンジの有無が異なっています。f:id:el_snow:20240121155922j:image

また、ゴールドの方もフィルタの内側にさらに穴が空いておりここでも音質調整をおこなっているようです。
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フィルタを取った本体にはメッシュが貼られていますね。
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金属表面ということで傷がついたりしないかなと思っていたのですが結構雑につかってみましたが傷は無いように思います。

直流インピーダンス 「L16.2 , R 16.2[Ω]」

マッチング良いですね・・・

ケーブル 「mmcx 3.5mm3極、4.4mm4極」

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コネクタ部は適度な湾曲がつけられていますね。
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やや癖がつきやすいゴムゴムしい弾力のあるケーブルですが太さは適度ですし質感や見た目は良いですね。ギュッと締まった雰囲気で丈夫さを実感しますね。

プラグ側は指すだけなのですが、嵌合がきつめなので実用上で抜け落ちるということはなさそうです。

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プラグはL字タイプのみになります。
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mmcx側は嵌合のバネで保持するタイプとして4つに分離している構造とのことで実際マクロで取ってみましたがたしかにそうなっていますね。
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重さ 「24.4[g]」

一般的な範囲の重さです。

直流インピーダンス 「HOT0.2,COLD0.2[Ω]」

MMCXなのでHOTとCOLDで違うかもと思ったのですが同じですね。抵抗値も低いです。

タッチノイズ 「ややあり」

付属イヤーピース「4種類3サイズ、4サイズ 合計14ペア」

S&SのXLがフィットしましたのでこちらもリファレンスに使っています。

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使い勝手の評価

ホワイトノイズ 「問題無し」

ややホワイトノイズが出やすいM17のMAXヘッドホンモードで最小ボリュームで聴いてみたが、ホワイトノイズはありませんでした。実用上は問題ないかと思います。

寝ホン 「S」

突起がなく、薄くベントも空いているため。寝フオンにはかなり向いているとおもいます。素晴らしいです。

音漏れ、遮音性 「3割程度」

指でステム側を抑えて遮音してみましたがベント部分から漏れがあるようでしたがベントは内側を向いておりあまり外には出ていないようです。それでも大きな音量で使うと周囲に聴こえるかもしれませんので注意です。

ポーチ、ケース 「セミハードタイプ」

布系のセミハードタイプが付いています。使いやすく丁度良い大きさです。

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内側はこんな感じ、強くひっぱるとちょっとめくれてしまいましたのでやさしく使いましょう。
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布はいい感じですね。
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音質以外の総評(付属品、ビルドクオリティ等) 「A+」

A30Kのイヤホンとしてビルドクオリティ、付属品などは豊富で、十分ではないでしょうか。唯一気になったのは装着マニュアルで初めてこの様なイヤホンを使う人はケーブルの装着などに戸惑うかもしれません。HAYABUSA ULTRAの日本語版では外装だけが違うとのことなので若干不親切なような気はします。

それ以外は満足して長く使えるように長年のメーカーのノウハウが生かされているように思います。

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音質について「基準A30Kクラス」

ファーストインプレッション

ファーストインプレはこちらを御覧ください。素晴らしかったです。

el-snow.hatenablog.com

リファレンスとなる競合機種

競合としては同じ1DDならORIVETI OD200、骨伝導などではBQEYZのWIND、ハイブリットならばTHIEAUDIO HYPE2でしょうか。

el-snow.hatenablog.com

el-snow.hatenablog.com

el-snow.hatenablog.com

 

エージング(バーンイン)

箱出しで5時間ほど使用した後、800時間程エージングし、通常の使用として30時間程度使用しました。エージング前後で大きな変化は感じませんがより音の表現が重く広がるようになった気がします。

アンプ(上流)による印象の違いについて 「やや癖あり」

FIIO M17 +PL50 「A」

音場が広く音の深みも出るため良好です。今回の基準になっています。

FIIO BTR7「B+」

概ね十分な鳴りであっさり使うならこれで十分だと思いました。

 Xperia5iv 「B」

音も十分でボリュームも十分取れました。まぁまぁ良いなと思います。

水月雨MOONDROP DAWAN PRO 「S」

想像以上に高解像度かつ音場が広く、キレがあって気持ちの良いサウンドで驚きました。個人的にM17よりも好相性だと思います。

Tanchjim SPACE LITE 「C」

悪くないのですがやや音場が狭く、解像度がきになりました。余り合わないように思います。

ADI2DAC(akm) + PL50
まとめ

幾つか聴き比べしてみましたが、概ね一般的な音の変化の範囲でアンプの特徴をしっかり出してくれたかと思います。DAWN PROは予想外でしたがOH5がシーラスロジックと好相性という話を聞いたことがあるのでもしかするとリチウムマグネシウム振動板は幅広く使える様に感じます。

ノズルの違い

ブルーノズル「寒色 フラット傾向 抜け感」

個人的にはこちらの方が好きなバランスです。自然な音にスカッとした寒色傾向の色付けがあり、ほのかに暖かさを感じる音色は新しくそして心地よいです。

ゴールドノズル「暖色 フラット傾向 近さ」

全体的に暖かい音色になり、迫力なども増す感覚です。やや野暮ったいとも思えましたがボーカルを中心とした中域はやや表現力がますようにも思いました。

かなり音が違うので好みが出るのですが、どちらも良い完成度に仕上げてあるように思います。

メイン評価環境

M17 ”AppleMusic” -> 標準ケーブル->  イヤホン(ブルーノズル) -> SpairalDot++

M Gain ボリューム30前後で使い評価しました。

FiiO フィーオ M17 DAP デジタルオーディオプレイヤー アンプ搭載 DAC搭載 ワイヤレス Bluetooth対応 バランス接続対応JVCケンウッド JVC EP-FX10L-B 交換用イヤーピース スパイラルドット++ 4個入り Lサイズ ブラック

DAWN PROの方が素晴らしい相性だったり、S&Sイヤーピースが使えたのですが、一貫性の維持のためメインはこちらにしています。

帯域バランス 「弱ドンシャリ

万人受けしやすいドンシャリバランスです。どの帯域もバランスよく作られている様に思います。ゴールドノズルはやや中域が前に来るのでフラット、またはWバランスに近づく感じですね。

音色(寒暖、明暗、響き、粘度、湿度、厚み) 「A+」

寒暖:全体的にやや寒色、中低域やや暖色

明度:やや明るめ

響き:一般的〜やや多め

余韻:やや良い

粘度:普通

湿度:ややドライ

厚み:一般的

速さ:普通

開放感:高い

概ねファーストインプレの通りですが。同価格帯のイヤホンと比べてもスカッとした晴れやかな音色と音場感に解像度の高さと適度な余韻を乗せて楽しいサウンドに仕上げられています。

若干上流で印象が変わりやすいなとも思ったのですが、開放感のある音色を上手くまとめられているかどうかという気がします。

リチウムマグネシウム振動板のイヤホンはEA500LMを除いてた残りは試聴していますが全体として軽く開放感のある音色を主体として、あっさりとした低域、やや温かみのある中低域、寒色の中高域、伸びる高域というような傾向があり、HAYABUSA ULTRAは例に漏れずそれをA30Kの高い次元で体現しているように思います。

音場(広狭、重心、遠近) 「A+」

音場 左右:広め

音場 上下:やや広め

音場 前後:やや広め

音像高さ:標準的

音像近さ:標準的

この価格帯のイヤホンとして十分な音場表現かと思います。横に展開するタイプでオーケストラなど音の定位がしっかりとしてほしい楽曲でも十分な広さを持っています。音像が遠すぎず立体的な表現もできるためボーカルが主体の曲など様々な楽曲に対応できます。

定位、音像、分離 「A」

定位や音像はしっかりと卒なくまとめられていると感じます。ハイブリット多ドライバ構成のイヤホンなどと比べると際立った良さまでは行きませんが、1DDという性質のイヤホンということを踏まえると抜群に良いと思います。

解像度 「 A」

解像度はこのクラスとしても十分に高くまとめられています。定位などと同じく多ドライバをハイブリット構成のイヤホンと比べればやや厳しいですが1DDとしてはかなり高いレベルにまとめられています。

低域の質について 「B+」

量感は一般的な範囲でサブベース域までしっかりと出ているのですが、リリースの収束が速く全体として高域に近づくにつれてあっさりとした低音表現です。重めの楽器もなんとなく軽やかな音色にしてくれており、低音の重みやゆったりしたDLC系や、温かみとキレがあるベリリウム系とも違った独特な感覚があります。あくまでドライで程よいスピード感があるほか、深いサブベース域もグルーブ感を持って感じられる新しいバランス感覚の低音表現ですね。

中域の質について 「B+

若干の暖かさを感じられる中域表現です。男性・女性問わず軽やかな音色の中で相対的に暖色感がある音が情熱的で深みを持たせてくれます。骨伝導系の明瞭な音色と比べると異なりますが、解像度が高く全体の一体感があり、細かい描写も見事に描いてくれます。音の厚みもしっかりとあり、ハイブリットドライバにありがちな音の細さを感じさせない点も秀逸だと思います。この価格帯なので極まった特徴とまでは言えないのですが素晴らしい中域表現だと感じます。

 

高域の質について 「A

量感は概ね普通ですが、定位と分離が良く明瞭な音色に抜けの良い高域がくせになる音です。オルゴールのような心地よい高域の倍音表現と言ったら良いのでしょうか、といってもBAドライバにありがちな金属感とも異なり、明るく心地よい感覚です。

女性ボーカルのサ行などの歯擦音はほぼ刺さらず、弦楽器やチャイムなどの楽器の伸びも美しく付帯音の不快な濁りはほぼ皆無です。

周波数特性測定とか

左右差

かなりマッチングが良いですね。また、ハーマンターゲットを意識した形状であるとともに6KHzが綺麗に落ちており、かなり上手く調整されたカーブになっていますね。

ノズル差

ステムの長さの違いが9KHzのピーク位置に現れていますね。これによりゴールドノズルの方がWバランスに近づいているのかもしれません。

vs Hype2

A50Kになりますが最近優勝したHype2を比べてみました。ちなみにマルチドライバなこともあり解像度は普通にHype2が上手ですね。

vs Kima Classic

せっかくなので同社のDLCの中堅機種と比べてみました。かなり似ていますね。

vs KATO

概ねにてはいますが、KATOのほうは少しだけ高音よりでしょうか。

vs HM20 

なんとなくHM20と比べました。HM20はドンシャリですねw

vs WIND

 

結構似ていますがWINDの方が中域が厚くよりフラットですね。

vs OD200

OD200がやや低域が控えめですね。

インピーダンス

高域に行くにしたがってインピーダンスが上がっていきますね。アンプによっては高域の量感に差がでるかもしれませんがこの程度であればほぼ影響は無いと思われます。

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ケーブルによる印象の違いについて(注意)「要」

リケーブル関係の注意

注意:ケーブルについては測定したところ科学的には変化はあるようですが微小量であり、音質の変化に対する決定的な証拠は無く、オカルト的な要素を過分に含みます。

幸いながら私はイヤホンではケーブルによる音質の変化を強く感じられるのですが、個人差がありますので変化しないことを否定するものでも、リケーブルを万人におすすめするものでもありません。

*基本的に試聴構成は同じですが、4.4mmバランス時はボリュームを3.5mm時と同等まで下げています。

TRIPOWIN Altea 4.4mm [B+]

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見た目がすごい合いそうだったので試してみましたが解像度はほぼ同じでしょうか。音場の広さはほぼ同じですが音像が少し下になり音像も一歩前に近づいてくれたように思います。音がややウエットになるほか、音色に深みが出たように思います。全体として音質向上というよりは味変更という感じで下の音色が気に入らない場合で音質を下げずに方向性を変えるには良さそうです。

NICEHCK  SpaceCloud 4.4mm [A+]

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全体的に明瞭なサウンドになり、解像度が上がりますね。低域を中心にアタックがしっかりとするほか音の分離や定位などもしっかりとしています。音場は横と上下がやや広がり、音像がやや上の方向に移動します。若干俯瞰的な方向になる点は好みがでますが音場の広大な表現はこのケーブルならではだと感じます。

低域も高域もしっかりと出てくれるのでドンシャリ傾向にしてくれますのでもう少し派手な音色がほしいという場合にはかなり良いケーブルではないでしょうか。

STE W16 [B+]

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MMCXの最近のケーブルは少なくて余り試すのがなかったので伝説の優良誤認ケーブルをつけてみました。

解像度はほぼ同じでしょうか、音場は横に狭くなりますが前後は広がります。音色は暖色傾向で棘の少ない優しいねいろになりました。中域以外のフォーカスが甘く解像感が低いためボーカルが浮き出るような表現ですね。個人的にボーカル重視であれば良いようにも思ったのですが一緒にHAYABUSA ULTRAの個性も消えがちな点は気になりました。1000円で買えたので個人的には大満足でコスパは高いですがあまり相性が良いとは思わなかったです。

標準ケーブル「B」

手持ちのケーブルといくつか比較して見た結果、最初からかなり良いケーブルが付属していると感じました。やや癖がつきやすく使い勝手はそこまで良いわけではないのですが、音質に不満がなければリケーブルは不要だと感じます。

まとめ

ということでリケーブルは標準構成で満足できるレベルに仕上げられていますのでリケーブルは不要です。今回試した中ではNICEHCK SpaceCloudが良かったです。もしリケーブルとするとしてもこのクラスのケーブル以上を試すほうが良さそうです。

イヤーピースによる印象の違いについて

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一応下記構成でイヤーピースも変更してみました。

M17 "AppleMusic" -> 標準-> イヤホン「ブルーノズル」 -> 「     」

標準イヤーピース 「ー」

JVC SpiralDot++(音場、高域、低域重視) 「A+」

今回のデフォルトイヤーピースです。比べてみると他のイヤーピースよりドンシャリ傾向になり、横の音場が広大になるほか音像の定位、分離が向上しているようです。良い相性だと思います。

DUNU S&S  [A]

標準付属のイヤーピースです。低音の音色の密閉感が強くなるほか音のヌケ感がより強くなったように感じます。余韻や響きが減り付帯音の少なさが音の芯を際立たせる感覚です。音場はSpiralDot++と比べるとやや狭くなりますが、タイトな音色かつ中高域の綺麗さが引き立つのでこれはこれで良いなと感じます。

AZLA SednaEarfit Max (ボーカル重視、低刺激)[A]

音場も広くいのですが音像が近くなります。音色は暖色傾向でややニュートラルになるほか解像度は高く、低域から高域までしっかりと出ている様に思います。一方でやや高域が埋もれて目立ちにくくなり、陰る傾向があり、気にならなければかなり良いと思います。

日本ディックス COREIR コレイル BRASS Pentaconn [C+]

低音から中音にかけてかなり量感が減ります、一方で高域はシャリシャリとしておりかなりバランスが崩れてしまった印象です。低音を減らしたかった場合などは良い選択肢の一つになりますが、中域の暖かさも消えてしまうので良さもいまいち感じられません。私の耳ではあまり相性が良くないように思います。

DIVINUS VELVET (PR:HiFiGO) 「B+」

サブベースの深い表現は少なくなりますが低域もしっかりとしており、中域のボーカルなどの主張もしっかりしています。横の音場は少しだけ狭くなりますが、前後はやや厚みがでます。音色がシルキーで繊細になりったのか温かみがまじり不思議な感覚です。個人的には悪くはないのですが良さもそこまで生きない感じで、ニュートラルでボーカル重視にしたい場合やサブベースは減らしてベースはほしい場合などは良いと思います。

SpinFit OMNI [A+]

付帯音が少なめのモニターサウンドよりになり、全体にあっさりした音色になります。解像度は高くやや音像が近めで音場もそこそこの広さがあります。音の立体感も秀逸です。低音のリリースの制動感がより明瞭に聴き取れるのでリチウムマグネシウム振動板を採用したHAYABUSA ULTRAの個性がより明確に聴き取れる感覚です。個人的にあまり好きではないのですがこれはレベルが高いなと感じました。かなり良い相性だと思います。

まとめ

バランス重視ならSpiralDot++、ボーカル重視ならMAXが好みでした。好みではないのですがSpinFit OMNIは受けそうだとも感じました。

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音質の総評、所感:A30K 1DDイヤホンTier1  参考価格:34500円  

個人の主観的な好みで言えば95点、私が客観的だと思う好みの点数としては96±6点です。A30Kという価格帯と音のレアリティ、ユーザビリティを考慮した総合的なランクはTier1です。KATOのDLCのようにリチウムマグネシウム振動板自体が珍しくなくなればまた評価は変わるかもしれませんが、現時点で1DDという括りでは文句なくTier1ですね。

 

全体的にレベルの高いバランスに加えて、リチウムマグネシウム合金の振動板由来と思われる音の音色は素晴らしい個性だと感じました。本体の小ささ、標準ケーブルからリケーブルが不要と思えるほどの高いレベルのチューニングでした。

マイナスの要因としてはマニュアル記載が乏しい点、現在は主流から変わりつつあるMMCX規格である点、ケーブルの癖がつきやすい点、複数のイヤホンを持つ中級者には個性が足りないぐらいで正直文句の付けようがありません。逆に言えば突き抜けたこのイヤホンでしか聴けない個性かと言われるとA30KでNICEHCK Loftyなどがあったことを踏まえると悩ましい部分です(Loftyも条件付きTier1です)。とはいえNICEHCKとは異なり一般的な販売店でも売られている販売網であり、2年保証が付いていることを踏まえると、しばらくは1DDのベンチマーク機種として君臨するように思います。

実は最初はTier2で1DDという条件付きでTier1になりそうだなと思っていたのですが、今回長期間にわたってレビュー用に使用させていただき、本体の傷がつきにくいことなど細部にわたる作り込みも考えられており、保証が2年と長いことなど、本当に素晴らしい完成度だと使うほどに実感しました。実に老舗らしいなと思う隙の無さでファーストインプレッションより評価がさらに上がり、最後には条件なしでTier1にしていたのは自分でも驚きでした。

今回のHAYABUSA ULTRAレビューの合間に身内の不幸や能登地震などがあり、体調を崩してしまったことで通常よりも長くレビュー期間をいただきました。にも関わらず最速一つ無くお待ちいただきましたDUNU JAPAN様には感謝の限りです。

更にレビューを書き上げてこそ思いますが、このような素晴らしいイヤホンをレビューする機会をいただきましたDUNU JAPAN様に再度感謝申し上げます。

Appendix 購入リンク

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